哺乳瓶の消毒はいつまで必要か?

哺乳瓶の消毒はいつまでする必要があるのか詳しく解説します。

赤ちゃんに粉ミルクを飲ませた後は、ミルトンなどの洗浄剤や熱湯、電子レンジを使って消毒を行います。

離乳食などが始って忙しくなると哺乳瓶の消毒がママ・パパにとって面倒な作業になるため、できれば省きたいものです。

哺乳瓶はいつまで消毒する必要があるのか?

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結論としては、ミルクを調乳する哺乳瓶は年齢に関わらず消毒をする必要があります。

つまり「生後〇ヵ月になったら消毒はしなくてよい」という事実はありません。

その根拠について以下で詳しく解説します。

なお、離乳食の調理器具や食器を消毒している家庭が少ないのも実情です。本来は離乳食に関しても消毒を行うべきです。

哺乳瓶の消毒が必要な理由

WHO(世界保健機関)が作成した「乳児用調製粉乳の安全な調乳、保存及び取扱いに関するガイドライン」というものがあります。

このガイドラインの中で、WHOは粉ミルクを調乳するにあたって哺乳瓶の消毒が必要であると勧告しています。

その理由は次の通りです。

1.粉ミルクは絶対に安全とは言えないから

まず、粉ミルクは「最新の衛生基準に沿って製造された製品であっても、無菌の製品ではない。」とし、そのため「重篤な疾病の原因となりうる病原菌を時に含んでいる可能性がある。」とされいるのです。

具体的には、サカザキ菌とサルモネラ菌という細菌が潜んでいる可能性があるとしています。

実際に2000年以降も、フランスやカナダなどの先進国でもこれらの細菌によって乳児が重症化して髄膜炎になった、死亡したというケースが報告されています。

2.年齢に関わらず細菌に感染することがあるから

サカザキ菌やサルモネラ菌は大人でも感染することがあります。

中でも1歳未満の乳児で重症化しやすく、さらに生後2か月未満であれば特にリスクが高いとされています。

なお、WHOのガイドラインにおける哺乳瓶等を消毒すべきという勧告は、月齢12か月以下の乳児を対象としています。

しかし、1歳以上の子供は1歳未満の乳児と比べて相対的に感染症のリスクが低くなるだけであるため、1歳を過ぎていたとしてもガイドラインにそった消毒を徹底することが望ましいと言えます。

3.消毒によって細菌感染のリスクが減るから

哺乳瓶などの調乳器具を洗浄して消毒することで、「サカザキ菌」や「サルモネラ菌」を滅菌し、感染症のリスクを減らすことができるとしています。

なお、洗浄・消毒したとしても細菌を全て消滅させることはできません。

そのため1度調乳したミルクについては、できるだけ速やかに飲ませることが必要です。

飲まずに放置しておくと時間の経過とともに細菌が増殖していきます。

ミルクによる感染症を防ぐ消毒方法・調乳方法

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ミルクに含まれる細菌による感染症を防ぐために最も重要なことは、粉ミルクや哺乳瓶の取り扱い説明書に記載されている調乳方法と消毒方法を厳守することです。

メーカーが作成した取扱い説明書は、WHOが推奨する方法と基本的に同じです。

なおWHOのガイドラインを要約した調乳方法と消毒方法は次の通りです。

【調乳方法】
1.哺乳瓶の表面を洗浄する。

2.石鹸と水で自分の手(指)をしっかり洗う

3.お湯を沸騰させる(電子レンジでは沸騰させない)

4.70度以上に冷ましたお湯を哺乳瓶にそそぐ

5.調乳後すぐに流水・冷水等で適温に冷ます

6.2時間以内に飲ませるか、廃棄をする

【消毒方法】
1.石鹸と水で自分の手(指)をしっかり洗う

2.お湯と石鹸(洗剤)で、ブラシ等を使って哺乳瓶、乳首等をこすり洗いする

3.鍋に水を入れ、哺乳瓶等を空気が入らないように投入し、フタをして一度お湯を沸騰させる。

4.調乳直前まで鍋にフタをしたままに入れて置く

※電子レンジの滅菌器や洗浄剤を使う場合はメーカーの取扱説明書に従うこと

赤ちゃんの健康を第一に考えて、正しく調乳・消毒をして感染症を徹底予防しましょう。

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