目次
「乳頭保護器」の実体験レポートを紹介します。
かわイク編集部のスタッフが乳頭に傷ができてしまい、実際に「乳頭保護器」を使うことになりました。
ピジョンの「ソフトタイプ」と「ハードタイプ」をそれぞれ使ったので感想をレポートします。
こうして乳頭が傷ついた・・・。
乳頭保護器を使うハメになったのは、生後8か月の息子を授乳しているときに、旦那のふざけた一言が原因でした。
もともと息子の歯が生えてから、時々、乳頭を噛まれることがありました。
おっぱいを飲んでいて満足してくると、しっかりと吸わずに乳首を噛むことがありました。
そこで、吸う力が弱くなったら早めに授乳をやめるという対策をとっていました。
それでも、大きな物音や上の子の奇声などにより、軽く噛んだまま急に音のする方向へ振り向くことがあり、その度に乳頭が痛くなりました。
そして8月のある日、近所で花火大会があった日のことです。
自宅のマンションからは、花火が良く見えるので、今年も家族そろって鑑賞していました。
鑑賞中に息子がおっぱいを欲しがったので、授乳をしながら花火を見続けていました。
家族に囲まれ、赤ちゃんにおっぱいをあげながら花火を見るという状況にとても幸せを感じました。
そこで「子供ができて、こんな綺麗な花火が見える家に住めて、結婚して本当によかった。」と旦那に言いました。
すると旦那は「おかげで借金が35年もあるけどねー。」
(せっかくいい事を言ったのに何それ!!)と言わんばかりに、思わず旦那の体をぶっ叩いてしまいました。
「いたーい!」
痛いのは叩かれた旦那ではなく、叩いた私のほうです。
叩いた瞬間、乳頭に今まで感じたことのない激痛が走ったのです!
花火を見るため、電気を消していたので、慌てて照明をつけると、なんと息子の口に血があふれていました。
叩いた拍子に、息子がおっぱいを吸っている状態で強く引き離されてしまったため、乳頭が傷ついてしまったのです。
幸いにも傷は小さく浅かったようで、すぐに出血は止まりました。
しかし、乳頭の痛みはなかなか消えず、乳頭クリームを塗りつつ、我慢しながらの授乳が2~3日続きました。
そして、また息子がおっぱいを吸っていると、おっぱいと一緒に血がにじむようになってしまったのです。
このまま授乳を続けていると傷が治らないと判断し、乳頭保護器を買うことに決めました。
旦那の余計なひと言がなければ、こんなことにはならなかったのに(怒)
ピジョンの乳頭保護器を使った様子
こうして乳頭保護器が必要になりました。
赤ちゃん本舗で乳頭保護器を探したところ、ピジョンとメデラともう一つ加えた3つのメーカーの商品がありましたが、哺乳瓶でお世話になっていたピジョンの保護器を買いました。
「ソフトタイプ(L)」が約600円、「ハードタイプ(フリーサイズ)」が約1100円だったため、とりあえずソフトタイプを購入しました。
1.ソフトタイプの場合


さっそく、ソフトタイプを装着して授乳をすることにしました。
ソフトタイプは薄いシリコン素材でできています。
とても柔らかいので、装着するとピッタリと乳房にフィットしました。
カバー(保護器)と乳頭の間は少し隙間ができます。
そして、息子を抱き上げて、片手でカバーを抑えながらおっぱいを吸わせてみました。
すると、痛い!
カバーが柔らかすぎて、直接吸われているのとあまり変わりません・・・。
また、ピッタリとフィットしていると思ったのですが、息子の吸う力に負けてカバーがよじれてしまい、カバーを抑えるのが思いのほか大変です。
いつもと違うおっぱいの様子に、息子はギャン泣きを始めてしまいました。
おっぱいがちゃんと出ることをわかってもらうために、おっぱいを手で絞り、カバーの乳頭部分におっぱい貯めてから飲ませようとしました。
しかし、絞ろうとするとやっぱりカバーがよじれてしまい、うまく貯めることができません。
その間も「はやくおっぱい欲しい!」と息子は泣き続けています。
なんとかおっぱいを絞って、もう一度、吸わせようとしましたが、少し咥えただけ、大泣きしながら拒否してしまいました。
仕方なく、傷ついていないもう片方のおっぱいを吸わせようとするのですが、何故か普通のおっぱいも嫌がってしまったのです。
おそらくいつもと違うおっぱいをあげてしまったために軽い乳頭混乱になってしまったのだと思います。
冷静になってもらうために、しばらく授乳をせずにあやしました。
泣き止んだところで、もう一度、普通のおっぱいをあげると、しっかり飲んでくれました。
残念ながらソフトタイプは、私と息子には合いませんでした。
2.ハードタイプの場合


