0歳で保育園に預けても大丈夫?―0~2歳までの心の様子―

0歳の赤ちゃんを保育園に預けることに抵抗感や罪悪感を感じるママ・パパがいるかもしれません。

筆者が実際に0歳の赤ちゃんを保育園に預け3歳になるまでの様子を紹介します。

幼い頃に保育園に通っていたママが自分の子を保育園に預けることになった

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共働きの家庭では、赤ちゃんが1歳になって育休が終わるまでに保育所に預ける必要があります。

我が家も同じです。

仕方がないこととはいえ0歳のかわいい我が子を他人に預けることは、子供に申し訳ない気持ちになりました。

実はママ自身も共働き家庭に生まれたため、1歳3ヵ月から保育園に預けられていました。

物心ついた時には「お母さんと離れたくない、寂しい」という想いをしていたことを今でも思い出します。

毎日のように母親に「今日、保育所ある?」と聞いて過ごしていました。

でも、保育所に行くまでは寂しくても、行ってしまえばお友達といっぱい遊んで楽しく過ごしていました。

そんなママが子供を産み、生後9カ月で娘を保育所に預けることになりました。

保育園の入園準備として卒乳をする

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入園する際には、保育園での生活で必要になる着替えやお昼寝の布団などを準備する必要があります。

しかし、気持ちの上で最もたいへんな準備は「卒乳」です。

離乳食が3回食になる前の月齢であれば、保育所でミルクが飲めるように哺乳瓶に慣れさせておくだけで構わないのですが、娘の入園する月齢は9カ月で離乳食も進んでいることや、第2子の妊娠を望んだことも重なり卒乳をすることにしたのです。

入園の2か月前から徐々に母乳の回数を減らし、食後はミルクを飲ませるようにしていきました。

「もうすぐ保育所にいくから、ママのおっぱいはもうすぐおしまいね。ご飯をたくさん食べようね」と、毎日、娘にお話をしていました。

そして入園1ヵ月に、完全に母乳を断ちました。

産まれてからずっと母乳をあげていたので、とても寂しい気持ちでした。

0歳で入園した時の様子

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入園の3ヵ月前から、毎日のように「保育所っていう楽しい所にいくんだよ」と言い聞かせていました。

そして、生後9カ月になり保育園に入園する日がやってきました。

入園の初日に娘がどんな反応をするのかとても心配でした。

パパが保育園に娘を送ると不安な表情で保育園のお部屋の様子を眺めています。

娘は警戒心が強く、じーっと集中して様子をうかがっていました。

パパが着替えやおむつなどを所定の場所に入れて、「パパはお仕事に行ってくるよ。夕方にママが迎えに来るから、それまで先生やお友達と遊んでてね」と言って部屋を出て行こうとしました。

娘の表情はますます不安になり、パパの手を離れて保育士の先生に抱っこされると、ついに泣き出してしまいました。

生後9か月だと、すでに特定の人に愛着を感じる月齢であるため、知らない人に抱っこされて泣くのは致し方ありません。

後ろ髪を引かれる思いで、パパは仕事にむかいました。

しかし、ママがお迎えに行って日中の様子を聞くと、パパがいなくなる時は泣いたものの、その後すぐに泣き止んで、保育園のおもちゃで楽しく遊んでいたそうです。

登園時に泣くという様子は最初の3日間だけありましたが、その後は娘も慣れたようで、とくに泣くこともなく、園では楽しく遊んでいるようでした。

1歳児の保育所での様子

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入園して3か月がたち1歳になりました。

朝、送る時に「ぐずる」ことはないものの、部屋に入ると相変わらず警戒した目つきで様子を伺うという行動が続いていました。

これは本人の性格によるもので、保育園に限らず、場所を移動して違うところに到着すると、必ず周りを確認し問題ないと判断してから遊び始めるのです。

1歳になる頃には、特定の保育士さんに愛着を感じているようで、大好きな保育士さんを見つけると、駆け寄ってお膝の上に「ちょこん」と座る様子が見られるようになりました。

子供の成長にとって「愛着(アタッチメント)の形成」はとても重要なものです。

心が安定し周囲の物事に対して安心して好奇心を向けられるようになるからです。

保育士さんはこうした子供の心や体の発達をよく理解していて、子供の気持ちをしっかりと受け止めて、保育士への愛着が形成されるような関係を築いてくれます。

0歳で保育園に預けることについて不安に感じるのは親として普通のことです。

不安や心配を少しでも解消するためには、保育園の申し込みをする前に、いくつかの保育園を見て回るとよいでしょう。

その際に、園長先生(所長先生)から園の保育方針について話を聞き、子供の気持ちを第一に考えた保育がなされていることを確認した上で、申し込みをすればより安心して預けることができます。

そもそも保育所を運営するガイドラインとなる「保育所保育指針」には、子供の想いを受けとめて信頼関係を築くことが保育方法の最初に書かれており、通常、この指針に沿って運営がなされています。

2歳児の保育所の様子

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1歳9か月で進級をすると、娘の面倒を見てくれていた先生が一部入れ替わりましたが、引き続き同じ先生が主担当となってくれたため、特に変わる様子もなく、園では楽しく遊んでしました。

2歳になると言葉が著しく発達し、保育園での生活について、断片的にお話してくれるようになります。

お友達の名前も頻繁に出てくるようになり、集団遊びはまだできませんが、2歳なりにお友達への興味や愛着を感じられるようになるようです。

また、自我が強くなり、自分がやりたいことへの欲求が強いため、ママが保育園に迎えに行っても「帰らない!」といって、園のおもちゃで遊び続けることもあります。

保育園で遊ぶことの楽しさや安心感は確実に築かれているようです。

しかし、2歳9か月で進級をすると、これまでずっと一緒だった先生と離れ離れになり、娘が知っている先生は一人もいないという状況になりました。

さらに、ママが出産して育休になったことで園の規定により保育所で過ごせる時間が短くなりました。その結果、朝、パパが送ることができなくなったのです。

急な変化であったため、2歳の娘は気持ちが付いていけず、毎朝、登園時に泣くようになってしまったのです。

子供の心はとても繊細で、毎日、保育園で楽しく過ごしていたとしても、やっぱり親がそばにいないことに寂しさを感じているのです。

しかし、新しい先生が親身になって、抱っこをしたり、遊びを促してくれるなどして、1か月以上かかってようやく泣かずに登園することができるようになりました。

3歳児の保育所の様子

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3歳が近づくにつれ、保育園での様子にも変化がみられるようになりました。

自分の好きなおもちゃで一人遊びをするばかりではなく、仲のよい「いつもの友達」とグループを作って、会話をしながら同じ遊びをするようになっています。

女の子はこの頃からおしゃべりが大好きで、仲のいい女の子の友達と一緒にお料理をして食べさせ合うなどのごっこ遊びができるようになってきます。

保育園と子供の成長

小さな子供が保育園に行く時、言葉にできない「寂しい」という想いは絶えずあるものだと感じます。

特に、お正月やゴールデンウィークなどの連休明けは、「ずっとママ、パパ」と過ごしたいという気持ちが強く顕れます。

保育園は早い時期から様々な大人や子供と関わって生活をすることになるため、その意味ではいろいろな刺激を受けて好奇心を広げていくことができます。

その一方で、本人に対する特別な愛情も不可欠な時期でもあります。

保育園が楽しそうであっても子供なりに「頑張って」保育園に通っているのであり、朝晩や休日は、しっかりと甘えさせて、子供の気持ちを受けとめてあげることがとても大切です。

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