妊娠5週目の「母親の体」と「赤ちゃん」の様子について解説します。
この時期から始まる「つわり」のメカニズムと主な症状について紹介します。
また、赤ちゃんの成長の状況についても説明します。
妊娠5週とは?
妊娠5週目とは「妊娠35日から41日」までの期間のことを指します。
日数:35~41日
出産までの日数:あと245~239日(※「出産予定日」から起算)
「妊娠5週」は、妊娠を疑って、妊娠検査薬などで妊娠に気づく時期です。
しかし、お腹が大きくなっているわけではないため、自分が「妊婦になった」という実感は持てないかもしれません。
一方で、早ければ、つわりが始まる時期でもあるため、体調の変化に戸惑うとともに、少しずつ妊婦としての自覚が芽生えてきます。
母親の体の状態
妊娠5週は、早ければ「つわり」が始まります。
母親と赤ちゃん(胎芽)は、子宮内膜に形成されつつある胎盤を通してつながっています。
胎盤絨毛とよばれる部分から、ヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)という性腺刺激ホルモンが分泌され母親の血中に入り込みます。
hCGは妊娠検査薬の妊娠反応に用いられる物質ですが、実は「つわり」の原因物質であると考えられています。
まだ、つわりのメカニズムがはっきりと解明されているわけではありませんが、hCGの影響で自律神経に変調をきたし、さらに妊娠に対する不安などの心理的な要因も加わって、吐き気などの「つわり」症状があらわるとされています。
主なつわりの症状としては次のようなものがあります。
つわりは辛い症状ではありますが、妊婦の約8割が経験するものであり、多くの場合、心配はいりません。
また、つわりの症状は、つわりが始まってから6週間程度続きます。
妊娠12週目から15週目頃には消失するケースが多いとされています。
しかし、稀につわりが重症化して入院をしての治療が必要になったり、また安定期を過ぎても、つわりの症状が一向に治まらないといった妊婦さんもいます。
出血したら
妊娠5週目に限らず、妊娠中に出血や下腹部の痛みがあった場合には切迫流産の可能性もあるため、早めに産科に連絡し受診しましょう。
赤ちゃんの状態
妊娠5週目は、心臓の形成が進み、検査で心拍が確認できる
5週目では、妊娠4週目で発生した3胚葉の分化がさらに進み、心臓や顔、消化器などの器官の形成が始まります。
胎芽は3~4mm程度に成長し、心臓も2mm程度まで成長します。
これにより、はやければ5週目の終盤には、超音波検査で赤ちゃんの心拍を確認できるようになります。
ママがやるべきこと―つわり中の食事方法―
こまめな水分補給を
つわりになると吐き気や胃もたれにより、妊娠前と同じような食事ができなくなることがあります。
食べる量が減ると必然的に食事から摂取できる水分量も減ってしまいます。
脱水にならないように。いつもよりこまめに水分を補給しましょう。
それでは、つわりと上手に付き合いながら栄養を摂る方法をいくつか紹介します。
量を減らして回数を増やす
一度にたくさん食べると気持ち悪くなり吐いてしまうことがあります。
1回に食べる量を減らしましょう。
また、空腹もつわりを悪化させることがあるため、おやつ代わりにおにぎりなどの軽食を食べて、食事の回数を4~6回に増やします。
うどんやゼリーなどのど越しのよいものを
柔らかく消化の良いものを食べましょう。
ご飯の代わりに、「おじや」や「おかゆ」、軟らかく煮た「うどん」など食べやすく消化の良いものを食べるとよいでしょう。
それでも食べる気がしないのであれば、豆腐やひんやりとしたゼリー、ヨーグルト、寒天などがのど越しの良い食材が食べやすいでしょう。
食べたいものを食べる
吐き気だけでなく、味覚や嗅覚の変化で好きだったものが食べられないこともあります。
色々試してみて、「食べられるもの」「食べたいもの」をとりあえず食べましょう。
栄養バランスは大切ですが、まずは何かを食べないと、どんどん痩せてしまいます。