目次
工藤ノリコさんが手掛けた絵本の中で、子供に読み聞かせをしたい選りすぐりの作品を紹介します。
工藤ノリコはどんな人?
1970年神奈川生まれ。女子美術短期大学卒業。代表作は「ペンギンきょうだい」シリーズ(ブロンズ新社)、「ピヨピヨ」シリーズ(佼成出版社)など。子育て情報誌「コドモエ」とタックを組み出版された「ノラネコぐんだん」シリーズ(白泉社)は、100万部突破する大人気の絵本
工藤ノリコさんは、絵本作家ですが、漫画家でもあります。
お話しの展開に必ずオチがあり、読んでいる側を楽しい気持ちにさせてくれる作品ばかりです。
シリーズもので出版されている絵本が多いのも特徴です。
ころころとしている愛らしいキャラクター達にはまってしまう読者も少なくありません。
作品の全巻をコレクションするような根強いファンに支持されている注目の絵本作家です。
工藤ノリコのおすすめ絵本
1.【小学館】セミくんいよいよこんやです





【あらすじ】地下で長く暮らしていたセミの幼虫の羽化を描いたお話しです。
シリーズものの作品で知られている工藤ノリコさんですが、こちらの絵本は1冊で完結します。
虫好きな子どもに特におすすめです。
地下で長く暮らしていた幼虫のセミが羽化して成虫になるまでの一連の様子を楽しいイラストとシンプルな文で描いています。
セミの幼虫が地下にある自分のお部屋を去って成虫になり、外界にいる虫たちから歓迎される場面は子ども達の好きなシーンです。
絵本にはいろんな虫が描かれているので、虫好きな子どもじゃなくても食い入るように魅入ってしまいます。
最後の結びは「生きているってうれしいな」となっています。
文が短いので、簡単に読めますが、生命の尊さを語っている奥深い本です。
セミが鳴く夏に読むのにぴったりな1冊です。
2.【白泉社】ノラネコぐんだんパンこうじょう





【あらすじ】ノラネコぐんだんがパン工場にしのびこみます。パンを見よう見まねで作ってみようとしますが、大騒動になってしまうお話し。
人気シリーズ「ノラネコぐんだん」の第1弾作品です。
同シリーズで8匹のねこが群れをなして色々ないたずらをしてしまうのですが、どこか憎めないキャラクターが人気の秘密です。
この第1弾を読み、ノラネコぐんだんシリーズにはまった読者も多いことかと思います。
食いしん坊なノラネコたちがパン工場で次々といたずらをやらかします。
シンプルな文章と、易しいストーリーで、小さなお子さんでも楽しんで読めます。
パンがドカーンと爆発してしまう場面では何度読んでも親子で大笑いしてしまうでしょう。
パン好きの親子にぜひおすすめの1冊です。
3. 【白泉社】ノラネコぐんだんアイスのくに





【あらすじ】ノラネコぐんだんがアイスの国でペンギン達が作ったアイスを全部食べてしまいます。
ノラネコぐんだんシリーズの6番目の作品です。
こちらの絵本は、2017年に出版された新しい作品です。
シンプルなストーリーだった前作品群に比べ、こちらはちょっと複雑なお話になっています。
例えば、ノラネコぐんだんが海の中でシャチに襲われ、アイスのアルミ缶の中に入って隠れていると凍ってしまうというシーンがあります。
大人なら冷たいアルミ缶に入れば凍ってしまうということが自然と理解できますが、幼児だとなぜ凍ってしまうのか不思議なようです。
難しい場面では、きちんと易しい言葉で説明を付け加えてあげると良いでしょう。
何度も読めば理解が深まるので、親子でおもしろさを共有できるようになります。
また、闘い好きの男の子なら、ノラネコたちがシャチと勇敢に戦うシーンはきっと大喜びです。
暑い夏に親子で読むとひんやりと涼しくなれる絵本です。
4.【佼成出版社】ピヨピヨハッピーバースデー





【あらすじ】5羽のひよこピヨピヨ達の誕生会を祝う1日のお話し。ケーキ屋さんやおもちゃ屋さんへ家族でおでかけします。
ピヨピヨシリーズ第4弾の作品です。
文章は少ないですが、絵が細かく描かれていて子どもの想像力を刺激します。
ピヨピヨ達は、どちらかといえば見かけはかわいくないのですが、その不細工さがかえって愛着を感じさせます。
子どもは皆ケーキが大好きですよね。
ケーキ屋さんのページでは、「このケーキが食べたい!」とおしゃべりが盛り上がるでしょう。
自分の子供がどんなプレゼントやケーキが欲しいのか自然に聞き出すきっかけをくれる絵本です。
誕生日のワクワク感がいっぱいつまった本なので、お子さんの誕生日前に読んであげるといいと思います。
5.【ブロンズ新社】ペンギンきょうだい れっしゃのたび





【あらすじ】3頭のペンギンの姉弟が電車に乗りおじいちゃんとおばあちゃんの家に行く冒険のお話し。
ペンギンシリーズ第1弾の作品です。
同ペンギンシリーズは、船、飛行機、バスなどの乗り物で旅をするお話です。
どの作品も細部まで丁寧に描き込まれ、読んでいる側もペンギン達と一緒に旅をしている楽しい気持ちになります。
文章が少ないので、負担なく読み聞かせができます。
お話し自体は、あまり珍しいものではないのですが、細かく描かれた絵に魅入ってしまいます。
例えば、駅のページはたくさんの人やお店でごった返した様子が描かれています。
ペンギン姉弟3頭がどこにいるのかがぱっと見ただけでは、分かりづらいので、絵探しのようにして子どもは楽しめます。
食べ物のページは、特にリアルに描かれているので、食いしん坊なお子さんと読むと盛り上がります。
乗り物好きなお子さんにおすすめのシリーズです。