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1歳頃から5歳頃の幼児向けに粘土を使った様々な遊び方を紹介します。
粘土は指先をたくさん動かして、子供の想像力を刺激するとても素晴らしい遊びです。
年齢ごとにどのような遊びができるのか知って、子供たちに粘土をもっと好きになってもらいましょう。
粘土の遊び方【1歳頃】
1.触って楽しむ
粘土を使って何かを作るためには、「ちぎる」「丸める」「のばす」「くっつける」などの動作を状況に応じて組み合わせながら作業できる能力が必要です。
そのため1歳では粘土で造形物を作ることはまだまだできません。
まずは、粘土ににぎったり、ちぎったりして感触を楽しむ遊びをします。
ただ触るだけの遊びでも子供の個性がよく現れます。
テーブルの上で粘土をどんどんと叩き続けたり、細かくちぎってバラバラにしたりと思い思いに粘土での遊びを楽しみます。
2.真似っこ遊び
1歳でも大人の様子を見て真似ることはよくあります。
大人がこねていれば子供もこね、大人がたたいていれば子供もたたきます。
そのため、粘土の基本動作である、「ちぎって、まるめる」という動作を見せて、真似をさせてみましょう。
1歳後半であれば、その子なりのお団子を作ることができます。
お団子ができたら、それを手のひらでぎゅっと潰して「おせいべい」を作ったり、手のひらで上下に転がして細長い「みみず」なども作ることができます。
3.色当て遊び
1歳後半になるとできる遊びです。
大人が赤、青、白などの色を使ってお団子をつくります。
作ったお団子を机に並べて、「赤いお団子ちょうだい」と言って、子供に渡してもらう遊びをしてみましょう。
最初は色と言葉が結びついてないので間違えてしまいますが、何度もやっているうちに正しい色を渡してくれます。
同じように丸、三角、四角などの形で、当てっこ遊びができます。
粘土の遊び方【2歳頃】
1.作品作り
2歳もまだ粘土を使って上手に造形を作ることはできません。
しかし、言葉を覚えて、自分なりの意図を伝えることもできるようになるので、「何を作ったの?」と聞くと、「ゾウさん」「おはな」などと答えてくれる子供もいます。
もちろん、大人の目からは全く想像できない形で作られていますが、本人なりに楽しんで作品作りができます。
2.おままごと
2歳は何かに見立てるということができるようになる年齢です。
粘土を使って一番見立てやすいものは食べ物です。
例えば粘土でお皿とお団子を作り、「いただきます」と言って食べる真似をして遊ぶことができます。
粘土をぶどうやアイスクリームなど色々な食べ物に見立てて料理を作って食べるおままごとをやってみましょう。
3.乗り物ごっこ
おままごとと同じ見立て遊びです。
粘土で自動車や電車(のようなもの)を作って走らせて遊びます。
大人が画用紙に道路や線路などの街並みを描いてあげて、そのうえで「乗り物」ごっこをするとさらに喜びます。
粘土の自動車や電車に乗客を乗せて「出発しまーす」「到着です」などとお話しながら楽しみましょう。
粘土の遊び方【3歳~4歳頃】
1.型抜き
3歳になっても、やはり大人にわかるような完成度の高い造形物を作ることはまだまだ難しいです。
しかし、1人で「抜き型」を使って作品を作ることができるようになってきます。
動物や食べ物など色々な形の「抜き型」があれば、それらを使ってお弁当を作ったり、動物園を作ったりできます。
できるだけ色々な抜き型があると遊びが広がるでしょう。
2.季節の作品
3歳・4歳頃になるとを季節の行事を楽しむことができるようになってきます。
そこで、年中行事に合わせて以下の作品を親子で一緒に作ってみましょう。
お正月 | 鏡餅 |
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ひなまつり | ひな人形、菱餅、ひなあられ |
端午の節句 | こいのぼり、かぶと |
七夕 | 織姫(彦星)、星 |
十五夜 | 月、月見団子、ウサギ |
ハロウィン | おばけ、カボチャ |
クリスマス | プレゼント、トナカイ |
3.お店屋さんのおもちゃ
型抜きができる3歳以降になると、粘土を使った様々なおもちゃで遊ぶことができるようになります。
市販されているおもちゃの多くは、ハンバーガー屋さんやアイスクリーム屋さんなどお店のおもちゃで、店員さんになりきることができます。
親子や兄弟で、店員さん役とお客さん役に分かれて、「〇〇ください」「かしこまりました!少々お待ちください」などと掛け合いをしながら、実際に注文されたものを粘土で作ることができるのです。
粘土の遊び方【5歳頃】
1.色作り
非力な幼児にとって2種類の色の粘土をこねて新しい色を作るのはなかなか困難です。
5歳頃になるとようやく、赤と白を混ぜてピンクを作ったり、黄色と青を混ぜて緑を作ったりすることができます。
作った色で何かを作ることもできますが、5歳頃であれば、自分で色を作り出すということ自体がとても楽しい遊びになります。
思い通りの綺麗な色が作れると、「できた!」という達成感を得ることができます。
2.人形劇
粘土で作る造形物もだいぶ上手になってきます。
大人が見てすぐに分かるレベルではありませんが、説明を聞くと、本人なりに特徴をとらえて作っていることがよくわかります。
そうして粘土で作った作品を使って「人形劇」などのようにお話を作って遊ぶこともできます。
例えば、たくさんの動物とカブを作って「おおきなかぶ」のお話をするなどです。
完全な創作でも構いませんし、普段読んでいる絵本を真似てみても良いでしょう。
3.アートづくり
粘土だけで作品を作るだけでなく、子供が好きなお絵描きや折り紙と合わせてアート作品を作ることもできます。
画用紙にクレヨンで木を描いて、折り紙で葉っぱを作ってノリで張り、粘土で木の実を作って置くと、立体的で芸術的な果物の木を作ることができます。