家庭でパパやママができる正しい身長・体重の測定方法について説明します。
赤ちゃんの発育状況を知る上で身体測定はとても大切です。
しかし、大人と違って自分では立てない新生児や乳児の体をどのように測定すればいいのでしょうか?
体重計・身長計の選び方から、簡単にできる測定の仕方まで解説します。
赤ちゃんの「体重」測定方法
1.体重計の選び方
正しく体重を測定するには、赤ちゃん用の体重計を用います。
赤ちゃん用の体重計は、赤ちゃんを寝かせた状態のまま体重を計測することができます。
体重計を選ぶうえでポイントになるのは、最小何グラムまで測れるかという「感度」です。
例えば、医療機関では少なくとも10g単位で測定できる高感度の体重計を用いて赤ちゃんの体重をはかります。
これは単に発育状況を見るだけでなく、病気による体の異常や変化を把握する必要があるためです。
市販されている赤ちゃん用の体重計は、20g単位で測れるものと、50g単位で測れるものが一般的です。
中には1g単位で測れる超高感度の体重計もあります。
「母乳をどれだけ飲んだのか」を知りたいというお母さんは多いと思います。
その場合には、できるだけ感度のよい体重計を選びましょう。
ただし、感度のよい体重計は、その分、高額になります。
順調に母乳を飲んでいて、あまり心配がないのであれば、低予算で購入できる50g単位の体重計を選んでもよいでしょう。
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2.乳幼児専用体重計
ベビーバスケットがあるタイプの体重計です。
赤ちゃん専用のため20g単位で測れる感度の高い体重計もあります。
ただし、最大でも20kgまでしか測れないものが多く、6歳頃になると使えなくなります。
5g単位の体重計
5g単位で測定することができる高感度の体重計です。授乳量はなんと1g単位で測定することができます。
値段は1万円近くします。
20g単位の体重計
家庭で乳児を測定する標準的な体重計です。
値段は8,000円前後です。
50g単位の体重計
感度は大人が使う体重計とかわりません。
しかし、3000円前後から選べるため購入はしやすいです。
3.乳幼児・大人兼用体重計
大人が、赤ちゃんを抱っこして体重を測定するタイプの体重計です。
先に大人だけが体重計に乗り、その体重を記憶させます。
直後に、再び赤ちゃんを抱っこして体重計に乗り、その差で「赤ちゃんだけ」の体重を表示します。
普通の体重計でも引き算をすれば計測できますが、兼用タイプであれば、計算の必要がありません。
赤ちゃん専用タイプと比べても、低価格であり、かつ重量制限が100kg以上あるため、長く使用できます。
専用アプリで赤ちゃんの体重データを管理することもできます。
赤ちゃんの「身長」測定方法
1.身長測定のポイント
身長は体重と同様に発育状況を知るために計測します。
発育状況を知る上では、体重よりも安定した指標になるとも言われています。
なぜなら、体重は日々の生活状態で増減しやすいからです。
また、身長を計るとローレル指数という子供の肥満度を計算することもできます。
しかし、体重のように刻々と変化するものではないため、乳児健診の時に測定すれば十分です。
一方で、生後の1か月間は、人生で最も身長が伸びる時期(3~5cm)であるため、どうしても気になるのであれば、週に1回程度計ってもよいでしょう。
赤ちゃんの身長を測定する時には、安全性と正確性を確保するため、必ず、計測する人と補助する人の2名で行うようにしましょう。
2.身長計
病院や保健所で使うようなこちらの身長計はとても高価です。
通常、購入する必要性ありませんが、どうしても「正確に」身長を計りたい方は、検討してもいいかもしれません。
正しい測定の仕方は以下の通りです。
2.補助する人が、赤ちゃんの頭を固定板にくっつける
3.頭の角度は、「目」と「耳の穴」を結んだ線が、台と「垂直」になるようにする
4.計測する人が、赤ちゃんの膝を片方の手のひらで軽く抑えて伸ばす。
5.計測者のもう片方の手で、移動板を動かし、測定する。
※安全のため必ず2人で計測を行いましょう
こちらは簡易的なマットタイプで価格も1万円を切ります。
3.巻尺(メジャー)
高価な身長計を購入する家庭はほぼ皆無だと思いますので、巻尺(メジャー)を使った計測の仕方を紹介します。
必要なものとしては、フローリングの部屋、段ボール、目印(消せるペンなど)です。
手順は次の通りです。
2.赤ちゃんを丸裸にしてフローリングの上に仰向けに寝かせる
3.補助する人が、赤ちゃんの頭を段ボールの側面にくっつける
4.頭の角度は、「目」と「耳の穴」を結んだ線が、台と「垂直」になるようにする
5.計測する人が、赤ちゃんの膝を片方の手のひらで軽く抑えて伸ばす
6.計測者が残った片手で、赤ちゃんの踵(かかと)が位置している床に目印をつける
7.フローリングのラインに沿ってメジャーで計測する
2人で計測することでより正確に測ることができます。
とはいえ、残念ながら、身長計ほど正確ではありません。
±0.5cm程度の誤差がでると考えてください。