新生児の体重と身長の増加の目安について統計資料をもとに紹介しています。
初めて母乳での子育てをしているママにもわかりやく解説します。
新生児の身長・体重の目安
1.体重の1日平均の増加量
厚生労働省「平成22年乳幼児身体発育調査」のデータによると標準的な赤ちゃん(中央値)の場合の誕生から生後30日目までの体重の推移は以下のようになっています。
日齢 | 男の子 | 女の子 |
---|---|---|
0日 | 3000g | 2940g |
1日 | 2890g | 2810g |
2日 | 2840g | 2760g |
3日 | 2840g | 2760g |
4日 | 2880g | 2790g |
5日 | 2900g | 2810g |
30日 | 4130g | 3890g |
1日の体重増加量を算出すると、男の子が約37.7g、女の子が31.7gとなります。
では、新生児の体重変化の特徴について説明します。
まず男女関係なく体重は生後3~5日で5~10%程度減ります。
これは、補給する水やミルクの量よりも、胎便など排泄する量の方がしばらく上回るために起きる現象で「生理的体重減少」と呼ばれています。
その後は体重は増加に転じ、7~10日頃に生後の体重に戻ります。
これ以降は、赤ちゃんがママの母乳を吸うことに慣れてきて、母乳の分泌も増えるため一貫して体重が増えていき、生後30日目で1000g前後増量します。
2.身長の1か月増加量
日齢 | 男の子 | 女の子 |
---|---|---|
0日 | 49.0cm | 48.5cm |
30日 | 53.5cm | 52.7cm |
身長については一貫して伸び続けます。
生後30日間で標準的な男の子は4.5cm、女の子は4.2cmも伸びます。
新生児期(生後28日目まで)は人生で最も身長が伸びる時期でもあります。
3.目安となる新生児の体重増加量
一般的に新生児の体重増加の目安は1日30gと言われています。
これは新生児の赤ちゃんの平均的な増加量に基づいた数字です。
では、もし1日の体重増加量がこれを下回った場合、母乳が不足していると考えて、ただちにミルクを使う必要があるのでしょうか?
母乳だけで赤ちゃんを育てていくことができる体重増加の目安として母乳育児をサポートする国際機関の以下のよう提唱があります。
世界保健機関(WHO) | 1日14.3~28.6g増 (7日間で100~200g増) |
ラクテーション・コンサルタント協会 | 1日20~30g増 |
ラ・レーチェー・リーグ・インターナショナル | 1日24g増 |
機関によって差がありますが、おおむね20g前後であれば母乳だけで様子を見ることができます。
ただし、赤ちゃんの発育については体重以外の状態も含めて総合的に判断するため、体重だけを見て母乳だけで問題ないかどうかを判断するものではありません。
母乳育児について心配なことがあれば、専門の医師や助産師などに相談しましょう。