赤ちゃんはいつから「果物」が食べられる?量はどれくらい?

赤ちゃんが果物を食べられるようになる時期について解説します。

また、果物の食べ進め方や適切な量についても併せて説明しています。

果物はいつから食べられる?

1.離乳食の開始前の「果物」は不要

厚生労働省の「授乳・離乳の支援ガイド(2019年改定版)」には赤ちゃんの果汁摂取について次のように記載されています。

「離乳の開始前の子どもにとって、最適な栄養源は乳汁であり、離乳の開始前に果汁やイオン飲料を与えることの栄養学的な意義は認められていない。」

つまり、大人のように「果物を食べてビタミン補給をしよう」などと考える必要性は全くありません。

むしろ、果汁の甘い味が気に入ってたくさん飲んでしまうと、母乳(粉ミルク)を飲む量が減ってしまう可能性もあります。

母乳(粉ミルク)には果物には含まれていない「たんぱく質」や「ミネラル」などの栄養素が豊富に含まれていて、離乳食開始前の赤ちゃんにとっては母乳(粉ミルク)だけが唯一にして最高の栄養源なのです。

2.生後5~6か月で離乳食に慣れてきたら

果物(果汁)を食べ始める目安は、離乳食が始まって2週間経った頃からです。

離乳食は最初に10倍がゆをスプーン1~2杯から食べさせて、徐々に増やしていきます。

1週間経ったら次に「かぼちゃ」「にんじん」「ほうれんそう」などの野菜をスプーン1~2杯程度から始めてきます。

そしてさらに1週間ほどたって野菜の味にも慣れた頃から「りんご」や「みかん」などの果物も与えていきます。

お粥や野菜と同じく、果物もスプーン1杯程度から始めていきます。

3.一歳になったら「みかん」1個分が目安

離乳食が順調に進んでいくと1歳頃には1日の栄養の約8割程度を離乳食から摂取できるようになります。

1歳の子供が1日に摂取したほうが良い果物の量は「みかん1個」(りんごなら半分)程度です。

実際、厚生労働省の「食事バランスガイド」には1日に必要な食事量が記載されているのですが、1歳の子供については、「牛乳・乳製品」以外の食品は大人の1/2の量と食べることを目安としています。

食後やおやつの時間に果物を積極的に食べるようにしましょう。

赤ちゃんに果物を食べさせる時の注意点

1.加熱は不要だけど調理器具は殺菌しよう

離乳食開始後に赤ちゃんに果物を食べさせる際には、すりつぶすなどして食べやすい形状にします。

果物自体を加熱する必要はありませんが、生ものとして与えることになるため果物を切るときに使う包丁やまな板は除菌効果のある洗剤などでしっかり洗浄するようにしましょう。

気になる方は、電子レンジなどで加熱してから、すりつぶすなどします。

2.カミカミ期以降は誤嚥に注意しよう

生後9~10か月頃から離乳食は「カミカミ期」に入ります。

だいたいバナナと同じ程度硬さであれば、歯茎で噛んで飲み込むことができるようになります。

ほとんどの果物はバナナと同程度の硬さであるため、すりつぶさなくても食べられるようになります。

そして、この頃から注意したいのが誤嚥です。

まだまだ噛む力も飲み込む力も未熟な赤ちゃんですから、大きな形のままでは上手に飲み込めず、喉を詰まらせてしまうこともあります。

特にイチゴやブドウなどは、ちょうど子供の喉に詰まりやすい大きさですので、1/4程度にカットしてから与えるようにしましょう。

3.果物の量はほどほどに

甘い果物は子供が大好きな食品です。

しかし、美味しくてついついたくさん食べてしまいがちです。

他の離乳食を残してしまうほどたくさんの量を食べさせないように気を付けましょう。

先にも説明したように1歳なら1日ミカン1個程度を目安にして、食事の前ではなく食後やおやつの時間に食べさせるように配慮しましょう。

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