お七夜に欠かせない料理の準備について解説します。
伝統的なお祝い膳を簡単に作る方法や、ネットで注文するだけの仕出し料理も紹介します。
お七夜の「お祝い膳」
1.基本のお祝い膳とは?
お七夜料理の基本は、赤飯と尾頭付きの鯛です。
これに、お造り(刺身)、煮物、吸い物、天ぷらなどを加えます。
いわゆる一汁三菜と呼ばれ、お祝い事で食べられてきた伝統的な和食の会席料理になります。
しかし、退院したばかりの母親が会席料理を作ることなどできるはずもありません。
基本的にはお姑さんか実家の母親に頼みましょう。
それができない場合には、パパでも簡単に用意できる方法を紹介します。
2.お七夜料理を簡単に用意する方法
お金をかけずに、パパでも簡単に用意できるお祝膳のメニューと準備方法を紹介します。
赤飯
赤飯を蒸すのはとても時間がかかるため、スーパーや和菓子店で購入しましょう。
焼き物
近所のスーパーやお魚屋さんで事前に「尾頭付きの鯛」を予約しておきましょう。
予約する際には、鱗と内臓の処理をしてもらうようにお願いしましょう。
鯛の焼き方は次の通りです。
1.塩を両面とお腹の中にふって10分程度置く
2.鯛にバツ印に切込みを入れる
3.化粧塩をつける(背びれ、尾ひれ、胸ひれ)
4.焼きあがった時に尻尾が上がるように、尾ひれの下にアルミホイルを丸めて置く
5.250度のオーブンで20分焼く
お造り
尾頭付きの鯛とあわせて、お造りもスーパーや魚屋さんで頼んでおきましょう。
魚の種類は、マグロ、鯛、イカの3種類もあれば十分です。
煮物
煮物の食材は多数ありますが、シンプルに里芋、人参、しいたけの煮物を作ります。
1.里芋、人参の皮をむき、ひと口大に切る
2.しいたけに十字の切込みを入れる
3.鍋に食材と浸る程度の水とお酒(大さじ3)、砂糖(大さじ1)を入れる
4.沸騰してから5分程度弱火で煮る
5.市販の鍋に白だし(大さじ2)入れ、キッチンペーパーで落し蓋をする
6.弱火で10分程度煮たら、竹串で刺して柔らかければ完成
この煮物に加えて、「昆布巻き」も小鉢に盛り付けましょう。
「昆布巻き」も作るには手間がかかるため、スーパーで売られているもので代用しましょう。
天ぷら
煮物と同じく天ぷらにも多数の食材があります。
エビを主役にして、野菜が2種類あれば十分豪華です。
エビは、殻がむいてある冷凍のむき海老を買います。
解凍後、竹串を使って背ワタをとり、尻尾の先(剣先)を包丁で切り落としてから揚げましょう。
市販の「天ぷら粉」を使えば、誰でも簡単にカラッと揚げることができます。
また、野菜は旬のものを選びましょう。
夏:かぼちゃ、大葉、インゲン、おくら
秋:さつまいも、ナス、舞茸、エリンギ
冬:菜の花、春菊、レンコン
吸い物
紅白の麩を使った簡単な吸い物を紹介します。
1.麩を水で戻す
2.お椀に市販の白だしを入れる
3.熱湯を注ぐ
4.紅白麩をいれる
5.三つ葉を飾る
白だしの分量は、ボトルにお吸い物を作る時の割合が表示されています。
商品ごとに割合が異なるのでよく確認してから使いましょう。
水菓子
旬の果物を2~3種類使って、ガラスの小鉢に盛り付けましょう。
夏:すいか、メロン、梨
秋:柿、リンゴ、ぶどう
冬:イチゴ、みかん
お七夜料理を宅配してくれる仕出し業者一覧
手間のかかるお祝い膳を自宅まで届けてくれる仕出し業者を紹介します。
なお、「お祝い膳」にこだわらないのであれば、地元のお寿司屋さんに出前を頼むもの良い方法だと思います。
宅配エリア :
北海道、宮城、東京、愛知、大阪、広島、福岡など34都道府県
料金例 : 鯛めし弁当(1,940円)、季節ノ会席御膳(3,050円)
特徴 : 全国の高級な仕出し弁当を注文できるサイト。
公式ホームページ「ぐるなびデリバリー」
料金例 : 京懐石膳(1,998円)、牛しぐれ二段御膳(1,500円)
宅配エリア :
北海道、東京、愛知、大阪、広島、福岡など12都道府県
特徴 : 高級食材を使ったお弁当を注文できるサイト。
公式ホームページ「ごちクル」
お七夜の「お祝い膳」は本当に必要なのか?
お七夜は平安時代には成立していた非常に歴史のある行事です。
日本人として伝統行事を残していきたいという気持ちは多くの人が持っていることでしょう。
しかし、お七夜は現代の実情に合っていないというのが大多数のママ・パパの素直な感想ではないでしょうか?
医療が未発達だった昔であれば、亡くなることの多かった赤ちゃんのために節目で成長を祈ることは意義深いことだったでしょう。
しかし、現代となっては退院して間もない時期に、身内を呼んで祝宴をすることは、肉体的にも精神的にも母親の負担になり好ましいことではありません。
そこで、おすすめしたいのが入院中の病院で提供される「お祝い膳」の日にお七夜を兼ねることです。
もともとはお七夜だけでなく生後三日、五日という奇数の日にも赤ちゃんの無事を願う儀式でした。
それが時代を経て7日目のお七夜だけが今に残っただけなのです。
お七夜に欠かせない命名書だけ準備をして、夫婦と赤ちゃんの3人だけでささやかにお七夜を兼ねた誕生祝いをすれば、母親の負担もほとんどありません。
何しろ、料理は全て病院で用意してくれるのですから。
病院によっては父親の分も別費用で注文できますし、もし、それができないなら少し豪華な仕出し弁当を持参して一緒に食べるようにしてみてはいかがでしょうか?