『中川李枝子(なかがわ りえこ)』の絵本~読み聞かせにおすすめの5冊~

中川李枝子さんが手がけた絵本の中で、子どもに読み聞かせをしたい選りすぐりの作品を紹介します。

中川李枝子はどんな人?

【プロフィール】
1935年札幌生まれ。1955年東京都立保母学院卒業。保育園で保母として働きながら児童文学を執筆。1962年出版の童話「いやいやえん(福音館書店)」は、厚生大臣賞などを受賞。絵本「ぐりとぐら」シリーズ、童話「かえるのエルタ」など多数の作品を発表している。

中川李枝子さんは童話作家であり、絵本作家でもあります。

代表作の「いやいやえん」「ぐりとぐら」はパパ、ママが子供の頃から人気の本です。読んだことがあるという方も多いはずです。

絵本作品では、中川李枝子さんがリズミカルな文を書き、それにマッチした楽しい絵を、大村百合子(結婚後、山脇百合子となる)さん、夫の中川宗弥さんが描いています。

一方で、スタジオジブリの映画「となりのトトロ」のオープニングソング『さんぽ』の作詞をしたりと幅広く活躍しています。

小さい子供の耳に残りやすい、やさしくてテンポのある日本語が魅力の作家さんで、読み聞かせにはもってこいの作家さんと言っていいでしょう。

中川李枝子のおすすめ絵本

1.【福音館書店】ぐりとぐら


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【絵】おおむらゆりこ
【年齢】3歳頃~
【あらすじ】仲良し野ねずみのぐりとぐらが運べないくらいの大きな卵でカステラを作り、森の動物たちにごちそうします。

ぐりとぐらはとっても仲良しで、楽しそうにお料理をはじめます。

小さい子は美味しそうな食べ物が出てくるお話が大好きです。ぐりとぐらが作ったカステラを見たら、思わず食べたくなってしまうでしょう。

私はぐりとぐらがうたう歌をリズムをつけて読み聞かせしました。ママも子供も一緒に歌って、ほんわかした気分になり、この絵本が大好きになりました。

お料理に使った大きな卵の殻を2匹が何に使ったのかという最後の結末もユーモアたっぷりです。

2.【福音館書店】そらいろのたね


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【絵】おおむらゆりこ
【年齢】3歳頃~
【あらすじ】ゆうじが植えた空色の種から家が咲きました。家は大きく育ってついにはお日様にぶつかってしまいます。

まず、種を植えたら家が咲いたという発想に大人も子供もびっくりします。

家が大きくなるにつれて人や動物がたくさん集まってきて中に入るのですが、集まってきた人や動物の中に中川李枝子さんの他の作品のキャラクターが紛れています。

我が家では子供がぐりとぐらを見つけて喜んでいました。

種をくれた狐は大きな家を見て惜しくなり、返してくれと言ってみんなを追い出してしまいます。

独り占めしようとした結果家を失いますが、欲張りのばちが当たったという教育的なお話ではなく、”びっくり仰天した”と愉快に締めくくられているのが面白いところです。

3.【福音館書店】はじめてのゆき


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【絵】なかがわそうや
【年齢】3、4歳頃
【あらすじ】とらたは初めての雪が冷たくて大苦戦。とんできた雪だるまと仲良くなりますが、やがて雪だるまはお日様に照らされて帰ってゆくのでした。

雪を見たことのある子供にも、見たことのない子供にも、雪遊びの楽しさが伝わる絵本です。

トラの「とらた」は生まれて初めて雪を見ます。外に出てみると、雪が冷たかったり、雪だるまの大きさが変わったりと、雪の不思議さに驚くばかりです。

読み聞かせる子供たちも、とらたと一緒に雪の中で遊んだような気持になれるでしょう。

帰っていく雪だるまと晴れた空のキラキラした様子に、心がじんわりと温かくなります。

寒い冬にあったかいお部屋で読んであげたい一冊です。

4.【福音館書店】こぶたほいくえん


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【絵】やまわきゆりこ
【年齢】3、4歳頃
【あらすじ】三つ子のこぶたが保育園に通う初日、寂しくて泣いてしまうけれどすぐにお友達と遊び始めます。

いたずらっ子で元気者のこぶたたち。

初めてお父さんやお母さんと離れて泣いてしまうけれど、得意のかけっこが始まると寂しいのも忘れて駆け出していきます。

そしてすぐにお友達ができて保育園が楽しくなっていきます。

ちょうど保育園や幼稚園に通い始めたお子さんにはとても身近なお話です。

緑豊かな原っぱの保育園で、こぶたたちがのびのびと遊んでいる表紙絵をみながら、「楽しそうに遊んでるね」「この子は何をしているのかな?」などと声掛けをしてみましょう。

きっと保育園の楽しさが、これから保育園や幼稚園に通う予定の子供たちにも伝わることでしょう。

5.【福音館書店】ぐりとぐらのおまじない


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【絵】やまわきゆりこ
【年齢】3歳頃
【あらすじ】「ちちんぷいの~」で始まるおまじないで、困った問題を次々に解決していきます。

困ったときに唱える「ちちんぷいの」おまじないが12個も紹介されています。

朝眠たくて起きられないときは「ちちんぷいのぱっ」。嫌いな食べ物を食べるときは「ちちんぷいのぱくっ」。涙が出そうになったら「ちちんぷいのぽい」。

このように生活の身近な場面で使えるおまじないばかりなので、パパやママが子供の背中を押してあげたいとき一緒に唱えてみると勇気が出るかもしれませんね。

文章が短くてリズミカルなので、小さい子の耳に残りやすく、読み聞かせにぴったりな一冊です。きっと子供たちはすぐにおまじないを覚えてしまうことでしょう。

ストーリーではなく、言葉のリズムを楽しむことができる絵本です。

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