季節ごとに赤ちゃんの外気浴の仕方について解説します。
外気浴の効果や開始する月齢などの基本的な情報についてもご紹介します。
外気浴とは?
外気浴とは、屋外の空気(外気)を浴びるために室内の窓を開放したり、屋外を散歩することを意味しています。
では、赤ちゃんの外気浴にはどのような効果が期待できて、生後いつから始めることができるのでしょうか?
1.外気浴の効果
屋外の環境に適用するための刺激になる
産まれたばかりの赤ちゃんは体温調節機能が未熟であるなどの理由から長時間の外出は避けるようにします。
外気浴はそんな赤ちゃんが屋外の環境に少しずつ慣れさせるに行われるもので、日光を浴びたり、風を受けるなどを通して体表面(皮膚)の血管が拡張・収縮し、体温調節機能の働きに刺激を与えることに繋がります。
カルシウムの吸収に必要なビタミンDを生成する
外気浴で日光を浴びることでビタミンDが生成されて、カルシウムの吸収が促進され、丈夫な骨を作り出します。
ビタミンDは食べ物からも摂取することができますが、それだけでは十分でなく、皮膚に紫外線を浴びることで体内でビタミンDを生成する必要があります。
ただし、必要以上に紫外線を浴びることは皮膚がんだけでなく、将来のシミの原因になるなど悪影響も多いため、現在では1日5~10分程度日光に当たれば十分であると考えられています。
育児ストレスの軽減
草木の多い庭や公園などでの外気浴は副交感神経を優位にしてリラックスする効果が期待できます。
夜間の授乳や、慣れない育児でストレスを感じているママ・パパはたくさんいると思いますので、赤ちゃんと外気浴をするなどして気分転換を図りましょう。
2.屋外での外気浴は生後1か月から
気温が20度を少し超えるような気候の良い季節や時間帯であれば、0か月の赤ちゃんでも窓を大きく開けて外の空気をたくさん取り入れながら過ごすことができます。
外出をしてお散歩をするなどの外気浴であれば、生後1か月の検診後から始めることができます。
季節に合わせた外気浴
それでは赤ちゃんが生まれた季節に合わせた外気浴の方法についてご紹介します。
1.春・秋(3~6月、10~11月)
春と秋は外気浴には最も適した季節です。
しかし、肌寒い日も多いので、気温が20度以下であることが多い午前中よりも、より暖かい午後に外気浴をするのがおすすめです。
また、春は紫外線に注意が必要です。
1年間に浴びる紫外線の量の約7割は4月から9月の期間であるとされ、中でも10時から14時は特に紫外線が強いため、春はこの時間帯に外気浴をすることは控えるようにします。(参考:環境省「紫外線環境保健マニュアル)
以上のことから、春秋に外気浴をするおすすめ時間帯は15時頃です。
気温が温かく、紫外線も弱いため外気浴に適しています。
長袖のベビー服に帽子をかぶって外気浴にでかけましょう。
2.夏(7~9月)
夏は暑くて紫外線も多いことから外気浴の難しい季節です。
外気浴に適した時間帯は午前9時前のできるだけ早い時間帯です。
1日で最も気温が低くなる朝6時くらいであれば快適に外気浴もできます。
しかし、近年は猛暑が続くことが多く、1日の最低気温も30度を上回ることもめずらしくないため、このような気候の場合には外気浴を控えましょう。
服装としては通気性のよい薄手の長袖を一枚着て、帽子をかぶって外気浴をします。
大きな幌のついたベビーカーに乗せて外気浴をするのであれば、紫外線を遮ることができるので半袖のベビー服でも構いません。
3.冬(12~2月)
冬もまた気温が低いため外気浴が難しい季節です。
日中10度以上の気温があり、晴れて日差しの暖かさを感じられるような天気であれば外気浴をすることもできます。
冬であれば紫外線も少ないため、最も気温が上がる14時頃に外気浴をするのがおすすめです。
ブランケットを掛けたり、ニット帽をかぶるなどして防寒対策のしっかりとした服装で外に行きましょう。
それでも寒い冬の外気浴は10~15分程度の短い時間で終わらせるのが無難です。