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赤ちゃん(新生児・乳児)を連れて電車や新幹線に乗る方法について解説します。
抱っこ紐とベビーカーどちらを使って移動するとよいのでしょうか?
赤ちゃんが電車・新幹線に乗れるのはいつから?
赤ちゃんが外出できるようになるのは生後1カ月からで、さらに不特定多数の人が出入りする場所であれば、生後3か月以降からが望ましいと言えます。
それは第一に感染症を予防するためです。
赤ちゃんは感染症にかからないように胎盤や母乳から受け取った免疫で守られていますが、もし、感染症にかかった場合には、病気に抵抗するための機能が未熟であるため重症化しやすいからです。
したがって、生後1カ月未満の新生児を連れて、大勢の人が乗り込む電車・新幹線で移動することは、極力避けましょう。
電車・新幹線の中で新生児はどう過ごす?
やむを得ない事情により新生児を連れて乗る際の方法を紹介します。
1.新生児から使える抱っこ紐がおすすめ
電車・新幹線に乗る時は抱っこ紐で赤ちゃんを抱えることが第一の方法となります。
抱っこ紐のメーカーには、エルゴやアップリカ、ベビービョルンなどがありますが、いずれも新生児(生後0カ月)から使用することができます。
縦抱きタイプと横抱きタイプがありますが、デザインや使い勝手などママの好みで選んで構いません。
抱っこ紐の一番の利点は、赤ちゃんとママ(パパ)の体をベルトでしっかりと密着させることができるので安定した歩行が可能になることです。
駅構内の移動や電車の乗り降りは段差も多いため、抱っこ紐を使うとより安心感が高まります。
しかし、抱っこ紐にも欠点があります。それは、2時間以上の連続使用ができないという点です。
実際、各メーカーの取扱説明書にも明記されていますので改めて確認してみましょう。
もし、電車や新幹線で2時間以上も移動するのであれば、抱っこ紐以外の移動手段も必要ということになります。
2.長時間移動にはクーファンを使う
抱っこ紐以外に電車内で赤ちゃんを休ませることができるアイテムは、クーファンになります。
例えば、東京―大阪の新幹線は二時間半、東京―青森の新幹線は三時間半かかり、ドアツードアで考えると3時間以上は簡単に超えてしまいます。
そこで、新幹線の車内では、抱っこ紐から赤ちゃんを降ろして、クーファンで寝かせるようにしましょう。
その際には、両手でしっかりとクーファンを抱きかかえましょう。
この時、問題になるのはクーファンの大きさです。
例えば、国内の大手メーカーのフジキのクーファンは幅が72cmあるのにたいして、新幹線の座席幅は44cmしかありません。
したがって2座席を確保する必要があります。
もちろんクーファンを使わずに、赤ちゃんにおくるみをしてママ(パパ)の腕で抱っこしても構いません。
ただし、いくら小さな新生児でもずっと同じ姿勢で抱っこを続けるのは意外と大変です。
そのため、クーファンを使うのであれば2座席分を予約することをおすすめします。
3.ベビーカーは基本NG
赤ちゃんを連れての電車移動と言うとベビーカーに乗せることが思い浮かぶと思います。
しかし、対面式でリクライニングシートを180度近くまで倒すことができるA型タイプのベビーカーであっても、適用年齢は生後1カ月からとなります。
最近では、3輪バギーも人気ですが、こちらはそれほどリクライニングができないため、首が座る生後3~4か月からの利用となります。
つまり、基本的に生後1カ月未満の新生児はベビーカーに乗せることは出来ません。
ただし、アップリカの「インファントカーシート」など、車のチャイルドシートをそのままベビーカーに乗せることができるタイプであれば、新生児も使うことができます。
このタイプは種類が非常に少なく選択肢がないため、気に入らないようであれば無理をして買わないほうが良いでしょう。
基本的にベビーカーは生後3カ月頃から頻繁に使うようになるので、少し待ったほうが良いでしょう。
月齢1カ月以上の赤ちゃんはどうする?
生後1カ月を過ぎると、一般的なベビーカーを使用することができます。
抱っこ紐とベビーカーの両方が使えるわけですが、どちらがより便利なのでしょうか?
1.電車の場合
基本的に身軽なのは抱っこ紐です。
ベビーカーでは、わざわざエレベーターを利用しなければならず、電車とホームの間の段差も乗り越える必要があり、電車の中でもベビーカーが動かないように常に気を張っていなければなりません。
抱っこ紐は、ベビーカーに比べると長時間の移動には向いていませんが、1時間以内の近距離の移動であれば、身軽に動ける抱っこ紐をおすすめします。
電車は揺れるので、万が一に備えて、赤ちゃんを抱っこしたまま手に荷物を持たない方がよいでしょう。
荷物は棚に乗せるか、リュックサックにまとめて入れて背負うようにしましょう。
なお、ベビーカーで電車に乗る際には、車内でベビーカーを折り畳む必要はなく、赤ちゃんを乗せたまま利用することが可能です。
参考サイト:JR東日本「ベビーカーの安全なご利用のために」
2.新幹線の場合
新幹線を使って2時間以上の長距離移動をするのであれば、ベビーカーと抱っこ紐を併用します。
先にも説明したように抱っこ紐の使用は連続2時間までだからです。
家から駅、駅から車内の移動はベビーカーを使い、新幹線の中では主に抱っこ紐を使います。
新幹線は、普通電車と違って通路幅が狭いため、ベビーカーを広げたままだと通行の妨げになります。
そのため折り畳んで、邪魔にならない場所に置いておきましょう。
隣が空席であればその前に置き、空席でない場合には棚の上や車両の一番後ろのスペースなどに置きます。
新幹線から降りるときには、再びベビーカーに乗せて帰路につきましょう。