【乳児の予防接種】DPT-IPV(四種混合)の時期・効果・副反応がわかる!

DPT-IPV(四種混合)の接種時期、費用、効果、副反応(副作用)と、併せてジフテリア、百日咳、破傷風、ポリオについて解説します。

病気について

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1.ジフテリアとは?

ジフテリア菌という細菌に感染して発症する病気です。

ジフテリア菌を持つ人の咳などを吸いこむことで感染します。

風邪と同じように鼻から喉にかけて感染します。

感染した部位により様々な症状があらわれます。

38度の発熱や咳、鼻水などの症状が出ます。

重症化した場合

次のような症状がでることがあります。

  • 菌の毒素が運動神経を麻痺させます。
  • 「偽膜」と呼ばれる膜を気道に作り出すことで、気道が狭まり呼吸困難になって死亡することがあります。
  • 心臓の筋肉が炎症して、心不全により死亡することがあります。
  • 2.百日咳とは?

    百日ぜき菌という細菌に感染して発症する病気です。

    百日ぜき菌を持つ人の咳などを吸いこむことで感染します。

    感染すると1~2週間の潜伏期間を経た後、乾いた軽い咳が出ます。

    その後、夜間を中心に、10回以上連続するような咳が出ます。

    乳児の場合、一時的に呼吸が止まることもあります。

    激しい咳が2週間程度続いた後、減少します。

    しかし、「百日咳」という病名の通り、数カ月にわたって咳が残ります。

    重症化した場合

    例えば、次の病気に発展する恐れがあります。

  • 肺炎:子供の4分の1が肺炎になり、呼吸困難に陥る場合があります。
  • 脳炎・脳症:脳に感染し、脳が損傷することで知的障害が残ることがあります。

    なお、百日咳についてはこちらの記事でされに詳しく説明しています。

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    赤ちゃんが風邪をひき、それが原因で咳が出ていると思っていたけれど、何週間も咳が止まらない。 原因は「百日咳(ひゃく...

    3.破傷風とは?

    破傷風菌という細菌に感染して発症する病気です。

    破傷風菌は土や家畜の便に存在しており、怪我をしたときに傷口から感染します。

    発症すると、体がだるくなり、疲れやすくなります。

    さらに進行すると、発声や排泄などが上手くできなくなります。

    重症化した場合

    破傷風菌の毒素が脊髄神経に感染して広がると、筋肉のけいれんを引き起こします。

    呼吸するための筋肉がけいれんすることで窒息死することがあります。

    4.ポリオとは?

    ポリオウィルスが感染することで急性灰白髄炎(かいはくずいえん・ポリオ)と呼ばれる病気が発症します。

    急性灰白髄炎は「小児まひ」と呼ばれていた病気です。

    ポリオウィルスを持っている人の便や鼻水などに接触して感染します。

    感染しても95%は発症しません。

    発症したとしても、多くは発熱や倦怠感などの軽い症状で終わります。

    重症化した場合

    脳や脊髄に感染し、呼吸中枢が侵されることで、呼吸困難となり死亡することがあります。

    また、ポリオ後症候群と呼ばれる、筋肉が低下する後遺症がでることもあります。

    「小児まひ」と呼ばれるのはこのためです。

    予防接種の記事一覧
    インフルエンザ菌b型(ヒブ、Hib) ・ 肺炎球菌(PCV13) ・ B型肝炎(HBV) ・ DPT-IPV(四種混合) ・ ロタウィルス ・ BCG(結核) ・ 麻しん、風しん(MR) ・ 水痘 ・ おたふくかぜ ・ インフルエンザ ・ 日本脳炎

    接種時期

    合計4回

    1回目:生後3か月

    2回目:生後4か月(1回目から20~56日あける)

    3回目:生後5~11か月(2回目から20~56日あける)

    4回目:生後12~23か月(3回目から12~18か月の間)

    ※なお、全ての予防接種についてスケジュールを知りたい場合は、こちらの記事で確認してください。

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    同時接種できるワクチン

    定期接種

    1回目,2回目,4回目:
    インフルエンザ菌b型(Hib,ヒブ)、肺炎球菌(PCV13)、B型肝炎(HBV)

    3回目:BCG

    任意接種

    ロタウィルス

    費用

    定期接種のため公費負担があり費用はかかりません。

    ワクチンの「効果」と「副反応」

    効果

    接種した子供の95%以上がジフテリア、百日ぜき、破傷風、ポリオに対する免疫を獲得し、重症化を防ぐ効果があります。

    副反応(副作用)

    DPT-IPVを製造している「一般財団法人阪大微生物病研究会(BIKEN)」の臨床試験結果によると、約8割の子供に副反応が発現しています。

    なお、重症となる副反応は確認されていませんが、0.1%未満の確率で「ショック、アナフィラキシー」「血小板減少性紫斑病」などが発現する可能性があるとしています。

    副反応として多かった症状は以下の通りです。

    (副反応が最も多く見られた2回目の接種の数値です。)

    1.64.4% 注射部位紅斑(赤み)

    2.45.7% 注射部位硬結(しこり)

    3.26.7% 注射部位腫脹(はれ)

    4.20.2% 発熱

    この他、咳、鼻水、発疹などの副反応も数%発現しています。


    (参考出典)
    厚生労働省「感染症情報」
    日本小児科学会「予防接種スケジュール」
    一般財団法人阪大微生物病研究会「医薬品インタビューフォーム」