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とよたかずひこさんが手掛けた絵本の中で、子供に読み聞かせをしたい選りすぐりの作品を紹介します。
とよたかずひこはどんな人?
1947年宮城県生まれ。早稲田大学第一文学部卒業した後にイラストレーターを経て、1997年「でんしゃにのって」を発表。同作品で厚生省中央児童福祉審議会児童文化財特別推薦を受けた。その後、「どんどこももんちゃん」をはじめ数多くの作品を発表した。また、小学1年生の国語の教科書に「あめですよ」が採用された。
ピンクの表紙が目を引く「ももんちゃん」シリーズ、小さな女の子が乗り物に乗る「うららちゃんののりものえほん」シリーズ、後ろ足で立つ凛々しいワニの「ワニのバルボンさん」シリーズ、他にも有名な絵本のシリーズをたくさん発表しているとよだかずひこさん。
小さなサイズの本が多いので、赤ちゃんの絵本にもぴったりです。
また、身近な食べ物たちが主人公の「おいしいともだち」シリーズも、食べ物に興味が出てきた年齢の子供にちょうど良く、お子さんの周りにはおにぎりくんやすいかくんみたいに、おいしいものでありながら身近なところにたくさんのお友達がいることに気づかせてくれます。絵柄もシンプルで親しみやすく、赤ちゃんのファーストブックにぴったりです。
とよたかずひこさんの世界をのぞいてみませんか。
とよたかずひこのおすすめ絵本
1.【童心社】どんどこももんちゃん
【あらすじ】ももんちゃんが、どこまでも走っていきます。何に向かって走っているのかな。
「どんどこ、どんどこ、ももんちゃんがいそいでいます」。この繰り返しです。
ももんちゃんがおむつだけで色々なところを走っている、それだけなのにとっても楽しい絵本です。
ページをめくるたびに川の一本橋を渡ったり、山を登ったり下ったり、お子さんはわくわく、どきどき。
ページをめくって大笑い、だんだん悲しい顔になってくるももんちゃんがかわいそうになってきて、読んでいるお子さんたちも心配顔。
読み聞かせるというよりは、読み手と聞き手が一緒に楽しむ本です。絵本の中のももんちゃんに感情移入して読むと、より最後が楽しめます。
2.【岩崎書店】ぎーこんぎーこん
【あらすじ】しろくまパパと一緒に公園のブランコへ。パパとお話してるのに、眠くなってきた…。
「しろくまパパとあそぼう」シリーズの絵本です。
お父さんがお子さんに読むのに最適な本で、できればお子さんを膝にのせてゆらゆらしながら読んでほしい絵本です。
ブランコへ急ぐパパと子供。リズム感良く「ぎーこん、ぎーこん」と読みながら体を揺らすと、お子さんも大喜び。
急な展開するストーリーなどはなく、リズム感を楽しんで、ほのぼのと癒されるお話です。
しろくまおやこに癒されたいママ・パパが手に取ることが多い絵本で、寝る前に読むのがおすすめです。
3.【アリス館】でんしゃにのって
【あらすじ】うららちゃんが電車に乗って、おばあちゃんのお家へ。「つぎは わにだー、わにだー」でわにだ駅で乗ってきたのはワニさん。次は何駅? 誰が乗ってくる?
小さな女の子、うららちゃんが一人でお出かけ。目的地はおばあちゃんのおうち。
一人でいろいろな乗り物に乗る「うららちゃんののりものえほん」シリーズの一つですが、一人でお出かけという時点で読んでいるお子さんは興味津々。
そして、電車に乗ってくるお客さんたちが楽しすぎます。
わにだ駅ではワニさんが、くまだ駅ではクマさんが、「さあ次はだれが乗ってくる?」と問いかけながらの読み聞かせも楽しいです。
大型絵本もあるので、大勢向けの読み聞かせにも向いています。
うららちゃんが降りる駅は「ここだ駅」。
でも、うららちゃんは電車の揺れに誘われて、途中で居眠りしてしまいます。
「ここだ駅」に着いたけど、うららちゃんはどうするのかな?
聞いている子供たちも、ハラハラドキドキです。
お子さんにうららちゃんを呼んでもらうといいかもしれません。
4.【童心社】おにぎりくんがね・・
【あらすじ】おにぎりくんが自分でおにぎりを作ったけど、中身がどれがどれだかわからなくなっちゃった。
「おいしいともだち」シリーズの第一弾。子供たちに一番身近なおにぎりに顔がついて動き出しただけで、楽しいに決まってると期待できます。
とよたさんの本によくある、繰り返しのフレーズが出てくる絵本ですが、歌うように読むと楽しさ倍増です。
「にぎにぎ、ぎゅー」と、お子さんと声を合わせて読むと、たいていのお子さんはおにぎりくんと同じ動作をするので、見ていてとてもかわいいです。
このシリーズの食べ物は「しんぱいごむよう!」という決まりセリフがあり、これが子供たちに大人気。
子供たちは「しんぱいごむよう!」必ず真似をします。
画面いっぱいに自信たっぷりのおにぎりくん、子供たちと格好良く決めてほしいです。おにぎりが食べたくなります。
5.【アリス館】バルボンさんのおでかけ
【あらすじ】ワニのバルボンさんがバスに乗って仕事に出かけます。
「ワニのバルボンさん」シリーズの1冊です。バルボンさんが朝起きて、バスに乗って仕事に行くまでのお話です。
新聞をとって、ご近所さんとご挨拶をして、お花に水やりをして、バス停に向かいます。
さあ、バルボンさんの職場はどこかな?仕事は何かな?
ただ姿がワニなだけで、人と変わらない生活をしているバルボンさん。おかしいと感じさせないのが「とよたワールド」というか、絵本の世界というか。
バルボンさんの仕事内容は「えっ?」とびっくりするようなことです。きちんと仕事をしているという設定にも驚きます。
ほかの本よりも、少し大きなお子さん向けです。
最後の「ガガガオーン」は、親子で一緒に言うと楽しいです。