妊娠2週目の「母親の体」と「赤ちゃん」の様子について解説します。
実はまだ2週目は「妊娠前」の期間です。
しかし、無数の可能性から選ばれた1対の卵子と精子が出会う奇跡の瞬間が到来します。
さらに、お母さんの体は、赤ちゃんを迎えるための準備が次々に進められています。
妊娠2週とは?
妊娠2週目とは「妊娠14日から20日」までの期間のことを指します。
日数:14~20日
出産までの日数:あと266~260日(※「出産予定日」から起算)
「妊娠0日」は、最終月経の開始日になりますので、通常は排卵が起きる期間となります。
妊娠するかしないかの分岐点となる、赤ちゃんの誕生にとって極めて重要な変化が起きるのが妊娠2週目なのです。
妊娠するためには、まずは卵子が精子にであって受精する必要があります。
しかし、受精しただけでは「妊娠した」とは言えません。
妊娠が成立するのは、もう少し先の3週目になります。
母親の体の状態
妊娠2週は、黄体ホルモンの影響により、受精卵が着床し栄養補給ができる準備をしている時期です。
妊娠2週目は、まだ「妊娠」する前の状態です。
したがって、妊娠検査薬も反応しなければ、「つわり」などの妊娠による特有の症状もありません。
さて、卵胞刺激ホルモンの作用により卵巣の中で大きくなった卵胞が、ついに破裂して「排卵」しました。
排卵により卵子は卵管に排出されますが、卵子を包んでいた卵胞は卵巣の中に残り「黄体」と呼ばれるようになります。
黄体は、エストロゲンとプロゲステロンというホルモンを分泌するのですが、これらの作用により、子宮内膜は厚くなり海綿状に変化していきます。
さらに、血液が増えて酸素やタンパク質やグリコーゲン(糖質を作る)を蓄えるようになります。
このようにして、受精卵が子宮内膜に着床しやすくなり、さらに着床後の栄養分も蓄積されていくのです。
妊娠前の期間ですが、母親の体は着々と赤ちゃんを迎えるための準備をしているのです。
赤ちゃんの状態
妊娠2週は、卵子が精子と結合して受精卵になり子宮へと達します。
一方、排卵した卵子は、卵管を通って子宮へと向かうのですが、卵管を通過している間に、精子と出会う必要があります。
卵子が受精可能な時間はわずかに6~24時間と言われています。
(受精可能な時間は医師によって見解が異なる場合があるため、不妊治療中の方は医師の指示に従ってタイミングを決める必要があります。)
また、精子について射精後3日間は受精能力があるとされています。
射精に伴って子宮内に何億もの精子が排出されますが、12時間かけて子宮から卵管へと自力で移動し、そのうちのわずか1つだけ卵子と受精することができるのです。
こうして、運よく卵子が精子に出会うことができれば、2つは結合して「受精卵」になります。
「受精卵」になると、細胞分裂をがはじまり、妊娠後に胎児へと成長する胎芽胚葉を形成します。
そして、排卵後3日目には受精卵が子宮へと達します。
しかし、子宮内膜に着床する時期は、さらに5日以上先のことです。
このように妊娠2週目は、受精卵が子宮へと移動しながら細胞分裂を繰り返している時期なのです。
ママがやるべきこと―葉酸を摂ろう―
葉酸で赤ちゃんの先天的な病気を予防しよう
なぜ、妊婦は葉酸を摂取すべきなのか、理由を知っていますか?
実は、葉酸には「神経管閉鎖障害」と呼ばれる、脳や脊髄に成長する神経管が正常に形成されなくなる障害を予防する効果があると厚生労働省は通知をしています。
そのため妊娠する1か月以上前から、妊娠3ヵ月目までに1日0.4mg(400μg)の葉酸を摂取することが推奨されています。
目安となる食品を紹介します。
ほうれん草 | 2株 | 150μg |
かぼちゃ | 4cm角2コ | 30μg |
納豆 | 1パック | 50μg |
いちご | 5粒 | 90μg |
不足する場合には、サプリメントも併用すると良いでしょう。
ピジョン サプリメント 葉酸カルシウムプラス 60粒入
なお葉酸は、1.0mgを超えると「過剰摂取」となりますので気を付けましょう。