生まれたばかりの赤ちゃんがなる「黄疸」についての基本がわかるコラムを紹介します。
黄疸とは?
皮膚や粘膜(白目など)が黄色身を帯びてくることです。
新生児黄疸(生理的黄疸)とは?
生後2~3日頃から徐々に皮膚が黄色くなってきます。
4~5日でピークを迎え、1週間を過ぎると徐々に消滅していきます。
通常は2週間以内で黄疸が見られなくなります。
なお、黄疸は約90%の新生児にあらわれるもので、心配する必要はありません。
新生児黄疸のより詳細な原因について知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
黄疸の原因は?
血液の中にある赤血球が崩壊すると「ビリルビン」という物質が産まれます。
肌や粘膜(白目など)が黄色くなるのは、この「ビリルビン」が黄色の色素をもつためです。
新生児は、誕生からしばらくの間、血液中の「ビリルビン」が増えるため黄疸が見られます。
そのため一定値を超えた黄疸は「高ビリルビン血症」とも呼ばれています。
赤ちゃんが生まれると、血中にあるビリルビンの量を示す「ビリルビン値」を血液検査で調べます。
これにより赤ちゃんの黄疸が正常の範囲かどうか確認しています。
ビリルビン値の正常・異常については、こちらの記事もご覧ください。
母乳性黄疸とは?
生後2週間を超えて黄疸が続く場合があります。
その原因の多くは、「母乳」が原因です。
母乳で育てている新生児の約10~15%に、母乳性黄疸が見られます。
しかし、母乳とは別に、潜在的な病気が原因で黄疸が続くことがあります。
そのため、2週間を過ぎても黄疸が続く場合には、その原因が母乳によるものなのか、病気によるものなのか区別するため、一度、医療機関を受診しましょう。
母乳性黄疸について、詳しく知りたい方はこちらの記事もご覧ください。
病気が原因の黄疸
新生児の黄疸は、ほとんどが生理的なものです。
しかし、稀に病気が原因で黄疸が引き起こされていることがあります。
この場合、原因となっている病気に合わせた治療が必要となります。
病気の可能性が疑われる黄疸としては、次のような事例があります。
(※生理的な新生児黄疸は、非抱合型ビリルビンが原因である。)
黄疸の症状が顕れる病気の一覧については、こちらの記事をご覧ください。