目次
生後9か月から1歳までに飲むフォローアップミルクの回数と量について紹介します。
参考として、1日の食事と授乳のスケジュールも掲載しています。
生後9か月から1歳までのフォローアップミルクの使い方
1.離乳食が1日3回になったら使い始めることができる
フォローアップミルクを使い始めることができるのは、離乳食が1日3回になってからです。
それまでは必ず通常の粉ミルク(新生児用粉ミルク)を使いましょう。
フォローアップミルクは、通常の粉ミルクよりも鉄分やカルシムがより強化された飲み物です。
これは赤ちゃんの栄養が食事(離乳食)中心になってくると、これらの栄養成分が不足しがちになり、それを補うことを目的としているからです。
一方で、通常の粉ミルクはラクトフェリンなど母乳に含まれている栄養成分で構成されいて、より母乳に近い飲み物です。そのため、ミルク中心で栄養をとっている乳児については、通常の粉ミルクを飲む必要があります。
一般的には、生後9~10か月頃に離乳食が1日3回になり、栄養の6割以上を食事から摂取できるようになります。
なお、完全母乳で育てている赤ちゃんについては、基本的に1歳になるまでは母乳を飲ませましょう。
2.生後9か月から使えるのは3つの商品
生後9か月から使うことのできるフォローアップミルクは以下の3商品です。
雪印ビーンスターク「つよいこ」
雪印メグミルク「たっち」
森永乳業の「チルミル」も生後9か月から使用可能ですが、メーカーでは1歳からの使用を推奨しています。
フォローアップミルクには、他にも1歳から使える明治「ステップ」とグリコ「アイクレオのフォローアップミルク」もありますが、これら6つの商品は栄養面での違いがほとんどありません。
3.粉ミルクと併用しても構わない
生後9か月で1日3回食になったとしても、完全にフォローアップミルクに切り替える必要はありません。
フォローアップミルクは1歳から使用しても決して遅すぎることはありません。
生後9~11か月までは基本的に通常の粉ミルクでも構いません。
通常の粉ミルクにもカルシウムはもちろん、鉄分も母乳以上に含まれているからです。
この時期の授乳は1日5回ありますが、食後のミルクは食事の栄養を補うという意味でフォローアップミルクを使い、それ以外の2回は通常の粉ミルクを使うというように、併用して使っても問題ありません。
ただし、フォローアップミルクと通常の粉ミルクを混ぜてミルクを作ることはできません。
健康に害を及ぼすことはないでしょうが、混ぜることを推奨しているメーカーはありません。
フォローアップミルクの量と回数
それでは生後9か月から生後11か月までに飲ませるフォローアップミルクの量と回数を解説します。
紹介するミルクの量は、全てフォローアップミルクを使うことを前提としています。
1.生後9ヶ月・生後10ヶ月・生後11ヶ月の場合
生後9か月から11か月の赤ちゃんには1日5回の授乳を行います。
フォローアップミルクによる授乳1回の量は以下通りです。
商品名 | 通常 | 食後 | 基準体重 |
---|---|---|---|
ぐんぐん | 200ml | 50-100ml | 8.4~8.8kg |
つよいこ | 200ml | 40-120ml | 8.2~8.8kg |
たっち | 200ml | 80-100ml | 8.4kg |
200mlを1日2回、40~120mlを1日3回食後に授乳するのが標準です。
食後は40~120mlと範囲が広いのですが、その都度、食べた離乳食の量が異なるためです。
そこで食後は100mlを目安にミルクを作って、その範囲で、赤ちゃんが欲しがるだけ飲ませるようにします。
また、食後のミルクの量は少ないので、哺乳瓶ではなくコップやマグに注いで自分で飲んでもらうようにしましょう。
なお、生後9か月~11か月の標準体重は以下のようになっていますので、体重に応じてフォローアップミルクの量を増減させても構いません。
月齢 | 男の子 | 女の子 |
---|---|---|
生後9ヶ月 | 8.7kg | 8.2kg |
生後10ヶ月 | 8.9kg | 8.3kg |
生後11ヶ月 | 9.1kg | 8.5kg |
※厚生労働省「平成22年乳幼児身体発育調査」より
では、続いて離乳食とミルクのモデルスケジュールを紹介します。
7:30 | 離乳食+ミルク(100ml) |
11:00 | 離乳食+ミルク(100ml) |
15:00 | ミルク(200ml) |
18:00 | 離乳食+ミルク(100ml) |
21:00 | ミルク(200ml) |
このスケジュールはあくまで1つの参考です。
家庭や赤ちゃんに合ったタイムスケジュールで構いませんが、早寝早起きをして、できるだけ同じ生活リズムで過ごしましょう。
2.満1歳以上の場合
フォローアップミルクは栄養価が高いため、食べムラの大きい1歳から3歳頃の幼児に適した飲み物ですが、1歳以降は年齢に関わらず1回量はずっと同じです。
商品名 | 1回量 |
---|---|
ぐんぐん | 200ml |
つよいこ | 200ml |
たっち | 200ml |
ステップ | 200ml |
チルミル | 200ml |
アイクレオのフォローアップミルク | 200ml |
飲む回数は1日2回で合計400mlが標準量です。
これは、厚生労働省「日本人の食事摂取基準」で推奨されている1歳以上の幼児が必要なカルシウムの量を摂取する目的で算出された量です。
年齢 | 男の子 | 女の子 |
---|---|---|
1-2歳 | 450mg | 400mg |
3-5歳 | 600mg | 550mg |
そのため、牛乳やチーズ、小魚などのカルシウムが豊富な食材を食べている場合には、標準量より少なくても構いません。
なお、フォローアップミルクは牛乳よりも多少値段の高い飲み物ですが、牛乳には含まれていない鉄分やDHAも配合されており、バランスのよい食生活をサポートしてくれます。
では、続いて食事とミルクのモデルスケジュールを紹介します。
7:30 | 食事+ミルク(200ml) |
11:30 | 食事 |
15:00 | おやつ+ミルク(200ml) |
18:30 | 離乳食 |
このスケジュールはあくまで1つの参考に過ぎませんが、毎日、規則正しい生活を心がけましょう。