赤ちゃんと人工栄養~生後9ヶ月のミルク量と回数~

生後9か月の赤ちゃんへの粉ミルクの飲ませ方について解説します。

この時期のミルクの量や回数、またミルクを飲まない理由などについても知ることができます。

生後9か月の粉ミルクの量【完ミ+離乳食の場合】

生後9か月からは離乳食が1日3回になります。

粉ミルクと1日3回の離乳食で栄養を摂取している赤ちゃんに与えるミルク量と回数は以下の通りです。

1.ミルクの量は1回200mlで離乳食後は少なめが標準

生後9か月(体重8.2~8.8kg)の粉ミルクの標準量はおおむね次の量です。

1日当たりの粉ミルクの量と回数(生後9ヶ月)
タイミング1回量回数
通常時200~220ml(スプーン10~11杯)2回
離乳食後80~200ml(スプーン4~10杯)3回

※スプーン1杯が2.6gの場合

標準量はメーカーごとに多少の違いがありますので、作る際には粉ミルクのパッケージをよく確認しましょう。

ただし、粉ミルクの栄養素は国で基準値が定められているため、基本的に標準量もほぼ同じになります。

2.離乳食後のミルクの量はどうする?

まず、厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2015年)」によれば、生後9~11か月の赤ちゃんが1日に摂取する必要があるエネルギー(kcal)の推定量は男の子で体重9.1kgであれば700kcal、女の子で体重8.4kgであれば650kcalとしています。(生後9か月頃の体重は男の子は8.7kg前後、女の子は8.2kg前後が標準です。)

このエネルギー量をミルクだけで摂取しようとすれば、男の子は約1050ml、女の子は約980ml飲む必要があります。

しかし、実際には離乳食からもエネルギーを摂取しているため、離乳食の量が増えるのに合わせて、このミルクの量から減らしていくことになります。

順調に離乳食が進んでいる生後9か月の赤ちゃんの場合は、5~6割程度のエネルギーを食事から摂取することができるようになっています。

エネルギー量だけに着目すると例えば離乳食で1日の5割の栄養が摂れていれば、ミルクは男の子525ml、女の子490mlを飲めば最低限のエネルギーは摂取できます。

とは言え、食べたカロリー量を計算することは難しいので、離乳食後はとりあえず100~200ml程度作り、飲みたいだけ飲ませるようにします。

3.ミルクのスケジュール

生後9か月の授乳は1日5回が標準です。

ミルクを1日5回授乳する際のタイムスケジュールはおおむね以下のようになります。

7:30離乳食+ミルク(80ml~)
11:00離乳食+ミルク(80ml~)
15:00ミルク(200~220ml)
18:00離乳食+ミルク(80ml~)
21:00ミルク(200~220ml)

離乳食が1日3回になるため、できるだけ大人と同じような生活リズムに慣らしていきます。

生後9か月になると夜中のミルクは不要ですので、夜泣きをした場合には、体をトントンするなどして泣き止むのを待ちます。

生後9か月の粉ミルクの量【混合栄養+離乳食の場合】

母乳、ミルク、離乳食の3つで育児をしている場合の粉ミルクの量について解説します。

1.通常は1回200ml前後、食後は100ml前後

保育園に預けていたり、預ける予定で卒乳を開始している場合には、母乳に替えてミルクを日中に飲ませることになります。

その際の1回量は、生後9か月だと200ml前後が標準です。

おっぱいと異なり、哺乳瓶でミルクを飲むと5分程度で飲み干せてしまうため、赤ちゃんによっては物足りないと感じるかもしれません。

飲みすぎると離乳食の進み具合に影響することもあるので気を付けましょう。

食後も最大200mlの範囲で飲みたいだけ飲ませます。

ただし、よく食べる赤ちゃんは、食後のミルクもたくさん飲みすぎて吐いてしまうことがあります。

その場合には「食後は100mlまで」などの上限を定めて吐くことがないように調整しましょう。

2.母乳後にミルクを足す必要はあるか?

母乳が不足している気がするのでミルクを足したいと考えるママもいることでしょう。

これまで母乳だけで順調に育ってきているのであれば、本来は足す必要がありません。

母乳は赤ちゃんの飲む量に合わせて生産されるため、離乳食が進んで母乳を飲む量が減ってくれば、母乳も減産されるからです。

まずは、赤ちゃんの体重を量って発育に問題が起きていないか確認しましょう。

生後9か月の場合、体重は1か月で180~200g程度増えます。

ママや赤ちゃんの体に何か心配があれば、かかりつけの小児科や母乳外来などで相談しましょう。

生後9ヶ月の赤ちゃんがミルクを飲まない時は

1.しばらく様子を見る

これまで飲んでいたミルクの量と比べて、急に飲む量が減ったり、飲まない場合には、まず、体調に異変がないかよく観察しましょう。

たとえば、感染性胃腸炎(お腹の風邪)になった時は、急に食べたり、飲んだりする量が減って、その後に発熱や下痢や嘔吐などの症状があらわれます。

こうした症状があれば早めに小児科を受診しましょう。

一方で、原因がよくわからないこともあります。

生後9か月であれば、離乳食が1日3回になったことで飲む量が減った可能性がありますし、また、保育園に通い始めるなどして生活リズムに変化があると、これまで飲んでいた時間にあげても飲まなくなることもあります。

しばらく様子を見て、もし体重が増えないような状況があれば、医師などの専門家に相談してみましょう。

2.哺乳瓶が嫌ならコップで飲む

完母だった赤ちゃんが哺乳瓶を嫌がる場合にはストローマグやコップを試しましょう。

ストローマグであれば、すぐに一人で飲むことができるようになるでしょう。

離乳食後にミルクを入れたストローマグを持たせて、少しずつ練習していきましょう。

3.フォローアップミルクを使ってみる

生後9カ月からはフォローアップミルクも使えるようになります。

0か月から使えるミルクと比べるとカロリーがやや低く、カルシムや鉄などの一部の栄養素が強化されています。

そのため味も多少は異なるので、もしかしたら気に入って飲んでくれるかもしれません。