おたふくかぜワクチンの接種時期、効果、副反応(副作用)と、併せて「おたふくかぜ」の病気について解説します。
おたふくかぜ(流行性耳下腺炎)とは?
ムンプスウィルスに感染して発症する病気です。
おたふくかぜの患者から咳・くしゃみなどでウィルスが飛散し、吸い込むことで感染します。
感染すると20日程度で発症し、唾液を分泌する「耳下腺」と呼ばれる部位が脹れると共に、発熱や頭痛などの症状がでます。
このうち10%の患者が髄膜炎(脳を覆う膜が炎症する病気)になるとされています。
髄膜炎になると、頭痛、嘔吐の症状も現れます。
なお、20~30%の人は症状がでません。
重症化した場合
髄膜炎が重症化し、「髄膜脳炎」になると、意識の混濁、けいれんが顕れます。
また、ごくまれに永久性の難聴を引き起こします。
予防接種の記事一覧 インフルエンザ菌b型(ヒブ、Hib) ・ 肺炎球菌(PCV13) ・ B型肝炎(HBV) ・ DPT-IPV(四種混合) ・ ロタウィルス ・ BCG(結核) ・ 麻しん、風しん(MR) ・ 水痘 ・ おたふくかぜ ・ インフルエンザ ・ 日本脳炎 |
接種時期
合計2回
1回目:生後12~15か月
2回目:5歳以上7歳未満
※なお、全ての予防接種についてスケジュールを知りたい場合は、こちらの記事で確認してください。
https://cawaiku.com/child/sick/vaccination-schedule-1541
同時接種できるワクチン
定期接種
麻疹・風疹(MR)、水泡
費用
任意接種のため一部の自治体を除いて公費負担がありません。
費用は医療機関によって異なりますが、1回6000~10000円ほどです。
ワクチンの「効果」と「副反応」
効果
ワクチンを接種すると91%以上の人が、ウィルスに対する免疫を獲得できる効果があります。
副反応(副作用)
ワクチンを製造している「北里第一三共株式会社」の調査によると、副反応が発現したのは、どの症状でも0.1%未満であったとしています。
重篤な症状としては、ショック・アナフィラキシー、無菌性髄膜炎などがあるとされています。
(参考出典)
厚生労働省「麻しん・風しん」
日本小児科学会「予防接種スケジュール」
おたふくかぜ生ワクチン「医薬品インタビューフォーム」
国立感染症研究所「流行性耳下腺炎」