出産祝いのお返しである「内祝い」。いったい相場はどれくらいでしょうか?
親族、友人・知人、会社など、パパ・ママとの関係性別に詳しく解説します。
内祝いの相場の基本
出産後には、現金(商品券含む)や贈り物など、たくさんの「出産祝い」を親戚・知人・友人から頂いたことでしょう。
内祝いは、頂いた金額、贈り物の約半額相当の品物をお返しするのが基本です。
これは、第一子、二子、三子でも変わりません。
ただし、出産祝いを贈った方とパパ・ママの関係性によっては、半額に満たない額でお返しをしても大丈夫です。
関係性ごとの金額相場
1.祖父母
祖父母の場合は、5万円、10万円と高額になるケースが多いと思います。
この場合、半額でお返しすると、却って相手に申し訳ない気持ちにさせてしまうこともあります。
また、「お返しはいらない」と言われることもあるでしょう。
こうした場合は、「気持ちだけ」ということで、3分の1程度のギフトを贈ることが一般的です。
2.祖父母の兄弟
祖父母の兄弟からも親しい間柄の場合は2~3万円の高額の出産祝いを頂くこともあるでしょう。
この場合も一般的に3分の1程度のお返しで大丈夫です。
「目上」の方からであれば、半額より少なくてもよいとされているからです。
ただし、それほど仲のいい関係でなく義務的に出産祝いを贈ってきたのであれば、しっかりと半返しをすべきです。
3.おじ・おば
両親の兄弟については、兄・姉であれば「目上」にあたるため3分の1でも構いませんが、弟・妹であれば半返しをする事が基本です。
ただし、非常に近しい関係であるため、祖母を交えて、兄弟姉妹間でのお祝いのルールをある程度まで決めておく方が無難です。
年長・年少にかかわらず、「出産祝いは一律〇〇円で、お返しは3分の1」と言った具合です。
関係が近い分、遠慮がないため、後々トラブルの火種になることもあるので注意が必要です。
すでに出産祝いの前例があるのであれば、それを優先させましょう。
4.知人・友人
知人・友人は基本的に半返しとなります。
ただし、仲のいい友人から「お返しはいらない」と言われたらどうでしょうか?
もし、その友人も近々出産の予定がある場合には、「お互い様」ということで、内祝いはせず、お返しを求めない出産祝いを贈ればよいでしょう。
しかし、そういった予定がないのであれば、3分の1以下でもいいので、「気持ちだけ」ということで相手の好きなお菓子などを贈るといいでしょう。
5.会社関係
会社の上司や同僚から個別に出産祝いを貰った時は、当然、半返しとなります。
親しくしている上司や同僚であったとしても、個人的なつながりより会社のつながりを重視して、基本通りに半返しするのが無難です。
また、部署や同期などからまとめて「連名」でお祝いを貰った場合には、相場は特にありません。
通常、全員が食べられる菓子折りなどを贈ります。
連名の場合でのお祝いはそれなりの金額になるので、話題の有名店のお菓子など、喜ばれるものを選ぶといいでしょう。
多くの場合は1人当たり200~300円程度の焼き菓子なので、1人当たり500円以上も出すと、かなり良い印象を与えることができます。
ローカルールに気を付けよう
本来の「内祝い」とは、お祝いのお礼をかねて、赤ちゃんをお披露目する宴会を開いて身内を招待することを指しました。
そして、身内が皆で赤ちゃんの健やかな成長を願うものなのです。
こうした昔ながらの習慣は、戦後の経済成長にともない身内が近隣に住むことが少なくなったため、自然に消えていきました。
しかし、農村などの一部の地域では残っている場合があります。
また、宴会を開かないまでも、お返しする金額について、6割、7割、場合によっては10割返しという地域もあります。
その地域に住んでいる人は、それが常識になっている場合があり、半返しの品では失礼になる可能性があります。
事前に祖父母などに聞いて、半返しや3分の1返しで問題ないか確認しましょう
最近の内祝いの相場事情
半返し(または3分の1)という地域が多いのですが、都市化・核家族化が進んで親族との関係性がますます薄くなりつつあります。
その結果、もらった金額や親族や会社関係など関係性に関わらず、2,000~3,000円の同じ品を一律に贈るというケースも増えつつあります。
内祝いを贈る時期
基本的なマナーとして、内祝いなどの「お返し」は早ければ早いほど良いとされています。
なぜなら、早いほど相手に感謝の気持ちが伝わると考えられているからです。
出産祝であれば、誕生から1~2週間以内にいただくことがほとんどでしょう。
いただいたら、すぐにお礼の電話をして、1週間以内に内祝いのギフトが届くようにするのが最善です。
しかし、出産後は生活が激変し、なれない育児に四苦八苦。
なかなか内祝いを贈ることができないでしょう。
こうした事情は、贈ったほうも理解していることがほとんどであるため、生後30日(お宮参りの時期)までに、お返しをすれば最低限のマナーは守れます。
もし、1か月を過ぎてしまったら、内祝いが遅れたことを詫びる一言を添えて、できるだけ早くお返しをしましょう。