肺炎球菌(PCV13)ワクチンの接種時期、効果、副反応(副作用)と、併せて肺炎球菌が原因となる病気について解説します。
肺炎球菌とは?
肺炎球菌は、せき・くしゃみなどにより飛沫感染し、保育所などに通園する乳幼児のほとんどが保有しています。
喉の中に常に肺炎球菌は存在しています。
しかし、通常は無症状です。
乾燥やウィルス感染などにより、のどの粘膜が傷ついたり、体力が落ちて抵抗力が弱まると肺炎球菌の感染症に罹ります。
肺炎球菌の感染症は、感染した場所によって異なりますが、発熱、鼻水、咳、痰などの風邪症状が主です。
中耳炎の原因菌となることでも知られています。
重症化した場合
例えば、次の病気に発展する恐れがあります。
髄膜炎になった場合、10%の割合で難聴、精神発達の遅れ、体の麻痺、てんかんなどの後遺症が残るとされています。
予防接種の記事一覧 インフルエンザ菌b型(ヒブ、Hib) ・ 肺炎球菌(PCV13) ・ B型肝炎(HBV) ・ DPT-IPV(四種混合) ・ ロタウィルス ・ BCG(結核) ・ 麻しん、風しん(MR) ・ 水痘 ・ おたふくかぜ ・ インフルエンザ ・ 日本脳炎 |
接種時期
合計4回
1回目:生後2か月
2回目:生後3か月(1回目から27日以上あける)
3回目:生後4か月(2回目から27日以上あける)
4回目:生後12~15か月(3回目から60日以上あける)
※なお、全ての予防接種についてスケジュールを知りたい場合は、こちらの記事で確認してください。
https://cawaiku.com/child/sick/vaccination-schedule-1541
同時接種できるワクチン
定期接種
インフルエンザ菌b型(Hib,ヒブ)、B型肝炎(HBV)
任意接種
ロタウィルス
費用
定期接種のため無料です。
ワクチンの「効果」と「副反応」
効果
敗血症や髄膜炎などに重症化するリスクを95%以上軽減します。
副反応(副作用)
1回目の接種でほとんどの子供に副反応が見られます。
重篤な副反応としては、ごく稀に呼吸困難やけいれんの発生が報告されています。
1回目の副反応として多い症状を順番に紹介します。
1.84.0% 注射部位の紅斑(あかみ)
2.71.3% 37.5度以上の発熱
3.69.7% 注射部位の腫脹(赤くなって腫れる)
4.52.1% 傾眠状態(ぼーっとする)
5.45.2% 易刺激性(不機嫌)
6.38.0% 不安定睡眠(眠れない)
7.31.4% 食欲不振
8.28.2% 注射部位の疼痛(痛み)