鯉のぼりを買う前に知っておきたい値段や種類などの基本的な知識を紹介します。
端午の節句には「鯉のぼり」が欠かせませんが、数千円から何十万円をするものまで色々あり、何を基準に選んでいいか迷います。
鯉のぼりの基本知識を知って、納得のいく鯉のぼりを買いましょう。
鯉のぼりの種類
鯉の種類は、大きい物から「黒鯉(真鯉)」「赤鯉(緋鯉)」「青鯉(子鯉)」「緑鯉(子鯉)」「紫鯉または橙鯉(子鯉)」となっています。
これに「吹き流し」が加わります。
「吹き流し」は魔除けの効果があるとされる五色の吹き流しが一般的で、家紋や名前を入れることができます。
他にも竜や鶴などの縁起のよい絵柄の吹き流しも人気です。
マンションではベランダスペースが狭いこともあり全6種類の鯉のぼりを揚げることが難しいため、「吹き流し」「黒鯉」「赤鯉」「青鯉」の4種セットを掲げるのが基本です。
鯉のぼりの意味・由来
端午の節句に鯉のぼりを揚げるようになったのは江戸時代です。
当初は、武士の家で家紋の幟旗(のぼりばた)を玄関先に掲げていたのですが、これを江戸の町人たちが真似をするようになりました。
「節句幟(武者幟)」といって、家紋だけでなく、弁慶など勇ましい武者の絵を描いて掲げるようになったのです。
武者と同じく絵に描かれるようになったのが「鯉」でした。
中国に「登竜門」と呼ばれる故事があります。
黄河の上流にある滝を「鯉」が登ると「竜」になるという話なのですが、これにあやかって「立身出世」を願い、盛んに鯉が描かれるようになったのです。
やがて、幟旗から鯉だけが独立して、立体的な吹き流しの形に代わっていきました。
現在では、節句幟よりも鯉のぼりを掲げることが一般的になっています。
鯉のぼりの値段の相場
鯉のぼりの値段は大きさによって変わります。
そこで庭のある家でも、マンションでも設置することが可能な2メートルの鯉のぼりで相場を紹介します。
なお、ここで言う相場とは最も売れ筋の値段を意味しています。
相場かそれ以上の金額を出すと、種類や数が豊富になるため気に入った鯉のぼりも見つかりやすくなります。
吹き流し+3色
安い物であれば1万円前後から購入可能ですが、5万円前後が相場です。
吹き流し+4色
5~7万円程度が相場です。
吹き流し+5色
7~10万円程度が相場です。
鯉のぼりの値段の違い
同じ大きさと色の数であっても、値段が違うのには理由があります。
プリントか手染めか
機械で大量にプリントしているものと、職人が手染めを行っているものとでは当然、価格が大きく変わります。
また、使っている顔料によって、色あせなどの耐久性も変わってきます。
素材
現在の鯉のぼりの素材は、高い物でもポリエステルやナイロンなどの化繊が一般的です。
理由としては軽くて丈夫で耐久性に優れているためです。
おなじポリエステルでも、対候性や撥水加工の有無などによって値段が変わってきます。
鯉のぼりを設置する場所でサイズを決める
鯉のぼりの大きさを決めるためには、まず、どこに設置するかを決める必要があります。
一戸建てであればお庭、マンションであればベランダが基本になります。
設置する場所を決めると、購入することのできる最大の大きさが必然的に決まります。
鯉のぼりは、360度どこから風が吹いても、しっかりと泳げるようにしておかないと、障害物にあたって傷ついたり汚れたりする恐れがあります。
そのため、最も大きい「黒鯉」を長さが「円の半径」であると考えましょう。
もし、設置する場所に直径4mの空地(スペース)があれば、半径は2mですので最大2メートル(黒鯉)の鯉のぼりを設置することができるのです。
マンションの場合、手すりの上に設置するのであれば、ベランダの奥行(窓から手すりまで)の長さが、黒鯉の大きさ(円の半径)となります。
つまり、ベランダの奥行が1mであれば、最大で1メートル(黒鯉)の鯉のぼりを設置することができます。
なお、鯉のぼりのサイズは最も大きい「黒鯉」の大きさで表記されています。
マンションのベランダにも飾ることができる1メートル程度のものから、大きな庭に飾る10メートルを超えるものまであります。
ポールの種類
1.庭に設置するポールの種類
杭打ちタイプ
3メートルを超えるような鯉のぼりを揚げる場合には、地面に杭を打ってポールを固定する必要があります。
素人が設置すると危険であるため、専門業者に依頼しましょう。
スタンドタイプ
スタンドにポールを指して使うタイプです。
スタンドの固定は水や土嚢などの重しをのせるだけなので、設置や片づけが非常に簡単です。
支えられる鯉のぼりの大きさに上限があるため3メートル未満の鯉のぼりだけに使うことができます。
2.ベランダに設置するポールの種類
金具固定タイプ
ベランダの手すりに金具を使って固定するタイプのポールです。
工具を使って固定する必要があるので手間がかかりますが、値段は安いです。
スダンドタイプ
手すりなどに固定するのではなく、水などを入れた重いスタンドにポールを挿して使います。
ポール以外にスタンドが必要なため金具式よりも割高になります。
マンションタイプは、ポールを斜めに挿すことができるため、ベランダの床から、手すりの外側に向かってポール立てることで、スペースを広く確保することができます。