目次
松谷みよ子さんが手掛けた絵本の中で、子供に読み聞かせをしたい選りすぐりの作品を紹介します。
松谷みよ子はどんな人?
1926年東京都生まれ。1943年東洋高等女学校を卒業。1951年に児童文学「貝になった子供(あかね書房)」でデビューし、児童文学者協会新人賞を受賞。「龍の子太郎」「モモちゃんとアカネちゃん」などを発表し、児童文学作家として活躍すると共に、1967年から童心社より「あかちゃんの本」という絵本シリーズを発表している。
松谷みよ子さんは児童文学の作家です。
作家としての代表作は「龍の子太郎」で、龍になってしまった母親を探し求める太郎の物語です。アニメ化もされている作品であるためご存知のママ、パパも多いはず。
絵本作家としての代表作は、何といっても「いない いない ばあ」をはじめとする「あかちゃんの本」シリーズです。
0歳から2歳ころまでの赤ちゃん・幼児が楽しめる作品で、50年以上も読み継がれています。
古い作品ではありますが、松谷みよ子さんの長女をモデルとした「モモちゃん」も登場して、子供への愛情が溢れる絵本になっています。
松谷みよ子のおすすめ絵本
1.【童心社】いない いない ばあ
【年齢】0歳、1歳頃
【あらすじ】動物たちが次々に「いないいない、ばあ!」をしてれます。
「いないいないばあ」は赤ちゃんの読み聞かせの絵本として絶対に外せない作品です。
生後6か月頃になると「いないいないばあ」遊びで反応が出てくるようになってくるので、その頃から読み聞かせをするのがおすすめです。
ネコやクマなどのかわいい動物たちが登場して、いないいないばあを披露してくれます。
瀬川康男が描く動物たちのユニークな表情に、思わず赤ちゃんもにっこりしてしまうでしょう。
最後は、聞いている赤ちゃんにも「いないいないばあ」をしてもらうのですが、0歳ではなかなかやってくれません。
成長して初めて「いないいないばあ」をしてくれた時のかわいい姿は、ママの目に焼き付いてしばらく忘れられないでしょう。
2.【童心社】もうねんね
【年齢】1歳、2歳頃
【あらすじ】動物たちが次々に「ねんね」していきます。
「もうねんね」は体力がついて夜更かしが始まる1歳後半頃から読み聞かせをしたい絵本です。
いぬやねこが次々に「おやすみなさい」と言って寝てしまうのですが、その姿がとてもかわいく描かれています。
読み聞かせをするときは、最後に登場する「モモちゃん」をご自身の子供に置き換えて読むようにします。
「みんなねんね おやすみなさい」と絵本が読み終わるとともに、電気を消して眠りを促します。
3.【童心社】おふろでちゃぷちゃぷ
【年齢】2歳、3歳頃
【あらすじ】あひるとこどもが一緒にお風呂に入ります。
「おふろでちゃぷちゃぷ」は、お風呂が嫌いな子供や、自分で服の脱ぎ着ができるようになった子供におすすめの絵本です。
あひるがどこかにいこうとするので、「どこにいくの?」と男の子がたずねるのですが、あひるは「いいとこ」としか答えてくれません。そして、お風呂に行くのだとわかると、急いで服を脱いで、お風呂場に飛び込みます。
あひると男の子のテンポのいい掛け合いが楽しい作品です。
ママやパパはいわさきちひろさんの優しい絵に癒されてしまうでしょう。
4.【童心社】かさじぞう
【年齢】5歳、6歳頃
【あらすじ】雪が降って寒そうなお地蔵様におじいさんが売れ残った笠をかぶせると、その晩、お地蔵様が恩返しにやってきます。
「ももたろう」や「おむすびころりん」などの昔話を絵本にした「松谷みよ子むかしむかし」シリーズの一冊です。
ママとパパはよく知っている話だと思いますが、おじいさんとおばあさんの優しさにお地蔵さんが恩返しをするという心温まるストーリーです。
寒々しい雪の情景が、老夫婦の貧しい境遇を引き立たせて、つい感情移入してしまいます。
子供は5歳頃になるとだんだん他人の気持ちを思いやることができるようになるため、それ以降に読み聞かせをしてあげると、じんわり胸に響くことでしょう。
5.【講談社】ちいさいモモちゃん(3) あめこんこん
【年齢】2歳、3歳頃
【あらすじ】傘と長靴を買ってもらったモモちゃんは、雨も降っていないので傘と靴を履いてあめふりごっこを楽しみます。
着ていく服にこだわりが強くなる2~3歳の女の子におすすめの絵本です。
赤い傘と長靴を買ってもらったのが嬉しくて、雨が降っていないのに着て出かけようとするモモちゃんの姿に強い共感を覚えることでしょう。
「あめこんこんふってるもん うそっこだけど ふってるもん」とモモちゃんと一緒に口ずさみたくなるかわいいお話です。
何度も「よんでー」とせがまれそうな親子で楽しめる絵本です。