目次
1歳からの飲み物であるフォローアップミルクと牛乳の違いを比較します。
どちらを飲ませようかと迷っているママ・パパは参考にしてみてください。
フォローアップミルクと牛乳の比較
1.栄養成分の比較
成分無調整の一般的な「牛乳」とフォローアップミルクである森永「チルミル」の栄養成分を以下に比較しました。
なお、チルミル以外のフォローアップミルクでも基本的な栄養成分は同等程度あります。
成分名 | 牛乳 | フォローアップミルク |
---|---|---|
エネルギー | 67kcal | 64kcal |
たんぱく質 | 3.3g | 2.0g |
脂質 | 3.8g | 2.5g |
炭水化物 | 4.8g | 8.5g |
カリウム | 150mg | 100mg |
カルシウム | 110mg | 100mg |
鉄 | 0mg | 1.2mg |
ビタミンB1 | 0.04mg | 0.1mg |
ビタミンB2 | 0.15mg | 0.11mg |
ビタミンB6 | 0.03mg | 0.1mg |
ビタミンB12 | 0.3μg | 0.2μg |
ビタミンC | 1mg | 8.4mg |
ビタミンD | 0.3μg | 0.6μg |
ビタミンE | 0.1mg | 0.7mg |
ビタミンK | 2μg | 3.8μg |
葉酸 | 5μg | 18.3μg |
DHA | 不明 | 10.5mg |
※牛乳100gとフォローアップミルク100ml分(粉末で14g)中の栄養素を比較しています。
※牛乳は文部科学省「食品成分データベース」の普通牛乳を参照。
※フォローアップミルクはチルミルのパッケージを参照。
まず、三大栄養素であるたんぱく質、脂質、糖質(炭水化物)を見てみると、たんぱく質と脂質は牛乳のほうが多く、炭水化物はフォローアップミルクのほうが多くなっています。
その他の栄養成分で著しい違いがあるのは鉄、ビタミンC、ビタミンE、葉酸などです。
これはフォローアップミルクが食事(離乳食)から摂取しずらい成分を補うことを目的に作られているためこれらの成分をあえて配合しているためです。
また青魚などに多く含まれているDHAについても牛乳にはほとんど含まれていませんがフォローアップミルクには配合されています。
さばやいわしなどの青魚はなかなか赤ちゃんは食べてくれないのでDHAが強化されている点はママにとって嬉しいポイントです。
2.値段の比較
次にフォローアップミルクと牛乳の1リットル当たりの値段を比較してみましょう。
牛乳 | フォローアップミルク |
---|---|
200~220円 | 236~377円 |
※牛乳は一般社団法人Jミルク「牛乳小売価格の推移(東京)」を参照
※フォローアップミルクはamazonでの価格を参照(1リットル相当となる140gで算出)
牛乳(成分無調整牛乳)とフォローアップミルクでは、牛乳のほうがより安価な値段となっています。
そもそもフォローアップミルクの主原料は牛乳であり、それに様々な栄養素を追加して加工しているため、どうしても値段は高くなります。
ちなみにフォローアップミルクの最安値の商品は和光堂「ぐんぐん」、最高値の商品はグリコ「アイクレオのフォローアップミルク」でした。
1歳児には牛乳とフォローアップミルクどちらを飲ませるべき?
フォローアップミルクは商品によっては生後9カ月から、加熱していない生の牛乳は1歳から飲むことができます。
離乳食の完了期に入った1歳の子供はどちらを飲ませたほうがいいのでしょうか?
結論を言えば、1日に必要な栄養を摂取するために最も大切なことは、バランスの取れた食事を1日3回しっかり食べることです。
これができていれば、牛乳でもフォローアップミルクでもどちらでも構いません。
1.偏食・小食であればフォローアップミルクがおすすめ
とは言うものの、親の思い通りに赤ちゃんは食べてくれないものです。
たとえば鉄分の摂取するためには豚・鶏のレバーや小松菜、ひじきなどを食べてもらう必要がありますが、見ただけで嫌がる赤ちゃんも多いでしょう。
DHAも青魚に多く含まれていますが、多くの子供は魚を嫌います。
さらに、お米やパンなどの炭水化物は食べてくれるけど、おかず全般はなかなか食べてくれないと日々悩んでいるママもいるのではないでしょうか?
言葉のわからない1歳児ではこうした食べ物の重要性を理解させることは難しく、強制的に食べさせることもできません。
そんな時は、栄養がバランスよく配合されているフォローアップミルクに少し手伝ってもらうのもひとつの方法です。
ただし、フォローアップミルクばかり飲んでご飯を食べない子供にならないように、食事と一緒ではなく、食後やおやつの時間などに飲ませるようにしましょう。
2.経済性と手軽さを考慮すると牛乳がおすすめ
先ほどの比較で示した通り、物価の高い東京に住んでいても牛乳のほうが安いため、そのほかの地域でもフォローアップミルクよりも牛乳のほうが金銭的にお得であることは間違いないでしょう。
また、フォローアップミルクは飲むときにいちいち熱湯を作って冷ます必要があるためひと手間かかります。
そのため、しっかりご飯を食べる子供であれば、あえて高いフォローアップミルクを選ばなくても良いでしょう。
3.家族が多ければフォローアップミルクがおすすめ
フォローアップミルクの最大の欠点は値段が高いということですが、しかし、それを補って余りある利点もあります。
栄養素もそうですが、実は粉ミルクは保存性に優れいるため、まとめ買いをしておけば、その後、買い足しに行く必要がなくなるのです。
カルシウムを摂取するために牛乳(または粉ミルク)は1歳以降でも1日400ml程度飲んだほうが良いとされています。
すると1週間で牛乳パック3本近くになります。
赤ちゃん以外に兄姉がいて、さらに両親も牛乳を飲む家庭であれば、1週間に10本前後もの牛乳を買わなくてはいけなくなります。
重たくて日持ちしない牛乳を何度も買いにいくのは非常に面倒なものですが、粉ミルクであれば、買いに行く手間が削減できます。