「七五三」で祖父母や親戚からお祝いをもらった場合に内祝い(お返し)はどうしたらよいのでしょうか?
七五三の内祝いに関するマナーをもれなく解説します。
七五三の内祝いとは?
現在、「内祝い」というと結婚や出産等でいただいたご祝儀のお返しという意味で使うことがほとんどです。
しかし、本来は違う意味の言葉です。
例えば、「七五三」は子供が無事に成長したことを氏神様に感謝をする行事であり、基本的に子供と同居している家族だけで行われる祝儀です。
このように家族内だけで行うお祝いを本来は「内祝い」と言います。
内祝いの対象となる家族とは昔は同居していた親子3世代を指します。
しかし、核家族化が進み、七五三などのお祝い事があった場合には、別々に住んでいる両家の祖父母や近しい親戚を自宅に招いて宴席を持つようになりました。
このように成長した子供を身内にお披露目する宴席を「内祝い」と呼ぶようになりまた。
さらに最近では、神社へのお参りや記念撮影だけで済ませ、宴席を設けないことも増えてきました。
いくら身内とはいえ、ご祝儀だけもらって、宴席を設けないのはマナー違反であると考えられ、宴席の代わりに品物を贈るようになりました。
そこで返礼として品物を贈ることを「内祝い」と呼ぶようになったのです。
ケース別の内祝い事例
どのような内祝い(お返し)をすればよいのかケース別に解説します。
ただし、地域や親族で習わしがある場合には、なるべくそれに沿うようにしましょう。
1.食事会を開いて招いた場合
先ほど説明したように、「内祝い」とはそもそも宴席を開いて子供の成長を共に喜ぶことを指しますので、食事会を開いたのであれば、お祝儀のお礼として品物を贈る必要はありません。
食事会そのものが「お返し=内祝い」となるからです。
基本的は「不要」ですが、あとは気持ちの問題ですので、食事会に来てくれた祖父母に感謝も気持ちを伝えるために、品物(手土産)や手紙などを贈ることはもちろん差し支えありません。
また、以下のような場合には食事会とは別にお返しをするとよいでしょう。
(ご祝儀の代わりに支払ってくれたのであればお返しはしなくてもよい。)
2.食事会をしなかった場合
食事会などの宴席を設けず、ご祝儀だけをもらった場合には内祝いとしてお返しの品を贈るのが基本的なマナーです。
内祝いの相場は地域や家庭によって異なりますが、だいたい金額の3割から5割(半返し)です。
しかし、七五三のご祝儀は祖父母だけからもらうケースも多く、「お返しは不要」と言われることもよくあります。
その場合には、子供にお礼の電話をさせて、後日、七五三の写真を添えて手紙を送るとよいでしょう。
喜ばれる内祝いの品物とは?
1.手土産としての「内祝い」なら
食事会を開いて、お土産として「内祝い」の品を渡す場合には、「千歳飴」「赤飯」「お餅」などが昔からの定番です。
いずれも「縁起物」なので、本来はこれらで十分です。
しかし、今の時代に喜ばれるものであるかと言えば疑問です。
そのため、縁起物にこだわらず、ご自身が美味しいとおもったお菓子などを「内祝い」として持って帰ってもらうのも良いでしょう。
2.写真は基本
祖父母が孫の姿を見る機会が少ないのであれば、七五三の記念写真が最も喜ばれます。
台紙付きの立派な写真に加えて、「ご祝儀のおかげで、かわいい晴れ着を着せてお祝いすることができた」といたった趣旨の手紙を添えると一層、喜ばれるでしょう。
写真だけだと足りない気がするのであれば、千歳飴やお餅、お菓子などと一緒に贈るとよいでしょう。
3.商品券
七五三に関わらず、どんな内祝いにでも万能なお返しは「商品券」です。
贈るほうとしては「つまらない」「冷たい」感じがするかもしれませんが、もらう方は使い勝手がよいので実は嬉しいのです。
もちろん相手の性格にもよりますが、迷ったら「商品券」を選ぶのが最も無難です。
日頃あまり交流がないため、好みがよくわからない親戚へのお礼として特におすすめです。
「のし」の書き方
内祝いを贈る時の「のし」の書き方です。
2.表書きは上段に「内祝」とし、下段に七五三を迎えた子供の名前を書きます。
3.郵送・宅配する場合には、熨斗紙の上からさらに包装します。