目次
1歳6か月検診の検査項目や検診内容について、実体験を踏まえて紹介します。
あわせて、1歳6か月になった息子を連れていった編集スタッフの実体験レポートも掲載しています。
1歳半検診(1歳6か月児健康診査)の診査内容
1.事前問診
1歳半になると行政(市町村)から検診のお知らせが届きます。
まずは、実際の検査当日前までに問診表(アンケート)に回答する必要があります。
主に以下のようなことを聞かれます。
出生時の身長や体重、首すわり・はいはいの時期など
・食事の状況
アレルギー、普段の食事内容、食べる時の様子、母乳(ミルク)の量など
・歯の状況
おやつ、飲み物、歯磨きの習慣など
・現在の発達状況
運動、言葉、耳、目、生活
一番気になる発達状況についての問診は、例えば「上手に歩くか?」「積み木がつめるか?」「意味のある言葉をいくつか話せるか?」「欲しいものなどに指差しをするか?」「名前を呼ぶと振り向くか?」「いつも落ち着きなく動き回っていないか?」などの項目がありました。
2.集団検診
私が住む自治体では、集団で歯科検診や保健指導を行い、後日、小児科で内科検診を行うという方式をとっています。
集団検診では以下のような流れで進みました。
2.1歳半児とのかかわり方(保健師)
3.手遊び(保育士)
4.1歳半児の食事についての話(栄養士)
5.1歳半児の虫歯と歯のケア方法(歯科衛生士)
6.歯科検診
7.個別保健指導
8.栄養士・保健師・臨床心理士などによる個別相談会
3.内科検診
小児科での内科検診では、身体測定を行い、医師による聴診や触診を行いました。
息子を連れて1歳半検診に行ってきた
ここからは実際に1歳6か月の息子を連れて集団検査に行った様子をレポートします。
1.問診に答えられない・・・
診査日の1週間ほど前から1歳半検診の問診を記入し始めました。
生年月日や普段の生活の様子などをサクサク記入していったのですが、どうしても回答できない項目が残ってしまいました。
例えば「絵本を見て、知っているものを聞くと指さしますか?」という項目です。
息子は絵本を見てしょっちゅう指差しをしているのですが、知っているから指差ししているのかよくわからないのです。
試しにお気に入りの絵本(図鑑)を開いて、「リンゴはどれ?」と聞くと、リンゴを指す時もあれば、指さないときもあってよくわからないのです。
検査日の前日にも挑戦したのですがどうにも判定できません。
仕方なく、「はい」か「いいえ」の2択なのに「△」をつけました。
実のところ息子は同じ1歳半の子どもに比べると発達がゆっくりで、歩き始めたのは1歳半になってから、言葉もほとんど発しません。
そのため、問診表では、「一人歩き」と「言葉」について5項目ほどひっかかる質問がありました。
4歳になる姉が1歳半だったときは、うるさいくらいに言葉を発して、どこにいても2本の足で駆け回っていたので、親としてはちょっと心配です。
ただ、一緒に遊んでいると知性を感じることができて、指先の動きは1歳半らしいレベルなのです。
2.落ち着きっぷりがすごい!
いよいよ検査当日です。
検査は午後からだったので、午前中は保育園に預けて、お昼寝中に息子のお迎えに行きました。
保育園の部屋に入ると熟睡をしていたので、起こしたら泣くかなと思ったのですが、泣かずにボケーっと抱っこをされて無事に検診会場に到着することができました。
受付を済ませると、保健師さんや栄養士さんからお話を聞く部屋に移動しました。
キッズルームのようになっていて、息子はおもちゃを見つけるといくつか持ってきて、ママの側でじっと遊んでいました。
同じ1歳半の子どもを見ると、やっぱり息子は少しのんびりやのようです。
ほかの子は、せわしなく走り回っていたり、おもちゃを手渡しにきてくれたりと活発に動いています。
息子はじっと座って遊び続けるタイプなので、歩き始めたのが遅かったのだなと痛感しました。
でも、そんな落ち着いた性格のおかげで、保健師さんや栄養士さんのためになる話をじっくりと聞くことができました。
中でも印象的だったの歯科衛生士さんのお話です。
奥歯が生えてくる生後19か月から31か月が虫歯になりすい期間なので、寝る前に歯磨きをして、甘いジュースはできるだけ控えて、親から虫歯菌がうつらないように気を付けましょうということでした。
3.歯科検診で「いー」ができない
いよいよ子供にとっては恐怖の歯科検診です。
息子と一緒に順番待ちをしていると、検診の部屋から泣き叫ぶ声が漏れ聴こえてきます。
大丈夫かなと不安の中、息子の番がきました。
大好きなブロックのおもちゃの握りしめて、ママのお膝に向かい合わせに乗って、そのまま、先生のお膝の上にゴロンと寝ました。
「・・・泣かない!」
姉の娘の時は激しく泣いて抵抗したのに息子は嫌そうな顔をしますが泣きません。
しかし、ささやかな抵抗をしていました。
先生が「はい、あーして。あれ?微妙に抵抗されてるな。口を大きく開けてくれない。」と言いながら、指で口をこじ開けていました。
息子はどうやら感情を表に出すタイプではなく、内に秘めるタイプのようです。
続いてかみ合わせを確認するため「『いー』だよ~」と言われたのですがやってくれません。
また、先生が無理やり口を閉じようとするのですが、今度は口を開けたまま抵抗します。
結局、口を閉じてくれず、「たぶん、大丈夫だと思う」ということで歯科検査が終了しました。
虫歯は今のところ1本もなく、虫歯リスクも低い「О1(オーワン)」になりました。
虫歯リスクの高い「О2(オーツー)」と判定された場合は、後日、歯科指導を受けなくてはいけないようです。
4.発達でひっかかる?
その後は、保健師さんの個別指導がありました。
問診表の内容を確認しながら、予防接種や生活習慣などについて個別に教えてくれました。
そして、問診票の発達項目で言葉と一人歩きについて遅れがあったため、希望があれば臨床心理士さんに発達を促すための声掛け方法などを聞くようにすすめられました。
つまりこれは、1歳半検診で「ひっかかった」ということなのでしょうか?
親の気持ちを配慮してか、直接的な表現はありませんでした。
というわけで、別の部屋で臨床心理士さんに発達相談をすることになりました。
「つい最近になって歩き始めたばかりで、自分から言葉もほとんど発しません」と伝えると、いろいろな質問をされました。
基本的には親の話すことが理解できていそうか確認する質問でした。
たとえば「3つの絵をみせて、『●●はどれ?』と聞いたらできそうですか?」などです。
「それがよくわからないんです。できるときもあれば、できないときもあるので」と言って、実際に部屋にあったおもちゃを使って先生に見てもらいました。
最初の1回は見事にできたのですが、その後は違うことに興味を持ってしまい、結局よくわからない感じでした。
色々と話すうちに、日常生活の中で「声」だけで息子に指示をする機会が少ないことがわかってきました。
確かに、共働きで2人の子供がいるので、ついつい息子のことは先回りして親がなんでもやってあげてしまっていたのです。
「ごはんだから来て」「歯磨きだから来て」と声だけで指示するようにすれば、言葉を理解しているかどうかもわかるし、運動も促されるというアドバイスをもらいました。
全く気が付かないことだったので、とても勉強になりました。