2月14日はバレンタインデーです。
その由来を子供たちにもお話しできるようにわかりやすく解説します。
子供向けバレンタイン・デーのお話
母「もちろん!バレンタインデーでしょ?」
子「そうだよ。チョコがたくさん食べられる日なんでしょ?楽しみ~!」
母「バレンタインデーはチョコも食べるけど、本当は好きな人に『大好きだよ!』って思いを伝える日なんだよ。チョコはそのおまけとしてプレゼントするだけなの。」
子「えー!そうだったの?何でバレンタインデーに好きなことを伝えるの?」
母「バレンタインデーは聖バレンタインさんていう人が死んだ日なんだけど・・・」
子「死んだ日に好きって言うの?」
母「バレンタインは、ずーっとずーっと昔の人でその時の一番偉かった王様に殺されてしまったの。その理由はね、王様は他の国と闘いにいく若い戦士が闘いのことだけに集中できるように結婚を禁じてしまったのだけど、バレンタインは『それはおかしい!結婚してもいいじゃないか』と反対していたからだよ。」
子「反対しただけで殺されちゃうのか・・・」
母「ひどいよね。でも、バレンタインは、若い人たちが好きな人と結婚できるように頑張ってくれたから、後になってバレンタインデーという記念日ができて、好きな人に思いを伝える日になったんだよ。」
子「へー。じゃあチョコとは全く関係ないんだね~」
母「本当はね。でも思いを伝えるときに何かプレゼントがあるといいでしょ?チョコレートは美味しいから、もらえると嬉しいしね。日本ではチョコだけど、アメリカではお花とかもプレゼントしたりするよ。」
『バレンタイン・デー』の由来【大人向けに詳しく】
バレンタインデーの由来は諸説あり正確なことはわかっていません。
ここで紹介する由来はあくまでひとつの説に過ぎないことをご了承ください。
1.殉教者バレンタイン
バレンタインデーは、セント・バレンタイン(ウァレンティヌス)という聖職者にちなんだキリスト教における記念日です。
2月14日は、キリスト教の司祭であったバレンタインが誕生した日ではなく、実は処刑された日とされています。
バレンタインが生きた3世紀はローマ帝国が支配していた時代です。
当時のローマ皇帝クラウディウス・ゴティクスは、戦士たちが結婚することで遠征先で愛する人への思いが募り士気が落ちることを嫌って結婚を禁止したそうです。
しかし、ローマの司祭であったバレンタインはこれを無視して戦士たちの結婚を執り行いました。
さらにローマ帝国でキリスト教が国教化される前の時代だったこともあり、クラウディウスはキリスト教徒を迫害しており、その一環としてバレンタインは処刑(殉教)されました。
2.いつからバレンタインデーになったのか?
バレンタインが殉教した2月14日は、当時ローマで行われていたルペルカリア祭の前日となる日です。
ルカぺリア祭はローマ神話の神々に感謝して豊穣を祈るお祭りで、結婚していない男女がペアになって参加する風習があったそうです。
そして、これをきっかけにペアになった男女が結婚するケースが多くあったようで、まさに現代のバレンタインのような若い男女のためのお祭りだったのです。
クラディウスは結婚の禁止に抵抗していたバレンタインの処刑をあえてルペルカリア祭の前日にしたとも言われているそうですが、反対にルペルカリア祭をキリスト教の記念日にするために殉教したバレンタインの逸話を重ねたとも言われています。
バレンタインデーが教会で記念日(祝日)になったのは5世紀頃と言われていますが、現代のように恋人に愛を誓う日として、メッセージやプレゼントを贈るようになったのは19世紀頃だそうです。
3.片思いの男性に告白する習慣は日本だけ
バレンタインデーはイギリスやアメリカなどの西欧諸国で普及し、20世紀になると日本にもバレンタインデーが伝播しました。
日本では神戸のモロゾフがバレンタインデーにチョコを贈る広告を製作したのが始まりとされています。
その後、1950年代から菓子メーカーや百貨店などがバレンタインデーのキャンペーンを行って、1970年代になり全国的に定着していきました。
ちなみに、イギリス、アメリカ、フランス、ドイツ、イタリアなど西欧の国では男性が恋人や妻に対して愛を誓って花(主にバラ)などをプレゼントをする日とされており、北欧では男女や恋人の区別なくメッセージやプレゼントをやり取りする日になっているそうです。
女性から男性にチョコを渡して告白するという習慣は日本独自のもので、購買意欲の高い女性をターゲットにしたバレンタインデーのマーケティングによって生まれた副産物と言えるでしょう。