ピアノはいつからはじめる?―幼児期におけるピアノのメリット―

子供の習い事として変わらぬ人気を誇るピアノ。

3歳を過ぎて、そろそろピアノを習わせようかと思う親も多いことでしょう。

そこで、ピアノを習わせることの様々な効果について紹介します。

ピアノはいつが始め時?

3-kids14
ピアノは、子供の情操教育として高い効果を期待できますが、いつから始めるとよいのでしょうか?

1.3歳では音楽を楽しむことが中心

ピアノレッスンの基本である「楽譜を読んで弾く」には、3歳は少し未熟な発達状況であると言えます。

楽譜を読むことはもちろん、指先を上手に操る力が足りません。

しかし、3歳は好奇心が旺盛で、相手を思いやる気持ちなどの高度な感情が急速に発達する時期でため、音楽にたくさん触れることで、音楽への興味や親しみを自然に持つことができるようになります。

最近では、「リトミック」と呼ばれる音楽(楽器)と体を使って遊ぶプログラムを採用しているピアノ教室が増えています。

その後のピアノレッスンにもスムーズに移行できるような工夫がされているため、とても人気があります。

2.本格的なレッスンは4歳から

4歳からはいよいよピアノを使って鍵盤を弾く練習を本格的に始めることができます。

特に、この時期は音楽を聴く力が伸びる時期です。

集中して音楽を聴き、それを再現するという能力がでてきます。

4歳未満でも聴いた歌をある程度は歌うことができますが、周りとリズムを合わせたり、抑揚をつけたり、曲の意味を理解して感情表現を入れることができるようになるのはこの頃です。

また、指先や知能の発達により、ひらがなの読み書きと同じように、楽譜の読み書きもできるようになります。

さらに、片手で弾く短い練習曲であれば、すぐにできるようになります。

幼児期のピアノ教室ではどんな練習をするのか?

goods23
ピアノの教則本といえば、かつては『バイエル』というイメージでしたが、最近では「楽しむ」ことを重視して、オリジナル教材を使って「歌う」「弾く」などのトレーニングをするピアノ教室が増えています。

そこで、今どきのピアノ教室において、幼児期にどんなレッスンをしているのか紹介します。

1.歌を歌う

まずは、「音楽って楽しいな」「ピアノ教室にまた来たいな!」という前向きな気持ちが育つように、誰もが知っている「わらべ歌」などを歌います。

また、先生が奏でるピアノの音を「ドレミ」で歌って音階に慣れていきます。

こうして自然と「ピアノを弾く」ことへの好奇心が生まれてきます。

2.ピアノを弾く

ピアノを弾くといっても、いきなり楽譜を見て「きらきら星」などを弾くわけではありません。

身の周りの物音や人の声・感情などを、ピアノを使い自分なりのイメージで表現します。

子供の豊な感性を引き出して、ピアノへの好奇心を育みます。

そして、楽譜がなくても弾けるような簡単な曲を片手で弾いていきます。

3.楽譜を読む

続いて、曲が少し弾けるようになったら、その曲が楽譜ではどのように表記されているのかを学習していきます。

ここでようやく楽譜の読み方を習うのです。

例えるなら、昔のレッスンは「文法中心の英語授業」で、今のピアノレッスンは「話すこと中心の英語授業」のようなものですね。

楽譜の読み方がわかれば、少し長い曲でも弾けるようになります。

右手で弾くことができるようになったら、次は両手の曲の学習を始めていきます。

4.グループで鍵盤を弾く

ピアノのレッスンと言えば、先生と1対1の個人レッスンというイメージが強いかと思います。

しかし最近は、幼児期にグループレッスンを重視する教室があります。

友達と一緒にピアノを演奏して、リズムや音の強さを周りに合わせることで音楽を皆で作り上げていきます。

上手に弾くためにピアノを習うのではなく、音楽本来の楽しさを味わうためにピアノを習うのです。

ピアノ教室の選び方

今どきのピアノ教室のレッスン方法について紹介しましたが、あくまでもひとつのモデルケースです。

ピアノ教室には、ヤマハやカワイのような大手の教室だけでなく、自宅などを使って個人で教えている先生も多くいます。

当然、レッスン方法は先生や教室によって大きく異なります。

ピアノ教室を選ぶ上で最も大切なことは「長く続けられるかどうか」です。

ピアノは一朝一夕に弾けるようになるものではなく、教室でも自宅でも継続して練習を続ける必要があるからです。

長く続けるためには、子供自身がピアノに対する「好奇心」を持ち続ける必要があります。

「こんな曲が弾きたい!」「こんな曲を作ってみたい!」と自然と思えるようなレッスン環境があるピアノ教室を探しましょう。

入会する前には必ず体験教室を受講し、子供の性格と合っているのか、レッスン方法は楽しいものになっているのか、などをしっかり確かめましょう。

ピアノを習うメリット

maternity27
ピアノを習うことで期待できる効果について紹介します。

1.学習能力を向上させる

ピアノは、楽譜を見ながら両手の指先(さらに足)を動かすという脳を高度に使う習い事です。

また、上達するために繰り返し同じ曲を練習することで、集中力や忍耐力が養えます。

さらに、課題曲を次のレッスンまでに練習をするという「予習・復習」の習慣が身につきます。

こうして上達するコツを自然と覚えることができるので、学校の勉強にも応用することができます。

2.どんな楽器にも対応できる

楽譜を見て音楽を再現する能力は、他の楽器にも活かすことができます。

ピアノ以外の楽器に興味をもったとしても、音楽の基礎ができているため、比較的容易に習得することができるのです。

生涯にわたって、様々な楽器に挑戦し、音楽の楽しさを味わうことができます。

3.創造力を育む

これからの社会では、「言われたことがすぐにできる」能力よりも、他の人とは異なる「創造性(クリエイティビティ)」を発揮できる人が成功する時代になると考えられています。

単に楽譜を覚えて弾くだけでなく、自分なりの音楽をピアノで表現することができるようになれば、創造する喜びを味わうことができます。

4.協調性が身につく

グループレッスンを実施しているピアノ教室では、皆で1つの曲を演奏する機会があります。

友達と力を合わせて美しい曲を作り上げることで協調性が自然と身につきます。

また、個人レッスンのピアノ教室でも、親以外の大人である先生と接したり、ピアノ発表会への参加を通じて、社会性を身に着けることができます。

5.達成感を味わうことができる

ピアノの曲は無数にあるため、自分のレベルに合わせて、少しずつ難しい曲に挑戦することができます。

昨日まで弾けなかった曲が弾けるようになる、自分が大好きな曲を弾けるようになるといった達成感を日々味わうことができます。

「達成感」は、新しいことに挑戦する勇気になるため、ピアノ以外の学習にも役立てることができます。

スポンサーリンク
アドセンス
アドセンス

このコラムを「ツイート」「シェア」する