日本の古き良き伝統を子供達にも伝えていきたいものです。
年中行事の中でも特に重要なのがお正月。
お正月を迎えるにあたって飾り付けをしますが、意外とたくさんの種類があります。
多種多様な正月飾りを飾って、子とも達と一緒に華やかな正月を過ごしましょう。
『正月飾り』大全
1.門松(2種類)
正月飾りの中でも最も重要なのが「門松」です。
そもそも「正月」は、その年の幸福をもたらすとされる歳神様(祖先の霊)が家に来る日と考えられてきました。
実は、門松は歳神様が降りてくる目印となるものです。
そのため玄関先に門松を飾り、歳神様を家に招くのです。
門松の一般的な材料としては、竹と松が基本で、これに梅や笹など地域の特色に合った材料を追加して豪華に飾ります。
門松は本来、その名の通り「門」の前に飾るのですが、門のない集合住宅の場合は玄関前に門松の印刷物を張ることが一般的です。
いずれの場合にも、左右一対で飾り付けしましょう。
略式の門松がおすすめ
門松の印刷物はとても安っぽいので、正直あまり飾りたくないという家も多いのではないでしょうか。
そこでおすすめなのが「略式」の門松を手作りすることです。
松の枝に、奉書と呼ばれる白い紙を巻いて、その上から紅白(もしくは金銀)の紐を蝶結びにして結ぶだけです。
非常に簡単なので子供と一緒に作ることもできます。
2.しめ飾り(3種類)
しめ飾りとは「しめ縄」を使った飾り付けがです。
「しめ縄」とは、藁(わら)を編んで作ったもので、神社など神聖な場所を指し示す意味があります。
しめ飾りには様々な種類がありますが、中でも代表的な3つを紹介します。
玉飾り
お正月の玄関に飾る「しめ飾り」と言えば、何といっても「玉飾り」です。
輪っか状のしめ縄に、松・うらじろ等の植物や、伊勢海老・だいだいなどの食べ物を使って装飾したものです。
左右に「門松」、中央に「玉飾り」が見えると、いかにも正月らしい風情が出ます。
輪飾り
玉飾りとよく似ていますが、より簡素なものを輪飾りと呼びます。
輪っか状のしめ縄に、うらじろ等の植物と、四手(しで)とよばれる白い紙を垂らした飾りです。
しめ縄
しめ縄は、神社や神棚などでよく見かけることでしょう。
真っ直ぐなしめ縄に四手を垂らしたものです。
神棚のある家は少なくなっていますが、戸口にも飾ることができます。
3.鏡もち(1種類)
正月飾りと聞いて、真っ先に鏡餅を思い浮かべる人が多いでしょう。
鏡餅は、正月に降りてくる歳神様へのお供え物です。
古来よりお餅は神様の食べ物とされ、これを食べると魂(生命)が更新されると考えられてきました。
三方と呼ばれる台座の上に白い奉書紙を乗せて、さらにゆずり葉、うらじろなどの葉を置き、その上に鏡を模した平らな餅を2~3段重ねて、一番上に「だいだい」を乗せます。
この他にも伊勢海老や昆布、松、御幣などを飾り付けする場合もあります。
4.床の間飾り(6種類)
床の間に飾る正月飾りのことの「床の間飾り」と呼びます。
最近は床の間がないため、カウンターや棚などに床の間飾りを置くことが一般的です。
床の間飾りの基本的な飾り付け方法は、「掛け軸」を背景にして、その手前に「生け花」や小物を置きます。
それでは、主な床の間飾りを紹介します。
掛け軸
お正月の掛け軸は、「福」や「寿」の文字が入った書を掲げるのが基本です。
その他には、日の出や七福神などのおめでたい絵の掛け軸を使います。
しかし、掛け軸が似合う和室がない家もあることでしょう。
その場合は、額縁(フォトフレーム)に、正月らしい写真やイラストを飾ることで代用します。
生け花
お正月の生け花は、松や梅を基本に、水仙や葉牡丹などの冬の時期に咲く花を合わせます。
あまり、難しいことは考えず、好きな花を花瓶に挿すだけでもハレの日の雰囲気が出ます。
羽子板
羽子板は、女の子が誕生して初正月を迎える際に飾ります。
初正月が終わっていたとしても、女の子がいる家庭であれば、是非、お正月には羽子板を飾りたいものです。
羽子板は魔除けの意味があり、子供を病気から守って健康を祈願するものです。
破魔弓
破魔弓は、男の子が誕生して初正月を迎える際に飾ります。
羽子板と同じく健康を祈願する意味があるものなので、男の子がいる家庭におすすめの正月飾りです。
御屠蘇(おとそ)
御屠蘇とは、長寿の効能があるとされる漢方薬を日本酒やみりんに浸した飲み物で、漆器に入れて元日に飲みます。
今では、御屠蘇用の高価な漆器を持っている家はほとんどないと思いますので、雑貨店で樹脂製の器を買って正月飾りとしてもよいでしょう。
干支
その年の干支を模した小物などを飾り付けましょう。
雑貨店や100円ショップには、かわいらしい干支の置物がたくさんありますので、気に入ったものを探すだけでも楽しい気分になります。
正月の玩具
お正月のおもちゃと言えば「羽子板」が代名詞ですが、その他にも、まり・お手玉・凧・コマなどがあります。
飾り付けにする場合には、玩具としての実用性よりも見た目の美しさ・かわいらしさを重視して選ぶと良いでしょう。