戌の日に安産祈願に先立っていただく「帯祝い」。
腹帯やご祝儀をもらった場合のお返しのマナーについて解説します。
内祝いやお礼状など「帯祝い」のお返しをする際に役立ててください。
帯祝いの内祝いは不要。それはなぜ。
帯祝いとして、「腹帯」や「ご祝儀」をいただいた相手は、実家の両親や兄弟姉妹など、ごく親しい間柄の身内だけだったのではないでしょうか?
そもそも内祝いは、お祝い事を多くの人と分かち合うために、親族はもちろん近所の方たちも含めて、お赤飯や紅白の餅を配る習慣でした。
現在の内祝いのように、お祝い対する「お礼」という意味合いとは少し違っていたのです。
そのため、帯祝いのようにごく身内だけで行われる御祝については「内祝い」「お返し」は不要と言うことになります。
しかし、万が一、友人や親戚から帯祝いを貰った場合には、感謝の気持ちを伝えるために、いただいた金額の3分の1から半額相当の菓子折り等を贈るとよいでしょう。
お礼状で感謝を伝える
しかし、いくらお返しが不要とはいえ、やはり感謝の気持ちは伝えたいものですよね?
その場合、お礼状を書くことが基本的なマナーとなります。
親や兄弟など親しい人に対して、改まって手紙を送るというのは気恥ずかしいかもしれません。
しかし、手紙であればこそ、普段、会話の中では言えないような気持ちを言葉して伝えることができるというメリットがあります。
また、これから出産を期に、出産祝い、お食い初め、初節句など、お祝い事が続くため、お礼状を書く機会も増えることでしょう。
妊娠と出産に関わる最初のお祝い事である「帯祝い」を上手に活用して、お礼状の書き方を知っておくと後々に役立ちます。
お礼状を送るタイミングは、遅くとも安産祈願をした戌の日の1週間以内には相手に届くようにしましょう。
お礼は早ければ早いほど、感謝の気持ちが伝わりよいとされているからです。
お礼状の文例
帯祝いのお礼状は、親などの身内に書くものであるので、あまり硬くならず、普段の言葉づかいで、素直な気持ちを文書にするだけでも構いません。
しかし、「お礼状」として、それなりの形式に沿ったものを書きたいということであれば、文例を紹介しますので参考にしてください。
山田一郎様
和美様
新緑がまぶしい季節になりましたが、お変わりありませんか?
先日は、帯祝いに腹帯を贈っていただき本当にありがとうございました。
おかげさまで、いただいた腹帯を巻いて水天宮をお参りすることができました。無事に安産祈願を済ますことができたことをご報告いたします。
戌の日の後もお腹の保温のため腹帯を巻いていますが、心なしか赤ちゃんがよく動くようになった気がします。これから産まれてくる赤ちゃんのために、体調には十分気を付けて過ごしていきたいと思っています。
今後ともお世話になることが多々あるかと思いますが、どうぞよろしくお願いいたします。
取り急ぎお礼まで。
平成〇〇年5月6日
山田一郎様
和美様
帯祝いのように品物を頂いた場合には、どのように使っているかを書くことで、感謝の気持ちが伝わりやすくなります。
また、戌の日の安産祈願で神社などを参拝したのであれば、その時の写真などを手紙に同封すると、とても喜ばれるでしょう。