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卵は栄養価が高くタンパク質やビタミンが豊富に含まれます。
離乳食でも積極的に取り入れたい食材です。
アレルギーの予防をしながら、どのように卵を食べさせていけばよいのか解説します。
【離乳食】卵料理の進め方(一覧表)
月齢6カ月頃~ | 固ゆでの卵黄 |
月齢8か月頃~ | 固ゆでの全卵 |
月齢9か月頃~ | 茶碗蒸し |
月齢10か月頃~ | 卵焼き |
月齢12か月頃~ | 半熟卵 |
月齢18か月頃~ | フライなどの揚げ物 |
卵黄の食べさせ方
1.卵黄はいつから食べられる?
初めて卵を食べさせるときは、必ず「卵黄」から与えます。
卵黄は月齢5か月の離乳食の開始初期から食べられます。
しかし、離乳食の最初の1週間はお粥だけから始め、2週間目に野菜、3週間目にタンパク質と増やしていきます。
最初のタンパク質は豆腐を使うことが一般的なので、卵黄は実質的に月齢5か月終わり頃から生後6カ月の初めにかけて食べさせることになります。
2.卵黄はどのように食べさせる?
卵はよく加熱する必要があります。
なぜなら生卵にはサルモネラ菌と呼ばれる食中毒を引き起こす細菌が繁殖している可能性があるからです。
厚生労働省の食品安全委員会によるとサルモネラ菌による食中毒を予防するために75℃以上で1分以上加熱する必要があるとしています。
離乳食として使う場合には、固ゆで卵にし、白身を取り除いて、黄身だけを使います。
固ゆでの黄身はパサパサして食べづらいので、お湯でのばしてトロトロにしてから与えます。固ゆで卵黄を野菜スープやお粥に溶いてもよいでしょう。
食べる量ですが、最初は1日につきフィーディングスプーン1杯から始めましょう。
3~4回食べさせて問題なければ2杯に増やします。
生後8か月前までの約2カ月間をかけて、1日に卵黄1個の量まで少しずつ増やしていきます。
卵白(全卵)の食べさせ方
1.全卵(卵白)はいつから?
卵黄に慣れたら、続いて固ゆでの全卵を食べさせます。
時期の目安は月齢8か月です。
月齢8か月になって、1日で黄身1個が食べられる状態になったら全卵も食べさせてみましょう。
この時期はモグモグ期の後半となり、固形の食べ物も舌で潰して食べられるようになっているため、トロトロにならない固ゆで卵白も食べることができます。
2.全卵(卵白)はどのように食べさせる?
卵白の量は、卵黄と同じくスプーン1杯から始めます。
固ゆで卵を卵白と卵黄に分けて、卵白をみじん切りにし、1さじ分だけ卵黄に混ぜます。
これをお湯で溶くか、お粥や野菜スープに入れて与えます。
問題なければ徐々に増やしていき、1か月間で全卵1/2個分まで食べさせます。
3.卵焼きはいつから?
茹で卵は意外と時間がかかるので、他の卵料理も増やしていきたいですよね。
一番簡単な卵料理と言えば、ダシなどで味付けした卵焼きです。
卵焼きも全卵が食べられるようになる月齢8か月頃から与えることもできますが、卵白に慣れさせることや、ゆで卵と違って油を使うことを考えると、月齢10ヵ月頃から始めるとよいでしょう。
月齢10カ月はカミカミ期の中盤になっていて、歯茎を使って固形物をすりつぶすことに慣れてくる時期なので、咀嚼の観点からもよい時期と考えられます。
卵焼きを作る際の注意点はよく加熱すすることです。
卵焼きの場合、特に白身は半熟になりやすいため、フタをして熱が卵全体に行き渡るようにしましょう。
また、塩、砂糖はなるべく使わずダシで味付けをしましょう。
卵とアレルギーについて
離乳食で卵を食べ進める時に、一番気になるのがアレルギーです。
日本人に最も多い食物アレルギーの原因物質であり、両親にアレルギーがある場合は特に気になるかと思います。
しかし、アレルギーを気にしすぎて卵を全く食べさせないと、かえって卵アレルギーになる可能性があります。
アレルギーを発症するメカニズムはわからないことも多いのですが、最新の研究では、食べるよりも先に、皮膚からアレルギー原因物質を吸収してしまうことにより発症する可能性が指摘されてます。
そのためアレルギーの予防方法として、皮膚が荒れないように保湿ケアをし、卵を除去せず少しずつ食べさせることが有効であると考えられています。
もちろん、すでに卵アレルギーである乳児については絶対に自己判断で与えず、かかりつけ医に相談しましょう。
食物アレルギーについてはこちらの記事も参考にしてください。
https://cawaiku.com/news/food-allergy-4396