目次
テレビが1歳の子供に与える影響について解説します。
また、1歳児にテレビを見せる際の時間のルールなども紹介します。
テレビは1歳の成長に影響があるか?
1.テレビの視聴時間と学力・運動能力
テレビが直接的に子供の運動能力や学力の発達に悪影響を及ぼすという科学的な根拠はありません。
しかし、長時間テレビを見る習慣のある子供(小学生)は、そうでない子供と比べて運動能力と学力が低くなる傾向があることは各種の調査で明らかになっています。
例えば、神奈川県が平成29年に調査した「児童生徒体力・運動能力調査報告書」では1日のテレビの視聴時間が1日1時間未満と答えた児童の集団は、体力・運動能力合計点が最も高かったとしています。
また、東京都が平成16年度に調査した「児童・生徒の学力向上を図るための調査」でも、テレビ(およびインターネット)の視聴時間が1日2時間未満の児童は、2時間以上と答えた児童よりも、学力テストの正答率が平均して高かったとしています。
この結果は、テレビを見る時間が少ないほど、屋外で遊んだり、勉強する時間が増えることに起因していると推測できます。
幼児期にテレビを見る習慣ができてしまうと、成長してからなかなか止めることができないので、節度をもってテレビと接する必要があります。
決して、「もう少し大きくなって物心つくようになったらテレビを止めさせればいい」と安易に考えないようにしましょう。
2.睡眠の妨げになることも
テレビが子供の成長そのものに悪影響を及ぼすという根拠はありませんが、寝る前にテレビやスマホなどの画面を見ると脳が興奮して、寝つきが悪くなることが知られています。
1歳の子供であれば、夜泣きの原因にもなります。
子供の寝かしつけに時間がかかったり、夜泣きが多くなると、忙しい親にとっても負担が大きくなりますので、テレビと上手に付き合うことが大切です。
1歳にテレビを見せる時の注意点
1.時間を決めて見せすぎないようにする
現代のママ・パパは仕事と家事と育児に追われていて、子供の見守りに付き添ったり、子供の要求にこまめに応えることが難しくなっています。
そこで掃除、炊事などの家事の間はテレビをつけて子供に見ていてもらうという方法で、なんとか時間を作っている家庭も多いでしょう。
テレビを活用すること自体は問題はありませんが、1日1時間以内など時間を決めて、だらだらとテレビを見せないようにしましょう。
また、時間帯についても朝や夕方の忙しい時間に限るなどします。
1歳の子供はまだ意思表示ができないので、夫婦で話し合ってテレビを視聴させる際の時間のルールを決めましょう。
2.テレビを近い位置で見せない
1歳児は、テレビの中のものを触りたいという欲求や、視力がまだ弱いことが理由で、いつの間にかテレビに近づいてしまうものです。
ベビーサークルを利用したり、椅子やテーブルなどの家具を使って簡易的にサークルを作るなどして、テレビに接近してしまうことを防ぎましょう。
どうしても近い場所でテレビを観てしまう場合には、テレビを使うことはあきらめて、玩具などで一人で遊んでもらうようにしましょう。
3.テレビを見ながら食事させない
食事中にテレビが付いていると、子供は食べることに集中できません。
子供は食べ物の味や香りを感じたり、しっかり噛むことが大切です。
テレビはその妨げになります。
また、1歳ではまだ上手にお話することはできませんが、食事中はママ・パパがたくさん話かけてあげて、親子のコミュニケーションの時間にしましょう。