ピジョンの乳頭保護器のパッケージにはこう書かれています。
乳首にキズや亀裂、痛みのある方に。
ハードタイプ:
乳首にひどいキズや亀裂、痛みのある方に。
今回できた傷は、普段は全く痛くなく、授乳をする時だけ痛みがあるという状態でした。
そのため、「ひどいキズ」だとは思っていなかったのですが、使ってみるとソフトタイプでは授乳時の痛みを和らげることはできませんでした。
そこで、ハードタイプを改めて購入し授乳をすることにしました。
一言で説明すると、ハードタイプは哺乳瓶の乳首とほぼ同じです。
乳首が哺乳瓶ではなく、直接おっぱいについていると思って間違いありません。
実際に装着して授乳をしてみました。
カバー(保護器)が硬いため、吸われた時にソフトタイプのようにずれることはありません。
抑えるのがとても楽になりました。
そして痛みについては、少しだけ感じますが、ソフトタイプと比べると格段に弱いです。
しかし、やっぱり本物のおっぱいとは違うため、息子は嫌がりました。
それでも、粘り強く咥えさせると何とか吸い始めました。
哺乳瓶の乳首と似ているためか、息子の場合はソフトタイプほどの抵抗感はないようです。
最初は上手に吸うことができなかったのですが、回数を重ねていくうちに上手になってきました。
しっかりと深く咥えるようになると、少し感じていた痛みもなくなり、飲む量も増えました。
それでも、本物のおっぱいに比べると飲む量は少ないようでした。
一生懸命、時間をかけて吸ってくれているのですが、おっぱいの張りはなくなりません。
おっぱいがパンパンに張っている状態が続き、カバーを付けて吸ってもらうと、張りが少し和らぐ程度です。
結局、1日半くらい使い、傷が治って保護器を使う必要がなくなりました。
授乳量は減りましたが、傷を治すことができたので、買って損はありませんでした。
乳頭保護器の上手な使い方
1.「ソフト」と「ハード」どっちがおすすめ?
体験レポートにも書いたようにハードタイプが断然お勧めです。
値段が高いだけあって、使いやすさ、痛みの軽減、赤ちゃんとの相性という全ての点で勝っていました。
特に混合ミルクの赤ちゃんであれば、ハードタイプは哺乳瓶の乳首にとてもよく似ているので、それほど違和感なく咥えてくれるのではないでしょうか。
また、ソフトタイプは柔らかいため、痛みの軽減にはなりません。
痛みのないキズを治すためであればソフトで十分かもしれませんが、少しでも痛いようであればハードタイプの方が確実に痛みを取り除きます。
ピジョン 乳頭保護器(ソフトタイプ)




2.「ハードタイプ」の使い方
「ハードタイプ」を使う時のコツは、乳頭部分に母乳をためてから吸わせることです。
貯める方法は2つあります。
2.反対の普通のおっぱいから先にあげる
通常は「1」の方法で貯めますが、楽なのは「2」です。
個人差があると思いますが、おっぱいが張っていると、反対のおっぱいをあげていても、乳汁がポタポタとあふれてきます。
そのため、わざわざ絞らなくても、保護器の乳頭におっぱいを貯めることができます。
また、おっぱいと同じく、口を大きく開けて保護器の乳首全体を深く咥えさせるようにしましょう。
より痛みがなくなり、おっぱいの出もよくなります。
3.乳頭保護器は本当に役に立つ?
実際に使用した上での結論としては、赤ちゃんとの相性があえばとても役に立ちます。
しかし、相性は実際に使ってみないとわかりません。
傷がすぐに治りそうであれば、あえて保護器を買わずに、搾乳して哺乳瓶で飲ませるという方法もあります。
すでに搾乳器を持っているママは、そのほうが確実です。
搾乳器がなく、手絞りは面倒だということであれば、乳頭保護器は安価であるため試してみる価値はあると思います。