赤ちゃんが誕生したら公的サービスを受給するために様々な手続きが必要になります。
そこで、出産後に必要な手続きを一覧表にまとめました。
忙しくてついつい後回しにしがちですが、早めの手続きを心がけましょう。
出産後の手続き一覧表
出産後の公的な手続きは以下の9種類があります。
手続き場所:市区町村の窓口
期限:出産から14日以内
手続き場所:保健所(保健センター)
期限:自治体の規定による(出産から7日以内など)
手続き場所:会社(国保の場合は市区町村の窓口)
期限:出産から5日以内
手続き場所:市区町村の窓口
期限:健康保険証を取得したらできるだけ早く
手続き場所:市区町村の窓口
期限:出産した月内(月末の場合は15日以内)
手続き場所:市区町村の窓口
期限:出産した月内
手続き場所:市区町村の窓口
期限:自治体の規定による(出産から50日以内など)
手続き場所:会社(国保の場合は市区町村の窓口)
期限:特にないが2年で請求する権利が消滅する
手続き場所:市区町村の窓口
期限:自治体の規定による
手続きのワンポイント解説
出生届
出生届は、戸籍法で定められた手続きです。
出生届をすることで戸籍や住民票に赤ちゃんの名前が登記され、社会の一員(住民)として様々な公的サービスを受けることができます。
出生届には、病院(助産院)が出産したことを証明する記入欄があるため、入院中に必ず証明欄を記入してもらいましょう。
市区町村の窓口に届出をしますが、赤ちゃんの居住地(現住所)となる市区町村だけでなく、本籍地の市区町村や出生地の市区町村にも届出ができます。
例えば、里帰り出産の場合には、出産した産院のある自治体に届け出することができるのです。
出生通知書
出生通知書は、母子保健法に関連する「乳児家庭全戸訪問」のための手続きです。
母子手帳に出生通知書(票)のハガキが添付されているので、必要事項を記入して、郵便ポストに投函しましょう。
数日後にハガキに書いた連絡先に保健所(保健センター)の担当者から電話がきて、家庭訪問の日程を決めます。
保健師(助産師)が自宅に来て、赤ちゃんの様子を見てくれたり、育児の相談にのってくます。
育児で困った時に相談をする地域の担当者となるので、育児で困ったときには遠慮なく相談しましょう。
ママの味方になってくれる心強い専門家です。
健康保険
健康保険証を交付してもらうため、産まれた赤ちゃんを被扶養者として届出しましょう。
会社の健康保険組合に加入している場合には、会社の人事労務担当者に連絡すれば、必要な申請書を送ってもらえます。
健康保険証がないと病気になった時に自費で支払うことになるため速やかに手続きを済ませましょう。
なお、国民健康保険に加入している場合は、住んでいる市区町村の健康保険の窓口で手続きを行います。
子ども医療費助成
現在、ほとんどの自治体で子ども医療費助成制度が存在します。
健康保険では医療費の自己負担が3割となりますが、子ども医療費助成制度を利用すれば、無料もしくは1回数百円で病院にかかることができます。
赤ちゃんの健康保険証が交付されたら、すぐに市区町村の窓口で子ども医療費助成の申請をしましょう。
子ども医療費制度の対象者であることを証明する「助成券」などが役所から届きます。
病院では「保険証」と「助成券」をセットで受付しましょう。
児童手当
児童手当は、児童手当法に基づく養育費の支援制度です。
所得に応じて赤ちゃん1人当たり月額15,000円(または5,000円)が国から支給されます。
児童手当は赤ちゃんを出産した翌月分から受け取ることができます。
申請手続きは地区町村の窓口で行います。
申請が遅れた場合は、過ぎてしまった月分の手当ては原則もらえないため出生届をする際にまとめて手続きしておきましょう。
児童扶養手当
児童扶養手当は、児童扶養手当法に基づく母子父子家庭(その他孤児など)への養育費の支援制度です。
出産前に離婚をしていたり、未婚で出産した場合には児童扶養手当を受け取れる可能性があります。
所得制限があるので、まずは市町村の窓口に電話をして受給できるかどうか確認しましょう。
支給は児童手当と同じく、申請をした月の翌月分からとなりますので早めに手続きをしましょう。
支給額は、最大で月額42,290円です。
保育所等支給認定変更申請書
赤ちゃんの兄姉を保育園に預けている場合には、出産後に保育園の支給認定を変更する手続きが必要です。
通常、産前産後休暇(産休)の間は保育園に子供を預けることができます。
しかし、産休が生後30日で終了して育児休業(育休)に移行した場合には、自治体の基準によって預けられなくなったり、預ける時間が短縮されるなどの変更が発生します。
しっかりと変更をしておかないと場合によっては保育園の利用ができなくなることもあります。
また、自治体の基準によって育休中に預けられなくなったとしても、職場復帰をする際には優先的に預けることができます。
無用な不利益をこうむらないためにも、忘れずに変更手続きをしておきましょう。
出産一時金差額請求
出産をすると健康保険から42万円の出産一時金を受け取ることができます。
通常は、出産前に病院で手続きをして、退院時に差額だけ支払います。
しかし、入院費用が42万円に満たないような場合には、42万円から入院費用を差し引いた金額を受け取ることができます。
その場合には病院の窓口で手続き方法についてレクチャーがありますので、よく話を聞いて差額を受け取る申請手続きをしましょう。
母子健診の予約
出産後には母親と赤ちゃんの健康を確認するための様々な健診があります。
自治体によって方法(集団検診、病院での個別健診など)や期間が異なりますので、母子手帳をよく確認して、忘れずに健診の予約をしましょう。