離乳食に欠かせない「おかゆ」
作り慣れないと余計な時間を費やしてしまいますよね。
そこで、様々な調理器具を使った簡単なお粥の作り方を紹介します。
お米と水の基本量
お粥は炊飯器やレンジ、鍋などの調理器具で作ることができますが、どの器具で調理する場合にも、必ず計量スプーンを使ってお米(ご飯)と水の分量をしっかりはかりましょう。
分量の目安はこちらの表をご覧ください。
10倍がゆ | 7倍がゆ | 5倍がゆ | 4倍がゆ | 軟飯 |
---|---|---|---|---|
米1:水10 | お米1:水7 | お米1:水5 | お米1:水4 | お米1:水2 |
ご飯1:水6 | ご飯1:水4 | ご飯1:水3 | ご飯1:水2 | ご飯1:水1 |
※「5倍がゆ」は「全がゆ」と呼ばれます。
※「4倍がゆ」は「かたがゆ」と呼ばれます。
分量の覚え方
お米から作る場合には、「10倍かゆ」ならお米の10倍の水を入れます。
つまり、お粥の名前がそのまま水の分量になると覚えましょう。
一方、ご飯から作る分量は、目安にすぎません。
家庭や日ごとにご飯の炊き具合が変わるためです。また、炊きたてを使うのか、冷ご飯を使うのかでも水の量は変化します。
そこで、まずは「5倍粥(全がゆ)はご飯の2~4倍の水を使う」と覚えておきましょう。
その上で、10倍粥を作る時は5倍粥の水の量の2倍、7倍粥はその中間くらい・・・というように、5倍粥を基準にして水の量を調整しましょう。
写真で見る10倍粥から軟飯までの硬さ
作ったお粥が意図通りの硬さになっているか確認しましょう。
10倍がゆ
米の粒がとても小さく、サラサラとしています。裏ごしをすると「とろみ」がでます。
7倍がゆ
小さな米の粒が残りトロトロしています。
5倍がゆ(全がゆ)
お米の粒がはっきりとわかり、ドロッとしています。
4倍がゆ(かたがゆ)
トロっとした水分の中に、お箸で持てる程度の硬さのお米の粒があります。
軟飯
水分の多いごはんです。1粒1粒がしっかり立っていますが、粒の弾力があまりありません。
ご飯
1つ1つの粒がしっかり立っていて、もっちりとした弾力があります。
離乳食用の「おかゆ」の作り方
1.炊飯器で作り方
炊飯器を使うメリットは、「お米」から簡単に美味しいお粥を作ることができる点です。
やはり「ご飯」から作るよりもお米がもつ本来の甘みを感じられます。
とは言え、炊飯器で大量にお粥を作っても食べきれないため、できるだけ少量を作りたいものです。
そこで、スープカップ(湯飲み茶わん)で作る方法を紹介します。
10倍粥を作る
まずは、このように大人用のお米を研いで、いつもの分量の水を入れます。
続いて、計量スプーンで小さじ1のお米をスープカップに入れます。
さらに、小さじ10のお水(50CC)のお水を入れます。
これを先ほど大人用のお米を用意した内釜に直接入れます。
あとは30分ほど水に浸したら、通常モードでご飯を炊くだけです。
10倍粥以外の水の分量はこちらの表でご確認ください。
10倍がゆ | 7倍がゆ | 5倍がゆ | 4倍がゆ | 軟飯 |
---|---|---|---|---|
米1:水10 | お米1:水7 | お米1:水5 | お米1:水4 | お米1:水2 |
2.電子レンジでの作り方
電子レンジのメリットは、何といっても素早く作れるという点です。
電子レンジでお粥を作るクッカーも多く市販されていますので、それらを使うと簡単です。
もし、自宅にある耐熱性のマグなどで作るのであれば、吹きこぼれしないように、できるだけ大きな器を使いましょう。
電子レンジの場合、「時短」で作りたいと考えているでしょうから、お米ではなくご飯から作る方法を紹介します。
10倍粥を作る
電子レンジ対応の容器に、計量スプーン小さじ1杯の「ご飯」を入れます。
続いて、水を小さじ6杯入れます。
電子レンジに容器を入れ、500wで2分30秒温めます。
温め終わったらラップをして10分程度蒸らします。
ごっくん期の初期は、お米の粒が少ない「トロトロ」状態が望ましいため、裏ごしましょう。
ごっくん期の後半になったら、「裏ごし」ではなく「すりこぎ」で米粒を潰します。
10倍粥以外の水の分量はこちらの表でご確認ください。
10倍がゆ | 7倍がゆ | 5倍がゆ | 4倍がゆ | 軟飯 |
---|---|---|---|---|
ご飯1:水6 | ご飯1:水4 | ご飯1:水3 | ご飯1:水2 | ご飯1:水1 |
水の分量はあくまで目安です。ご飯の硬さによって大きく変動するので、各自調整をしてください。
3.鍋での作り方
鍋でお粥を作るのは手間がかかるという印象があるかもしれません。
しかし、個人的には鍋を一番におすすめします。
その理由は、鍋の様子を見ながら水加減が調整できるため失敗が少ないからです。
レンジや炊飯器は一発勝負なため、ほとんどのママが「うまくいかなかった!」という経験をしているのではないでしょうか?
鍋を使いこなすと、レンジよりも早く、炊飯器よりも美味しく、お粥を「ご飯」から作ることができるようになります。
10倍粥を作る
小さな片手鍋に、計量スプーン小さじ4杯の「ご飯」を入れます。
同じく計量スプーンで小さじ12杯の水(3倍の水)を入れます。
蓋をして、強火で火にかけ、沸騰したら弱火にして、1~2分待ちます。
これで、「5倍粥」ができました。
続いて、火を消してお玉で5倍粥を潰します。
10倍粥は水分が多すぎるため、ご飯が潰しづらいという難点があります。
そこで、一旦5倍粥の状態でドロドロに潰してしまい、後から水を入れて10倍粥や7倍粥などの硬さに調整するのがコツです。
水を小さじ12杯入れて、火をかけます。沸騰したら弱火にして1~2分待てば完成です。
10分もかからずにトロトロの美味しいお粥ができました。
蒸らし時間も不要です。
さらに、裏ごしすることで「ごっくん期」初期の粒がない10倍粥になります。
ごっくん期後半になったら、裏ごしはもちろん「すりこぎ」で米を潰す必要はありません。
鍋の中で十分につぶしているからです。