病気が原因の新生児黄疸-その種類と治療法-

ほとんどの新生児は、病気ではない生理的な黄疸があらわれます。

しかし、病気が原因で、治療を必要とする黄疸(高ビリルビン血症)もまれにあります。

その種類と治療法について解説します。

黄疸(高ビリルビン血症)って何?

blue-light2

黄疸は、血中にあるビリルビンという黄色い色素が増えることで、皮膚や白目を黄色くします。

黄疸は、血中のビリルビン濃度が高くなっていることから「高ビリルビン血症」と呼ばれます。

「高ビリルビン血症」の中でも、ビリルビンの濃度が基準値を超えてしまう場合、治療が必要となります。

この基準値は、出産時の体重や生後何日経過しているかで異なっていますが、出生体重が2,500g以上の場合は、ビリルビン値12mg~18mg以上で治療が開始されることがあります。

ただし、生後2週間を過ぎて「高ビリルビン血症」となった場合で、その原因が母乳にある場合は、生理的な黄疸とされ治療は行われません。

高ビリルビン血症の治療法は?

基準値を超えたビリルビン血症が長期化すると、「核黄疸(ビリルビン脳症)」と呼ばれる脳に後遺症を残すような病気に発展します。

これを防ぐために治療が行われます。

高ビリルビン血症には「光線療法」と「交換輸血法」という2つの治療法があります。

1.光線療法

基準値を超える「ビリルビン血症」となった場合に、最初に行われるのが、光線療法です。

光線療法は、赤ちゃんに青い光を当てる治療のことで、ビリルビンを便や尿として体外に排泄されやすい性質に変えることができます。

光線が赤ちゃんの網膜に当たらないようにアイマスクをして行われます。

光線治療には以下の副作用があります。

  • 体温の上昇するため脱水しやすい
  • 皮膚に発疹がでる
  • 皮膚や尿が褐色になる
  • 光線療法の結果、ビリルビン値が下がれば治療は中止されます。

    治療が中止されれば副作用も消えます。

    2.交換輸血法

    交換輸血法は、光線療法を用いてもなおビリルビン値が上昇してしまうような重症のビリルビン血症の場合に行われます。

    交換輸血法が必要となるケースの多くは、母親と赤ちゃんの血液型が不適合であるために発症する重度の「高ビリルビン血症」です。

    ビリルビンは、赤血球が分離される(壊れる)時に生成されます。

    血液型不適合によって壊れやすくなっている赤血球を血管から抜き取り、同時に、壊れにくい赤血球を輸血します。

    交換輸血は、ビリルビン値が一定値を下回るまで数時間続けられます。

    病気が原因となっている黄疸の種類

    0-baby20

    黄疸(高ビリルビン血症)の原因は多種多様であり、原因に応じて、大きく4つの種類があります。

    1.溶血性黄疸

    赤血球が短期間で大量に壊れ、過剰にビリルビンが生産されてしまうことで顕れる黄疸です。

    主に、母子間血液型不適合妊娠により引き起こされます。

    血液型不適合とは次のような場合です。

  • 母親がO型で、赤ちゃんがA型またはB型の場合
  • 母親がRh(-)で、赤ちゃんがRh(+)の場合
  • 赤ちゃん(胎児)の血は、胎盤を通じて、母親の体の中に入り込みます。

    この際、1人目の妊娠で上記の不適合だった場合、母親の体の中には、異なる型の血液を排除するために抗体ができます。

    次に、2人目を妊娠した場合に、母親にできた抗体が、胎盤を通じて赤ちゃんの体の中に入ってきます。

    もし、赤ちゃんの血液が、母親からもらった抗体によって壊されてしまう血液型であれば、大量の赤血球が崩壊し、過剰なビリルビンが生成されてしまいます。

    特にRh式血液型不適合では重症の「高ビリルビン血症」になることが多いとされています。

    しかし、母子間血液型不適合妊娠によるリスクは、妊娠中の検査で判明するため、生後に重症化しないように、予防的な措置が行われます。

    原因とされる主な病気

    ABO式血液型不適合、Rh式血液型不適合、など

    2.肝細胞性黄疸

    ビリルビンは血管から肝臓に送られ「胆汁」の一部となって、腸に移行し、便や尿となって排泄されます。

    しかし、感染症をはじめとした様々な病気が原因で、肝機能が低下すると、「胆汁」が排泄されなくなります。

    その結果、ビリルビン値が高くなり黄疸が生じます。

    感染症であれば抗生剤などを用いて根本的な治療をします。

    また、新生児肝炎であれば、生後半年で黄疸が消失し、肝機能が改善されます。

    原因とされる主な病気

    新生児肝炎、B型肝炎、敗血症、など

    3.閉塞性黄疸

    何らかの理由により胆道が閉鎖してしまい、胆汁が排出されないため黄疸が顕れます。

    放置すれば進行してしまうため外科手術を行います。

    黄疸以外の症状として、尿が褐色になり、便が白色になることが知られています。

    これは便の色の素となるビリルビンが胆汁の一部となって腸に移行できないため、便に色がつかなくなるのです。

    また、腸に移行できたい胆汁は、腎臓を通じて尿として排泄されるため、尿が褐色になります。

    原因とされる主な病気

    胆道閉鎖症、など

    4.体質性黄疸

    遺伝や先天的な理由で、ビリルビンが上手く体外に排出されないために生じる黄疸です。

    原因を特定するために様々な検査が必要となります。

    体質性黄疸の中には、必ずしも治療が必要でない病気も含まれます。

    原因とされる主な病気

    先天性胆道拡張症、クリグラー・ナジャール症候群、ジルベール症候群、など


    病気ではない母乳性黄疸についてはこちらの記事をご覧ください。
    新生児の母乳性黄疸はいつまで続くの?治療は必要なの?
    母乳が原因で、新生児の黄疸が続いてしまうことがあります。 「なぜ、母乳が黄疸を引き起こすのか?」原因と治療について...


    (参考出典)
    日本子ども家庭総合研究所
    日本産婦人科学会
    日本小児栄養消化肝臓学会
    メルクマニュアル
    ひらしま産婦人科
    くらしげ小児科

    スポンサーリンク
    アドセンス
    アドセンス
    本日の人気記事

    本日の人気記事

    年間1万2千円も節約できる!?お得なオムツの買い方とは?
    どのお店でオムツを買うと一番安いか知っていますか? お店ごとにパッケージに入っている枚数も値段も違うので、どこが安...