妊娠30週目の「母親の体」と「赤ちゃん」の様子について解説します。
母親の体の変化や、胎児の大きさ、成長について紹介するとともに、出産を前にした精神的な不安を解消する方法についても解説します。
妊娠30週とは?
妊娠30週目とは「妊娠210日から216日」までの期間のことを指します。
日数:210~216日
出産までの日数:あと70~64日(※「出産予定日」から起算)
出産まで残すところ「10週」を切りました。
名前を考えて、入院と産後の物品を揃えて、母乳や育児の勉強もして、とやるべきことがたくさんあると思いますが、とても幸せな時間でもあります。
子供が生まれると考える暇もないほど、慌ただしい毎日が始まりますよ。
母親の体の状態
妊娠30週頃は、妊娠中毒症に注意しよう
赤ちゃんの成長に伴ってママの体では血流量が増えて、血圧が高くなる傾向にあるため、心臓への負担も増しています。
息切れや動機を感じることもあるので、ウォーキングやヨガなどの運動は主治医に相談したうえで、無理のない範囲で行いましょう。
もし、ひどい頭痛や立ちくらみ、目のかすみなどがある場合には、早めに医療機関に連絡しましょう。
妊娠高血圧症候群(妊娠中毒症)の可能性もあります。
赤ちゃんの状態
妊娠30週目では、新生児に近い脳になってくる
30週目の胎児の大きさは、身長が41~42cm程度、体重が1400~1600g程度までに成長します。
脳の神経細胞が発達を続けており、新生児に近い状態になってきています。
音に対して反応することができ、機能面で見れば「胎内記憶」が蓄積されていても不思議ではない時期に入っています。
肺呼吸ができる準備や、食べたものを消化・吸収する消化器官の準備も徐々に出来上がりつつあります。
ママがやるべきこと―お産に対する不安を和らげる―
悩みをママ一人で抱え込まない
妊娠にともないホルモンバランスが変化し、眠れない、疲れやすい体調不良なども重なって、気持ちが落ち着かないことがあります。
また、夫が育児に協力してくれるか、養育費はやりくりできるか、などの環境的な要因で精神面が不安定になることもあるでしょう。
さらに、お産そのものに対して「痛そう」「怖い」などの恐怖感が先立ってしまうママもいます。
出産に対する「不安」の原因は、個々人で異なるため、これをすれば解消できるということは一概に言えません。
まずは、マタニティ日記などに自分の不安について素直に書き出してみて、何が気持ちを不安にさせているのか理解することから始めてみてはいかがでしょうか。
そこで気づいた不安について、一人で悩みを抱えこんでしまうのではなく、夫や両親などの家族はもちろん、友人の先輩ママや、助産師・自治体の相談員(保健師)などの専門家にも話してみましょう。
誰かに話すだけでも、気持ちが和らぐことがあります。
また、原因がはっきりせず、なんとなく不安ということであれば、散歩やカフェ、好きな音楽を聴くなどして、リラックスできる時間を意識的に作るようにしましょう。
<参考書籍>
妊産婦のための食生活指針
母性看護学概論
母性看護学各論
家庭の医学大辞典
はじめての妊娠・出産百科
初めての妊娠・出産
はじめての妊娠・出産 安心マタニティブック
マイマタニティダイアリー