目次
妊娠5か月目の妊婦さんに安産祈願のために帯祝いをしましょう。
「帯祝い」の金額の相場や「岩田帯」の選び方・渡し方について解説します。
これから妊娠5か月目を迎える妊婦さんが近親にいる方は必見です。
帯祝いの相場と贈り方
1.帯祝いとは?
帯祝いとは、妊娠5か月目の「戌の日(いぬのひ)」に岩田帯を巻いて無事の安産を願うという風習です。
犬は多産であり、お産そのものも軽くすむため、縁起を担いで戌の日に祝うようになりました。
岩田帯は通常、妊婦の実家から贈られます。
しかし、最近は帯祝い自体が行われないことも多く、妊婦自身が伝統的な岩田帯、もしくは妊婦帯を購入して、神社に安産祈願を行くだけで済ますことも増えています。
「帯祝い」は、『古事記』も記述がある非常に古い風習で、飛鳥時代よりも前にはすでにあったとされています。
せっかくの歴史ある日本の風習であり、また、人生でほとんど訪れることのない大切な節目ですので、本格的な祈祷をしないまでも、妊婦帯を巻いて赤ちゃんの無事の誕生を願ってはどうでしょうか?
2.金額はいくら包めばいい?
昨今の帯祝いは、妊婦の姉妹や両親、夫の両親など、ごく親しい親戚ら贈るだけとなっています。
もちろん伝統的な行事であるため、親しい友人や会社の上司などから贈っても構いません。
とても、喜ばれるでしょう。
金額は3,000円~5,000円が相場とされています。
しかし、友人であれば相場通りで構いませんが、親族に贈る場合には、基本的に前例に従った金額を包むとよいでしょう。
もし、前例がない場合で、姉妹や娘に贈るのであれば1万円程度が現代の金銭感覚からすると妥当ではないでしょうか。
なお、「帯祝い」にはお返しは基本的にありません。
御祝を包んだからと言ってお返しは期待しないようにしましょう。
3.熨斗袋(のし)の書き方
帯祝いのお金は、熨斗袋に渡して贈ります。
水引きは紅白の蝶結びを選びましょう。
表書きの上段は、娘に贈る場合は「祝の帯」、それ以外は「御帯祝」と書きます。
下段には贈り主である自分の名前を書きます。
岩田帯の選び方・贈り方
伝統的な参拝用の岩田帯(犬印本舗より)
実家から贈るにしろ、妊婦自身が買い求めるしろ、妊娠5か月目に腹帯を巻くことは、安産祈願だけでなく、お腹の保温のためにも良いことです。
どのように帯を選んで贈ればいいのかを解説します。
1.伝統的な岩田帯にこだわらなくてもいい
古いしきたりに従った方が「ご利益がありそう」と思うのであれば、昔ながらの岩田帯を巻いて神社に祈祷にいくほうがいいでしょう。
しかし、形式よりも「気持ちがあればいい」と思うのあれば、着脱しやすいガードルタイプの帯でも構わないのです。
結局は「安産」を願って腹帯で保温をすることが大事であり、産むのは妊婦自身なのですから、産む本人が納得のいく形が一番なのです。
贈る母親からすれば神社で祈祷された伝統的な岩田帯を巻いてほしいと思うかもしれませんが、まず、妊婦さん本人の意思を確認してから腹帯を選んではどうでしょうか?
2.岩田帯を贈る手順
かつては、「木綿の腹帯」を「紅白の絹帯」と一緒に奉書紙で包んで蝶結びの水引きをかけていたようですが、今は腹帯を購入する際に箱に入っていることが一般的です。
箱に熨斗(のし)をかけて贈るだけで問題ありません。
熨斗紙は蝶結びの水引きで、表書きは「祝の帯」とします。
熨斗袋と書き方と同じであるため先ほどの記述を参考にしてください。
なお、今どきらしく、伝統的な岩田帯と実用的なガードルタイプがセットになった、こちらのような帯祝い専用の商品も販売されています。
「帯祝い」はいつ贈ればいい?
帯祝いは、妊娠5か月目の戌の日までに送りましょう。
ただし戌の日は12日に1回来るため、複数の候補日があります。
通常は最初の戌の日に安産祈願をしますが、六曜の日柄を重視して、あえて最初の戌の日ではなく大安の戌の日に安産祈願をすることがあるので、事前に妊婦さんに確認しておくといいでしょう。
いずれにしても、妊娠5か月目の「最初の戌の日」までに「帯祝いを」渡すことができていればマナー違反にはなりません。
ただ、今どきの若い妊婦さんで、「帯祝い」の行事に詳しい人はほとんどいないでしょうから、戌の日を過ぎてしまったとしても、安産祈願として贈ってもいいのではないでしょうか?
やはり、最終的には母子ともに無事であってほしいという気持ちの問題だと思います。
なお、戌の日がいつか知りたい場合には、こちらからご確認ください。
https://cawaiku.com/child/pregnancy/inunohi-calendar-1896