保育園と幼稚園の違い~親が気になる9つの違い~

小学校就学前の幼児が通う施設として「保育所(保育園)」と「幼稚園」があります。

両者はどう違うのか、預ける親目線でわかりやすく説明します。

保育園と幼稚園の違い

こちらは、保育園と幼稚園の主な違いの一覧です。

保育園幼稚園
年齢0歳~3歳~
入園資格保育に欠ける子供誰でも
保育時間8時間以上4~5時間
料金年収による一律
申込先市区町村各園
昼食給食給食or弁当
送迎保護者送迎バス
長期休暇なしあり

上の表はあくまで大まかな傾向を記載したものです。

園によって個別に違いがありますので、詳細は各園に問い合わせてください。

各項目の違いについては以下で解説しています。

なお、このコラムでは「こども園」の情報は含まれていません。

1.預けられる年齢が違う

保育園と幼稚園とでは預けられる子供の年齢に違いがあります。

保育園は0歳から小学校就学前までの子供を預けることができるのに対して、幼稚園は基本的に3歳から小学校就学前までの子供が通います。

ただし、最近の幼稚園は教育サービスを拡充していることもあり、3歳未満で入園できるケースも少なくありません。

詳しくはこちらのコラムを参照してください。
https://cawaiku.com/child/3-old/when-kindergarten-10542

2.入園資格が違う

保育園と幼稚園とでは入園資格に違いがあります。

まず、保育園は児童福祉法に定める「保育に欠ける」乳児・幼児を保育する福祉施設であるため、「保育に欠ける」子供でないと入園することができません。

「保育に欠ける」とは、一般的に共働き、ひとり親、病気などの理由で日中に親が子供を見守ることができないことを意味しています。

一方で幼稚園は、希望すれば基本的に誰でも入園することができます。

ただし人気の幼稚園では面接や抽選などによる選考が行われているので、希望しても入園できないケースがあります。

3.保育時間が違う

保育園と幼稚園とでは保育時間に違いがあります。

保育園は8時間以上預けられるのに対して、幼稚園は4~5時間程度の預かり時間となります。

しかし、近年は時間外保育(早朝保育・延長保育など)のニーズが高まっていることもあり、多くの幼稚園で通常保育の終了後も有料で子供を預かってくれます。

時間外保育が充実している幼稚園では保育園と遜色のない長さの時間で預かってもらえます。

4.料金が違う

保育園と幼稚園とでは料金に違いがあります。

まず、保育園は親の年収によって保育料金が異なります。

例えば3歳の子供を保育園に預けた場合、年収が低い家庭であれば月数千円で済む場合もありますが、年収の高い家庭であれば月3万円を超えます。

これに対して幼稚園は、親の年収に関わらず毎月の保育料は一定です。

さらに幼稚園の場合は、入園料、時間外保育料、教材料、課外活動料、制服代などが別途必要になることがあります。

3歳以上の子供を私立幼稚園に預けた場合、保育園より費用が高くなることが一般的です。

5.入園申し込み先が違う

保育園または幼稚園に入園する際に申し込む先が異なります。

保育園は市区町村に申し込みをする必要があり、幼稚園は各園に個別に申し込みをする必要があります。

保育園に入るためには、まず自治体で「保育に欠ける(保育の必要量)」かどうかの審査をしてもらう必要があります。

もし、希望する保育園に定員以上の申し込みがあった場合には、違う園に入所することを促されることがありますが、こうした調整は自治体が行っています。

これは保育園が福祉施設であるため保育に欠ける子供は可能な限り入園できるように自治体は対応する義務があるためです。

一方の幼稚園は教育機関となりますが、義務教育ではないため、あくまで入園を希望する保護者は幼稚園と個別に契約して入園するという手続きになります。

6.昼食が違う

保育園と幼稚園とでは、昼食に違いがある場合があります。

まず、保育園は児童福祉法に基づいて施設基準が定められており、原則として園内に調理室を設置する義務があります。

これにより保育園では園内で手作りされた給食が提供されます。

一方の幼稚園は学校教育法に基づいて施設基準が定められており、調理室の設置が義務づけられていません。

そのため昼食は幼稚園ごとに対応が異なっています。

調理室で作った給食を提供する園もあれば、外部業者に委託して作ってもらった給食を提供する園もあれば、お弁当を持参する園もあります。

幼稚園と言えばお弁当というイメージが根強くありますが、近年、共働き家庭が増えて幼稚園よりも保育園の人気が高まっていることもあり、給食を提供する幼稚園が増えてきています。

7.送り迎えが違う

保育園と幼稚園とでは、送迎に違いがあります。

保育園は保護者が子供を送迎する必要がありますが、幼稚園は自宅前までバスで送り迎えをしてくれることがあります。

バスの送迎は、毎朝毎夕あわただしく送迎している保育園の保護者にとっては何とも羨ましい仕組みです。

8.長期休暇が違う

保育園と幼稚園とでは、長期休暇に違いがあります。

まず、保育園は夏休み・春休みなどの長期休暇はなく、日曜、祝日、年末年始以外は必要があれば預かってもらうことができます。

一方の幼稚園は夏休み、春休み、冬休みなどの長期休暇があります。

しかし、長期休暇中の預かり保育をしている幼稚園が多くあり、別料金で子供を預かってもらえます。

ただし、長期休暇中の預かり保育は通常時と保育内容が異なっていり、給食や送迎などがないケースも多々あるので、よく確認しましょう。

9.教育内容に違いがある?

保育園と幼稚園では保育内容(教育内容)に違いはあるのでしょうか?

一般的に、保育園では子供を伸び伸びと遊ばせて保育者が見守るというイメージで、幼稚園は音楽、工作、英語、体育、読み書きなどクラスで一斉に同じ活動するというイメージではないでしょうか。

しかし、実際には保育園、幼稚園に関わらず、園ごとに異なります。

幼稚園は教育機関ではありますが、小中学校のように科目ごとの詳細な学習指導要領があるわけではないので、園によって教育内容に大きな違いがあります。

子供の自主的な時間を重視する園もあれば、集団での学習を重視する園もあるのです。

また、保育園でも幼児教育に力の入れている園では、動植物を育てたり、演劇をするようなケースもあります。

保育園であれ、幼稚園であれ、我が子を入園される前に、必ず一度は園を見学してどのような教育を行っているか確認するほうが良いでしょう。

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