子供に話そう!「クリスマスの由来」や「サンタはどんな人?」

今年もクリスマスがやってきます。

日本人にとっては、プレゼント交換をしたり恋人と過ごす日というイメージですが、そもそもはキリスト教にとっては、もっと大切な意味を持つ記念日です。

意外と知らないクリスマスのことについて、子供たちにも教えられるようにわかりやすく解説します。

クリスマスのなぜ?子供向けQ&A

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親「もうすぐクリスマスだけど、サンタさんからのプレゼントは何にするか決めた?」

子供「アンパンマンのおもちゃとドラえもんのおもちゃとプラレールと、それからー・・・」

親「よ、欲深いな!サンタさんの荷物が重くなって来てもらえないよ。」

子供「でも、なんでクリスマスになるとサンタさんが来てくれるの?」

親「そもそもクリスマスは、イエス・キリストという人の誕生をお祝いする日なんだよ。」

子供「イエス??誰それ?パパの友達?」

親「むかーし、むかしにイスラエルという国にいた人だよ。たくさんの貧しい人を助けた人で、今でも神様のように(「神の子」として)世界中の人に尊敬されている人なんだ。」

子供「へー、その人の誕生日なのに、みんながプレゼントもらえるの?なんで、なんで?」

親「そのイエス・キリストの教えを守って、同じようにたくさんの貧しい人や困っている人を助けた人がいたんだ。それが、聖ニコラスという人。日本ではサンタクロースと呼ばれているよ。そのサンタクロースさんは姿を隠して、貧しい人にお金や食べ物を配ったりしたんだ。」

子供「もしかして、サンタさんってもう死んじゃってるの?」

親「え!いや、そうなんだけど、そうじゃないというか・・・。サンタさんはイエス・キリストの誕生日になると、今でも世界中の子供たちにプレゼントを渡しにきてれるんだ。」

子供「じゃあ、生きてるんだ、よかったー!」

親「そ、そうだよ。そういうことなんだよ。」

大人向けクリスマス講座

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1.クリスマスの由来はキリストの誕生日?

カトリックを始めとしたキリスト教の多くの教派ではイエス・キリスト(ナザレのイエス)の誕生を祝う日である12月25日に「降誕祭(クリスマス)」と呼ばれるミサを開催し、信者が祈りを捧げます。

しかし、イエスの生誕日については聖書にも記されておらず、実際のところ何月何日に生まれたのかは定かではありません。

では、なぜ12月25日をクリスマスとしたのでしょうか?

1つは聖書の記述から推測して決定したと言われています。

新約聖書(ルカ福音書など)には「受胎告知」と呼ばれる聖母マリアがイエスを身ごもる記述があり、その内容から出産日を計算して、冬至の頃にイエスが誕生したと考えられているからです。

もう1つの理由は、ローマ帝国でキリスト教が国教になる前に信仰されていた「ミトラ教」の影響であるという説があります。

ミトラ教は太陽信仰の宗教であり、昼間の時間が長くなり始める最初の日である冬至に祝祭を行っていたため、キリスト教がローマ帝国の国教となった後にキリストの誕生祭に衣替えをすることで、冬至のお祝いをする習慣を残したという説があります。

カトリック教会が12月25日を「降誕祭」と位置づけお祝いをするようになったのは、実はイエスの死後300年以上もたった後のことでした。

つまり12月25日はイエス・キリストの「誕生日」ではなく、あくまで「誕生を祝う日」となります。

2.イエス・キリストとは何者か?

クリスマスがイエス・キリスト(ナザレのイエス)の誕生を祝う日であることがお分かり頂けたと思います。

では、そもそもイエス・キリストとはどんな人なのでしょうか?

キリスト教においてイエス・キリストは「神の子」であるとされ、「神(=創造主)」と一体をなす存在であると考えられています。

つまり、人間の姿をして人々の前に現われた神様であるということです。

イエスはイスラエルにあるナザレと言う場所で誕生しました。

当時のイスラエルはローマ帝国の植民地となっており、農地が奪われたことで民衆は貧困に陥り、飢餓と病気が蔓延していました。

この時、イエスは貧しく差別されていた病人に手を差し伸べて心や体を癒す活動を行い民衆から敬愛されるようになったのです。

そしてイエスの死後、その弟子たちがイエスの生涯や教義を「新約聖書」にまとめ、キリスト教が世界中に広まっていったのです。

3.サンタクロースとは何者か?

クリスマスと言えば、白い髭を生やし、プレゼントの袋を持ってトナカイのソリに乗ってやってくるサンタクロースが欠かせません。

サンタクロースのこうした特徴的な姿は19世紀に子供たちが読む絵本に描かれるようになったことで広まったものです。

日本語で言う「サンタクロース」はオランダ語の「セント・ニコラオス(聖ニコラス)」が語源です。

聖ニコラスは3~4世紀頃に実在したキリスト教の大主教であり、悪政によって罪がないのに処刑されそうになった人々や、財産を失った貧しい人々を救った「聖人」としてキリスト教徒から尊敬を集めている人物です。

聖ニコラスには多数の逸話が残されているのですが、中でも、姿を隠したまま、暖炉の下にあった靴下に金貨を投げ入れて貧しい一家を救ったという伝承が起源となって、現在のサンタクロース像が作り上げられたと考えられています。

4.なぜ、プレゼントがもらえるのか?

数ある年中行事の中でもおもちゃのプレゼントがもらえるのは「誕生日」と「クリスマス」だけです。

「クリスマス」にプレゼントがもらえる理由は、前述した貧しい人を助けるサンタクロースの伝説に基づいたものです。

オランダやイギリスなどヨーロッパの国では、聖ニコラスの命日である12月6日や、命日に近いクリスマスの日にサンタクロースが子供たちにプレゼントを配るというイベントが行われており、日本においても明治以降にキリスト教会を通じて伝えられクリスマスにプレゼントを渡す習慣が定着したと考えられています。

日本においては宗教的な意味合いよりも、企業が中心になって年末商戦を盛り上げる手段としたことで広く定着をしたという側面があります。

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