妊娠0週における「母親の体」や「赤ちゃん」の状態についても紹介します。
また、「妊娠したと気づいたら、すでに妊娠2か月目や3か月目に入っていた!」ということが、なぜ起きるのか理由を解説します。
妊娠0週とは?
妊娠0週目とは「妊娠0日から6日」までの期間のことを指します。
日数:0~6日
出産までの日数:あと280~274日(※「出産予定日」から起算)
妊娠0日とは、最終月経の開始日(初日)のことです。
つまり、妊娠0週はまだ卵子と精子が出会ってさえいない「妊娠前」の状態なのです。
正式に「妊娠」した状態になるのは、まだ先のことです。
なぜ、週数は「0週目」なのに月数は「1か月目」なのか?
同じ妊娠を数えているのに週数は0から始まり、月数は1から始まるのって、不思議な感じがしますよね?
暦でも年齢でもそうですが、昔の日本ではものを数える時に1から数えるのが当然でした。
日本において、妊娠は「月数」で数える慣習があり、1か月目、2か月目と「1」から数えていました。
しかし、WHOにおいては妊娠の経過を「週数」で数えており、さらに「0」週から開始していました。
1983年になると日本でもWHOの考え方にならって妊娠を週数で数えるようになったのです。
そのため、現在では「1から始まる月数」と「0から始まる週数(日数)」が混合した状態で妊娠経過を数えているのです。
ちなみに、私たちは「妊娠1か月」「2か月」と言ってしまいますが、医学的には「第1月」「第2月」と表記するのが正解です。
妊娠に気づくのはいつ頃から?
通常、妊娠したのではないかと思い始めるのは、生理が遅れていると思ったときです。
もし、月経の周期が28日の人であれば、生理開始日から30日前後に、妊娠検査薬を使って、妊娠したとわかります。
すなわち、妊娠と気づいた時には、すでに妊娠2か月目に入っているのです。
母親の体の状態
妊娠0週目は、生理(月経)が始まった状態にすぎません。
そのため、一般的な生理の症状が顕れるだけで、妊娠したことによる特有の症状はありません。
不妊治療を行っている人であれば、妊娠が成立しなかったことで、気落ちしているかもしれません。
しかし、気を取り直して、今回の機会のために不妊外来への受診日を計画しましょう。
また、生理痛の痛みが強い場合、「つわりが比例して苦しくなるのでは?」と気にする妊婦さんもいますが、生理痛とつわりに相関性はありません。
赤ちゃんの状態
赤ちゃんはまだ存在しません。
赤ちゃんへと成長する卵子は、排卵前の状態であり、卵巣内の「原始卵胞」とよばれる細胞に包まれています。
原始卵胞は出生時に約200万個もあり、その中の数個が、月経開始の数日間で、卵胞刺激ホルモンの刺激によって大きくなるのです。
これから生まれてくる赤ちゃんは、200万分の1の確率で成長した存在なのです。
これだけでも赤ちゃんがいかに奇跡的な存在であるかと実感させられます。
ママがやるべきこと―夫婦で禁煙―
タバコには「害」しかない。
もし、妊娠を望んでいるのであれば、今すぐにでも夫婦で禁煙をしましょう。
タバコを吸うと血管が収縮し、赤ちゃんに十分な酸素と栄養が届かなくなります。
その結果、妊娠中に喫煙している人としていない人では、早産になる人の割合が5%程度多いとされています。
哺乳の力が弱く、感染症への抵抗力も弱くなりがちな「低体重児」で生まれるリスクも高くなります。
妊婦自身がタバコを吸わなくても、パパがタバコを吸っていても、パパの肺から吐き出される主流煙やタバコから出る副流煙を間接的に吸うことでも同様の影響があります。
元気な赤ちゃんを産むために、すぐにタバコはやめましょう。