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赤ちゃんと温泉に行くことができるようになる時期について解説します。
家族で温泉に癒されて、楽しい思い出を作りましょう。
赤ちゃんが温泉に入れる時期はいつから?
赤ちゃんと温泉に行くのであれば生後6か月頃を目安にしましょう。
その理由を説明します。
1.感染症の予防のため
まず、ご存知のように生後1か月までの赤ちゃんはベビーバスで沐浴をさせる必要があります。
これは、病気に対する抵抗力が弱いため新生児を家族と同じお風呂に入れてしまうと感染症にかかるリスクがあるからです。
温泉の場合は家族以外の不特定多数の人も利用するため、より慎重を期して利用時期を遅くします。
実際に、国立感染症研究所の調査では2015~2017年にかけて毎年1500人以上がレジオネラ菌による感染症(レジオネラ症)を発症していて、公衆浴場(温泉施設も含む)で集団感染が起きていることも報告されています。
レジオネラ菌は浴場内のぬめりの原因となる細菌として知られています。
レジオネラ菌に感染すると肺炎になる確率が高く、高齢者や新生児は重症化しやすいとされています。
通常の公衆浴場では塩素濃度を管理するなどして、レジオネラ菌が繁殖しないよう衛生状態を保つ義務があるのですが、一部のずさんな管理をしている浴場などで集団感染することが稀にあるのです。
2.温度が高い
赤ちゃんのお風呂の適温は38℃から40℃までのぬるめのお湯です。
しかし、熱いお湯を好む人が多いためか温泉施設のお湯は40℃以上を超えることが多く、中には42℃を超える高温の温泉もあります。
体温の調整機能が未熟な赤ちゃんにとって熱いお湯はのぼせやすいため注意する必要があります。
特に生後間もない赤ちゃんは体の容積が小さく水温の影響を受けやすいので、それなりに体が大きくなってから、自宅のお風呂よりも高い温度の温泉に入ったほうが安心です。
3.生後半年は外泊の目安
個人差があるので生後何カ月から温泉に入れると言う明確な答えはありません。
一般的には、生後1か月から外気浴、生後3か月から買い物や日帰り旅行、生後6か月から宿泊を伴う遠出の旅行というように段階を追って徐々に外出の時間を長くしていくのが目安とされています。
慣れない環境で1日以上過ごす温泉旅行は離乳食にも慣れてきた生後6か月以降を目安とする一方で、温泉に行く当日に赤ちゃんが体調不良の場合には中止することも大切です。
赤ちゃんにはどんな温泉施設がおすすめ?
1.貸し切り風呂
赤ちゃんがいる場合には貸切風呂のある温泉施設がおすすめです。
大浴場だと男女で別れてしまうため赤ちゃんを夫婦2人で介助することができません。
その点、家族で貸し切りができる温泉であれば、赤ちゃんがグズッてしまっても焦ることなく夫婦で落ち着いて対応ができます。
赤ちゃんが泣くとその声が本当に良く響くのですが、貸し切り風呂なら周りの目を気にしなくて済みます。
お風呂上りに赤ちゃんの体を拭いて、服を着せるにしても、2人でやったほうが簡単に素早くできます。
2.40℃未満のお湯
先ほど説明した通り、赤ちゃんにとっての適温は40℃以下のぬるいお湯です。
温泉施設に問い合わせてお湯の温度を事前に確認しておきましょう。
ただし、ぬるいお湯だとついつい大人が長湯しがちなので、自宅でお風呂に入るのと同じ程度の時間で出るようにしましょう。
赤ちゃんと一緒にゆっくり入るのではなく、いつも通り赤ちゃんをお風呂に入れた後に、夫婦が交替でゆっくり温泉を楽しみましょう。
3.かけ流しや露天風呂にこだわらない
温泉には「かけ流し」と「循環式」があります。
「かけ流し」は湧き出た温泉をそのまま湯船に使っている温泉施設で、「循環式」は温泉をポンプで循環させて温度や水質を調整して使っている温泉施設です。
温泉好きの人は「かけ流し」にこだわる人が多いですが、確かに酸化していない新鮮な温泉成分を堪能できるというメリットがありますが、一方で、湧き出てくる湯量がそれほど多くない場合は、内風呂や露天風呂、貸し切り風呂など様々なタイプの湯船を用意することが難しくなります。
「循環式」は湧き出る温泉量が少なくても何度も循環させて湯量を増やし、湯船の種類を充実させることができます。
また、露天風呂に赤ちゃんと入りたい思うパパ・ママもいると思います。
しかし、冬に外気温が低くなるため、裸で0℃に近い屋外に連れて行かれたと思ったら、急に40℃以上の熱いお風呂に入れられてしまうことは赤ちゃんにとって望ましいことではありません。
つまり温泉の質ではなく、ベビーバスが用意されていたり、貸し切りで適温の内湯があったりと赤ちゃんにとって快適な設備が整っている温泉施設を選ぶほうがより重要です。