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かがくいひろしさんが手掛けた絵本の中で、子供に読み聞かせをしたい選りすぐりの作品を紹介します。
かがくいひろしはどんな人?
1955年東京都生まれ。1980年に東京学芸大学教育学部を卒業した後に教員として活躍。2004年に第26回講談社絵本新人賞佳作を受賞。デビュー作は2005年に発表した「おもちのきもち」。同作品で第27回講談社絵本新人賞を受賞する。2009年に59歳の若さで亡くなった。
かがくいひろしさんは絵本作家です。活動期間は短かったですが、多くの楽しい作品を残してくれました。
作品の多くは身の回りにあるものを擬人化したもの。
耳かきが、やかんが、まくらが、そして食べ物たちが動き出し、話し出します。
それはそれは生き生きと。
「え、そんなこと考えてたの?」「そんなことするの?」と、ページをめくるたびに驚きと笑顔でいっぱいになります。
なかでも、「だるまさん」三部作シリーズは累計発行部数500万部を超えるベストセラーです。
大型絵本も出版されており、読み聞かせ会でも大人気。
大型絵本のだるまさんは、赤ちゃんと同じくらいの大きさで描かれており、真っ赤なだるまさんに赤ちゃんたちは興味津々。
かがくいひろしさんの世界をのぞいてみませんか。
かがくひろしのおすすめ絵本
1.【ブロンズ新社】だるまさんシリーズ「が・の・と」(3点セット)
【あらすじ】だるまさんが、いろいろな動きをします。
「だ・る・ま・さ・ん・が~」とページをめくると、だるまさんが「ぷしゅー」としぼんだり、「びろーん」と伸びたり、ただそれだけでとっても楽しい絵本です。
「だ・る・ま・さ・ん・が~」のページでお子さんはわくわく、どきどき。ページをめくって大笑い、笑顔があふれます。
「だるまさんの」では動くだけではなくてメガネを外したり、ミトンをぬいだり。「だるまさんと」ではいろいろな果物のお友達とたのしいことを。
読み聞かせるというよりは、読み手と聞き手が一緒に楽しむ本です。絵本の中のだるまさんたちと一緒の動きをすると、より楽しめます。
2.【ブロンズ新社】おしくら・まんじゅう
【あらすじ】紅白まんじゅうがいろいろなお友達とおしくらまんじゅうします。
いたずらっ子の紅白まんじゅうが、こんにゃく、なっとう、ゆうれいたちとおしくらまんじゅう。
「押されたらどうなるの?」ページをめくる手もドキドキ、わくわく。
ぱっとページをめくると、びっくり。そして大笑いの笑顔でいっぱい。
ただ丸くて色がついているだけのおまんじゅうなのに、顔や手足がついて動き出すだけでなんてかわいらしくなるのでしょう。
今どきはおしくらまんじゅうで遊ぶ子も少ないでしょうが、この本を読んだ後に「おしくらまんじゅうやってみよう」と声をかけると楽しそうな笑顔で集まってきます。
絵本の中の「おされて、ふん、おされて、ふん、おされて~」とみんなで楽しむと最高です。
3.【ブロンズ新社】おふとんかけたら
【あらすじ】いろいろなものにおふとんをかけます。
たこさん、まめさん、ソフトクリームさんにかけ布団をかけると、いったいどうなるんだろう。
ページをめくるたびに「次は誰かな」「どうなってると思う?」と、声をかけながら読むと子供たちは大喜び。
絵本も少し小さいサイズなので、お子さんが自分でめくるのにも適しています。
布団で寝ているものたちのゆかいな寝相と、かけ布団の柄に注目です。
お休み前に親子で一緒に読むと、大笑いしてゆったりした気持ちで眠ることができますよ。
「もういっかい、もういっかい!」と言われるかもしれませんが、きっと楽しい気持ちになれるでしょう。
4.【佼成出版社】まくらのせんにん そこのあなたの巻
【あらすじ】まくらのせんにんさまとおともが旅をしていると、謎の穴に動物たちがはまっていて、助けてあげようとしますが…。
まくらのせんにんさまと、おとものしきさんとかけさんが旅をしている表紙絵を見るだけでわくわくしてきます。
子供から小学生まで楽しめる絵本です。参加型絵本なので、読み聞かせにも最適です。
途中の動物たちの声が「ふんが~」「ふんぎ~」「ふんぐ~」「ふんげ~」と、意味のない言葉の羅列でも、子供たちは大喜びです。
そして、せんにんさまのキラキラすぎる瞳が素晴らしいです。
穴にはまっている動物たちを見つけて、助けてあげようとするせんにんさまですが、せんにんさまも大変なことに・・・。
そして、その意外な解決方法とは!?
読み聞かせで使うと、参加型絵本なので「ぼくがやる」「わたしがやる」とにぎやかになること間違いなしです。
5.【講談社】おもちのきもち
【あらすじ】お正月の鏡餅、いつ食べられるかと床の間から逃げることにしましたが…。
今は年末に鏡餅を飾ることもないおうちも多いそうですが、この絵本の鏡餅はぺったんぺったんとつかれて床の間に飾られています。
今のところは大事にされていても、いつ何時食べられるのかと考える鏡餅は、床の間から逃げ出すのです。どうやって?
それは、想像の範疇を超えた驚きの展開が待っています。
逃げ出してからのおもちの行動も驚きです。
年末年始の読み聞かせ会にはよく登場する絵本ですが、読み手がいかに楽しく、おもちの気持ちになって読めるかで変わってきます。
セリフの一つ一つをおもちの気持ちになって言えば、子供たちは大爆笑間違いなしです。