妊娠29週目の「母親の体」と「赤ちゃん」の様子について解説します。
母親に起きる体調の異変や、胎児の発達状況について紹介するとともに、妊娠後期の食事についても解説します。
妊娠29週とは?
妊娠29週目とは「妊娠203日から209日」までの期間のことを指します。
日数:203~209日
出産までの日数:あと77~71日(※「出産予定日」から起算)
「妊娠後期」に入り2週目となりました。
日増しに大きくなるお腹を見て、赤ちゃんの成長が実感できる時期です。
人生に何度もないこの大切な時間をパパと一緒に楽しみましょう。
母親の体の状態
妊娠29週目頃からは、胃に不快感が顕れます。
子宮がどんどん大きくなって胃も圧迫されるようにまってきます。
胃もたれなどの不快症状がでることもあります。
また、大きく成長する赤ちゃんに栄養を届けるために血液量も増えています。
少し血圧が上がり、活動後に息切れを感じるようになるかもしれません。
赤ちゃんの聴覚や触覚はすでに完成していますので、話しかけたり、お腹を触ったりして赤ちゃんとの時間を楽しみましょう。
赤ちゃんの状態
妊娠29週目では、皮下脂肪が徐々に増えてきています。
29週目の胎児の大きさは、身長が40~41cm程度、体重が1200~1400g程度までに成長します。
筋肉や脂肪が増えるため体重増加が著しい期間です。
脂肪が厚くなってきたことで皮膚が透明な状態から白くなってきました。
脾臓などで作られていた赤血球が骨髄で作られるようになります。
ママがやるべきこと―食事の量を見直そう―
1日500kcalを目安に食事量を増やす
これから赤ちゃんの体重はハイペースで増えていきます。
そのためこれまで以上に赤ちゃんの成長をサポートするための栄養が必要になってきます。
厚労省の「妊産婦のための食生活指針」によれば、「妊娠中期」のママが必要な摂取カロリーは、年齢や生活強度によって異なりますが、2200~2500kcalを目安としています。
これは、妊娠前より500kcal(ご飯茶わん2杯分)も多い数値となっています。
近年は太っているママよりも痩せているママが多くなっていますので、BMIが18.5未満のやせ形体型であれば、意識してご飯の量を増やしましょう。
もちろん、鉄分、カルシウム、タンパク質などバランスよい栄養を考えた食事にすることが大前提です。
食事量を増やすうえで、最も気を付けたいのは、塩分の取り過ぎです。
この時期は血液量が増え、心臓への負担も大きくなって、血圧が上がりやすい状態になっています。
塩分の過剰摂取は高血圧にもつながるため、1日塩分10g以下を目標に薄味を心がけましょう。
<参考書籍>
妊産婦のための食生活指針
母性看護学概論
母性看護学各論
家庭の医学大辞典
はじめての妊娠・出産百科
初めての妊娠・出産
はじめての妊娠・出産 安心マタニティブック
マイマタニティダイアリー