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生後11か月の赤ちゃんへの粉ミルクの飲ませ方について解説します。
この時期のミルクの量や回数、またミルクを飲まない理由などについても知ることができます。
生後11か月の粉ミルクの量【完ミ+離乳食の場合】
1日3回の離乳食と粉ミルクで栄養を摂取している生後11か月の赤ちゃんに与えるミルク量と回数は以下の通りです。
1.標準量は1回200mlで食後は少なめに
生後11か月(体重8.2~9.1kg)の粉ミルクの標準量は次の通りです。
フォローアップミルクでもおおむね同様です。
タイミング | 1回量 | 回数 |
---|---|---|
通常時 | 200~220ml(スプーン10~11杯) | 3回 |
離乳食後 | 80~200ml(スプーン4~10杯) | 2回 |
※スプーン1杯が2.6gの場合
標準量はメーカーごとに多少の違いがありますので、作る際には粉ミルクのパッケージをよく確認しましょう。
2.粉ミルクの授乳スケジュール
生後11か月での授乳回数は1日5回が標準で、タイムスケジュールはおおむね以下のようになります。
7:30 | 離乳食+ミルク(80ml~) |
11:00 | 離乳食+ミルク(80ml~) |
15:00 | ミルク(200~220ml) |
18:00 | 離乳食+ミルク(80ml~) |
21:00 | ミルク(200~220ml) |
もうすぐ1歳になりますので、就寝と起床、3度の食事の時間を規則的にしてきましょう。
なお、離乳食をよく食べる赤ちゃんの場合、食後のミルクや就寝前のミルクを飲まなくなることもあります。
生後11か月の粉ミルクの量【混合栄養+離乳食の場合】
赤ちゃんを保育園に預けていたり、卒乳を開始している場合には、母乳に替えてミルクを日中に飲ませることになります。
生後11か月だと食後に3回、それ以外に2回の授乳が必要です。
その際の1回量は、食後は80ml~140ml程度、それ以外は200ml前後が標準です。
もし、母乳の替わりにミルクを飲ませるのであれば、哺乳瓶ではなくコップやストローマグなどでミルクを飲ませるのが望ましいでしょう。
もうすぐ1歳ですので少し練習すればストローマグやスパウトマグで上手に飲めるようになるからです。
また、完全母乳で育ててきたママも、この頃になると母乳が不足しているような気がしてミルクを足したほうがいいかな、と思い始めることがあります。
気になるようであれば、母乳後にミルクを作ってマグなどで飲ませても構いません。
本当に足りてなければコップやマグでも飲むのですが、おそらく足りている可能性が高いので、飲まないケースが多いでしょう。
卒乳をしてもいい時期ですので、コップでミルクを飲めるようになってくれば、自然に母乳の回数が減って、1歳を過ぎたころには自然卒乳する赤ちゃんもいます。
生後11ヶ月の赤ちゃんがミルクを飲まない時は
離乳食の量が増えたり、生活リズムに変化があると、急にミルクを飲む量が減ることもあります。
粉ミルク(母乳)は最低限どれくらい飲んでいればよいのでしょうか?
まず、厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2015年)」によれば、生後9~11か月の赤ちゃんが1日に摂取する必要があるエネルギー(kcal)の推定量は男の子で体重9.1kgであれば700kcal、女の子で体重8.4kgであれば650kcalとしています。(生後11か月の実際の体重は男の子は9.1kg前後、女の子は8.5kg前後です。)
このエネルギー量をミルクだけで摂取しようとすれば、男の子は約1050ml、女の子は約980ml飲む必要があります。
しかし、実際には食事からもエネルギーを摂取しており、順調に離乳食が進んでいる生後11か月の赤ちゃんの場合は、7割程度のエネルギーを食事から摂取することができるようになっています。
もし離乳食で1日の7割の栄養が摂れていれば、1日に男の子は317ml、女の子は294mlを飲めば最低限のエネルギーは摂取できるのです。
1歳になるとフォローアップミルクだけでなく牛乳も飲むことができるようになるのですが、その際の目安量はともに1日400mlです。
ミルクや牛乳が400mlが飲めていれば食事から摂取しにくいカルシウムを十分に補うことができます。
急に飲まなくなったとしても、1日400ml近く飲めているのであれば、それほど心配する必要はありません。
ただし、単にミルクを飲まないだけでなく、元気がなかったり、離乳食もほとんど食べない、下痢や発熱などの心配な症状があれば、小児科などで相談しましょう。