新生児はなぜ「黄疸」になりやすいのか?

新生児の90%に見られるという黄疸。

なぜ新生児は黄疸になりやすいのか、その原因などについて解説します。

この記事には疾病の情報が一部に含まれています。当記事を参考にした自己診断は決して行わないでください。気になることがあれば、医療機関を受診することを強くお勧めします。自己診断によるトラブルは一切の責任を負いかねます。

新生児はなぜ「黄疸」なるのか?

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1.黄疸の原因とは?

黄疸は、皮膚や粘膜(白目)が黄色くなる状態のことを言います。

血液の中に存在する「ビリルビン」という物質が過剰に増えると皮膚などが黄色くなってしまうのです。

なぜなら、「ビリルビン」は、黄色い色素を持っているからです。

2.ビリルビンとは何か?

血液中にある「赤血球」は古くなると脾臓に運ばれて分解されます。

この分解過程で生成されるのが「ビリルビン」という物質です。

この時点のビリルビンは「非抱合型(間接型)ビリルビン」と呼ばれ、血液中に放出されます。

血液に放出されたビリルビンは、アルブミン(タンパク質の一種)と結合し、肝臓に運ばれていきます。

肝臓に運ばれたビリルビンは、グルクロン酸に抱合されることで、水に溶けるようになります。

この水溶性のビリルビンは「抱合型(直接型)ビリルビン」と呼ばれます。

抱合型ビリルビンは、胆汁の一部として腸に運ばれ便として排泄されます。

時々、新生児のおむつに「緑色」の便が見られますが、これは、ビリルビンが腸内で酸化したものです。

また、水溶性であるため尿としても排泄されます。

なお、血液検査することで、抱合型と非抱合型のどちらのビリルビンが多いのかを確認することができます。

これは、病気を特定するための重要な手掛かりとなります。

3.新生児にビリルビンが多いのは何故?

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新生児の9割が黄疸になります。

これを新生児黄疸(生理的黄疸)と呼びます。

新生児黄疸は、血液中のビリルビンが増えてくる生後2~3日頃から確認できるようになり、4~5日目がピークとなります。

新生児の血液中に、ビリルビンが増加してしまう原因は以下の通りです。

  • 胎児・新生児は血が多いから
  • 胎児の時の赤血球は寿命が短いから
  • 肝臓が未熟であるためビリルビンを処理に時間がかかるから
  • つまり、大量の(非抱合型)ビリルビンが生成されるにもかかわらず、それを体外に排泄する能力に乏しいため、血液中にビリルビンが多く留まってしまうのです。

    4.ビリルビンが多すぎると危険なの?

    もし異常に(非抱合型)ビリルビンが増えすぎてしまうと、それが脳の一部に蓄積してしまい、神経中毒を引き起こします。

    その結果、脳性まひや難聴などの後遺症が残ることもあります。

    これは「核黄疸(ビリルビン脳症)」と呼ばれる病気です。

    しかし、実際には、そうなる前に治療が施されます。

    なお、通常範囲内の新生児黄疸は正常なもので、治療の必要はなく、病気や障害等の心配をする必要はありません。

    5.黄疸はいつになったら消えるの?

    おっぱい(粉ミルク)を飲む量が増えてくると、排泄が促されるため、血液中のビリルビンが減少します。

    1週間を過ぎると、黄疸がだんだん薄くなっていき、自然に消滅します。

    通常は、2週間以内に見られなくなります。

    もし、2週間以上続く場合には、母乳もしくは病気が原因である可能性があります。

    (参考書籍)
    医学書院「新看護学・母子看護」
    金原出版「小児看護学」
    小学館「家庭の医学大辞典」
    学研「赤ちゃんの病気全百科」
    ベネッセ「赤ちゃんの病気新百科」

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