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敏感肌の赤ちゃんのためにベビー用のボディソープやシャンプーを使用しているご家庭は多いことでしょう。
ところでベビーソープは何歳くらいまで使う必要があるのでしょうか?
ベビー用から大人用への切り替え時期について解説します。
ベビーソープと一般のソープとの違い
まずは、ベビーソープと大人用ソープの違いについて知っておきましょう。
切り替え時期を決める上での第一歩です。
1.香りが違う
最もわかりやすい違いは、ベビーソープは香料が入っていない商品がほとんどです。
香料は人工的に作られたものや天然ハーブを使ったものなどがありますが、極力、赤ちゃんの肌に余計な刺激を与えないようにベビーソープには香料を入れていません。
もちろん大人の石鹸やシャンプーにも無香料タイプがあります。
2.成分が違う
商品ごとに使用されている成分は大きく異なりますが、一般的なベビーソープは低刺激の「弱酸性」になるように成分が配合され、「パラベンフリー」と呼ばれる防腐剤を添加していません。
肌は「弱酸性」の皮脂や汗に覆われているため、それと同じ「弱酸性」のソープであれば皮膚への刺激も少ないとされています。
ただし、「弱酸性」のソープは洗浄力を発揮させるため「合成界面活性剤」が使用されています。
「合成界面活性剤」は、水ですすいだ時に落としづらいものもあり、しっかりと洗い流す必要があります。
「合成界面活性剤」が皮膚に残ると洗浄力が続いて肌荒れの原因になる可能性があります。
この点は大人用もベビー用も同じです。
次に、ベビー用のソープとして石鹸成分で作られたタイプも人気があります。
実のところ石鹸は「弱酸性」ではなく「アルカリ性」です。
石鹸そのものは「界面活性剤」の1つですが、「アルカリ性」であるがゆえに「酸性」の肌によって中和されるので、水で落ちやすく皮膚に洗浄成分が残らないという特徴があります。
石鹸によって皮膚は一旦、弱酸性ではなくなりますが、しばらくすると皮脂や汗で覆われるため弱酸性に戻ります。
このように同じベビー用でも商品によって性質が異なります。
皮膚の状態は個人差があるため、「これなら間違いない」というソープは存在しません。
あくまでその赤ちゃんにあったものを探す必要があります。
3.皮膚テストが違う
多くのベビー用ソープでは、配合成分によるアレルギーが発生しないように「皮フ刺激性テスト」と行っています。
しかし、テスト済みであるからと言って、絶対にアレルギーが出ない訳ではありません。
感受性には個人差があるからです。
また、大人用のソープでもテスト済の商品は多数あります。
ベビーソープはいつまで使うべきか?
1.特に決まりはない
厚生労働省や小児科学会や皮膚科学会などの公的なガイドラインで「ベビーソープは〇歳まで使いましょう」という科学的な統一見解が存在しているわけではありません。
つまり、あくまでも親の判断で赤ちゃん用から一般用への切り替えを決めるべきものです。
その上で、切り替え時のよくあるタイミングを紹介します。
2.最初から大人と同じものを使う
初めて赤ちゃんができたパパ・ママの場合、何でも慎重に商品を選ぶことが多いですが、第2子、3子となると、上の子はすでに大人と同じボディソープを使っているため、赤ちゃんにも同じものを使うということがあります。
赤ちゃんも使える大人用のボディソープは意外とあります。
有名な商品としては、花王の「ビオレ」シリーズなどです。
赤ちゃんと言っても肌の状態は個人差があり、ベビー用のソープだから必ず合うという訳ではありません。
要するに、皮膚トラブルなく使えるものであれば大人と同じもので構わないのです。
3.「1歳」で切り替える
生まれたての赤ちゃんは「乳児湿疹」になることがとても多いです。
これは、羊水から出たばかりで外部からの刺激に敏感であること、皮膚が薄くバリア機能が弱いことなどが理由です。
そのためママ(パパ)はベビーソープや保湿剤を使って乳湿湿疹などの皮膚トラブルが起きないように一生懸命ケアをしていることでしょう。
そして、生後半年頃になると乳児湿疹になることも少なくなってくるため、「赤ちゃんにとっての最適なケアが確立したな」と実感するようになってきます。
そうなるとソープを変更するのにはかなりの勇気が必要です。
さらに、生後半年前後からは離乳食も始まり、食べ物による刺激で顔や首に湿疹が出ることもあります。
そこで、離乳食の完了期となる1歳を大人用ソープを試す時期の目安としてもよいでしょう。
4.「2歳」で切り替える
1歳半頃までにはしっかりと歩けるようになり、外で遊ぶ機会も増えてくるでしょう。
泥まみれ、汗まみれになって帰ってくることも多くなり、ベビーソープだと洗浄力が足りないのではないかと心配するママもいるかもしれません。
基本的に毎日、お風呂に入って汚れを落としているのであれば、洗浄力不足を心配する必要はありません。
むしろ、2歳前後になってくると大人が使っているものに興味を持ち始めるので、親のボディソープや石鹸が気になるようであれば使わせてみてもいいでしょう。
5.ずっとベビーソープを使う
子供ができて親も一緒にベビーソープを使うようになり、大きくなっても家族でベビーソープを使っている人もいます。
皮膚トラブルなく使えているのであれば、無理に大人用に切り替える必要はありません。
大人用への切り替え方
ベビーソープから大人用に替えるにあたって気になるのは皮膚トラブルです。
いきなり切り替えるのではなく、まずは大人が使っているソープで試しに洗ってみて、入浴後の肌の乾燥や痒みがでていないか、など今までと変化がないか確認しましょう。
2~3日続けてみて問題がなければ切り替えても大丈夫ですが、もし、あかみや湿疹、痒がるなどのトラブルがあれば、一旦、使用を中止して皮膚科医に相談してみましょう。