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ますだゆうこさんが手掛けた絵本の中で、子供に読み聞かせをしたい選りすぐりの作品を紹介します。
ますだゆうこはどんな人?
東京都大田区生まれ。国立音楽大学卒業。人気ユニット「ケロポンズ」で、親子コンサートや保育セミナーを展開。NHK教育「おかあさんといっしょ」のあそびの監修、「すくすく子育て」に楽曲提供など、テレビでも活躍。
ますだゆうこさんは絵本作家、作詞作曲家、ミュージシャンです。
ますださんは、幼稚園などの体操で使われることの多い、「エビカニクス」でお馴染み、ケロポンズのお一人です。
気合いで病気を治す猫のお医者さんや、動物のお客さんに似合う、少し変わった帽子を用意してくれる帽子屋さんなど、ユーモアたっぷりな作品を多く排出されています。
また、こどもの日や七夕、七五三にクリスマスなど、身近な行事を、豆知識を添えながら、楽しいお話で紹介している絵本は、特におすすめです。
ますださんの作品を通して、年中行事を、子供と共に楽しんでみるのは、いかがでしょうか。
ますだゆうこおすすめ絵本
1.【佼成出版社】かばのブッキくん
【年齢】2歳頃から
【あらすじ】サバンナで暮らす、かばのブッキくん。鼻に虫が入って大騒ぎしたり、大きな魚に追いかけられている魚を、口にかくまってあげたりと、慌ただしくも楽しい一日を追う。
昼間はのんびりしている「かば」ですが、実は夜になると食べ物を探してお散歩をする動物なのです。
アフリカのサバンナでのんきに暮らす、かばのブッキくんも、お散歩にでかけました。
ところが、鼻の中に入った虫が入ってびっくりしたり、あくびをした途端に木の実が口に入ってのどに詰まったりとたいへんな目にあいます。
その後、虫も木の実も無事に出す事ができて、ブッキくんはホッとした表情で大好物の草を食べるのです。
一喜一憂しているブッキくんの姿に、子供たちの心もドキドキと安心を繰り返し、お話に惹き込まれます。
ブッキくんに、今夜はどんな事が起こっているでしょうか。
そんな想像をしながら、寝る前に読んであげたいおすすめの一冊です。
2.【そうえん社】おはよう!
【年齢】1歳頃から
【あらすじ】「おやよう!あさですよ。ねてるのだあれ?」という問いかけからページをめくると、「おはぞう!」とぞうさん、「おはぴょーん!」とうさぎさんなど、動物たちが次々に起き出す。
お布団をめくると、元気よく可愛い動物たちが起き出してくる仕掛け絵本です。
「ねてるのだあれ?」と、問いかけるページには、動物の耳や、鼻、しっぽなど少しだけ布団からはみ出して見えています。
「誰が寝ているんだろうね」と問いかけながら読み進めると、子供は仕掛けにワクワクして楽しむことができます。
ケロポンズが歌う「エビカニクス」で登場するエビとカニが寝ている、ますださんならではの楽しい仕掛けもあります。
最後の子供が起き出す仕掛けでは、「○○くん、おはよう!」と、お子さんの名前を呼んであげると、絵本への親近感が生まれるでしょう。
3.【文渓堂】七五三すくすくおいわいの日
【年齢】3歳頃から
【あらすじ】七五三を翌日に控えた、飴屋の姉弟。夜中に咳込む姉を心配した弟は、夢の中で、元気になる飴「千歳飴」を作る。夢から覚めた姉は弟の手に握られていた千歳飴をなめて回復し、無事に七五三のお参りに行く事ができた。
江戸時代から続く飴屋の姉弟が、七五三参りの前日に体験する、現在と過去、そして夢と現実が交錯した、不思議なお話です。
お話を聞きながら、七五三や千歳飴の起原を学ぶことができ、また子供自身が成長したことに感謝するきっかけにもなる絵本です。
そして、きれいに着飾って神社にお参りをし、美味しい千歳飴をもらってくる、という楽しい七五三のイメージを膨らませて、思い出深い七五三を迎えて」みてはいかがですか?
子供の健やかな成長を願うという、大人の気持ちは、どの時代でも同じです。
4.【そうえん社】すてきなぼうしやさん
【年齢】3歳頃から
【あらすじ】森の中の素敵な帽子屋さんは、ウサギさんには長い耳をすっぽりと包んでくれる帽子を、もぐらさんには懐中電灯付きの帽子を、と次々にやってくるお客さんにぴったりの帽子を用意してくれる。
絵本には楽しい帽子が登場します。
さるに用意した、バナナの木がついた帽子は聞いている子供たちにも大人気。何しろ大好きなバナナを、頭の上からいつでも取って食べられることができるのですから、とってもうらやましくなります。
動物の特徴に目を向けた、帽子屋さんのアイディアがとってもユニークで、子供たちも興味深々です。
読み終えた後は、子供たちと、帽子屋さんごっこをすると楽しいですよ。
誰にどんな帽子を用意してくれるでしょうか。
子供たちの可愛らしい発想に、心が温かくなります。
5.【そうえん社】ねこのおいしゃさん
【年齢】3歳頃から
【あらすじ】ねこのお医者さんが、鼻づまりのぞうや、コンコンと咳をするきつねなど、次々にやってくる患者さんに「ニャニャニャー」と声を掛け、気合いで治してしまう。
みなさんは、体の具合が悪いと、どのように治すでしょうか。
この絵本に出てくる猫のお医者さんの治し方は、とってもユニーク。
なんと「ニャニャニャニャー」という掛け声とともに、気合いを入れて治してしまうんです。
この気合いにかかれば、寝不足で目の下に「くま」をつくってしまった熊も、コンコンと咳をして、喉を痛めているキツネも、たちまち回復してしまいます。
患者さんの帰り際にお医者さんは、よく眠れる枕や、喉をいたわる温かいきつねうどんなど、患者さんを思う気持ちに溢れたものが渡されます。
「本当に体を良くしてくれるのは、睡眠やご飯かもしれないよ」といった、猫のお医者さんの言葉は、子供たちへのメッセージのようにも感じます。
強い気合いと、優しい心を持った猫のお医者さん。
とっても素敵ですね。