ベビーカーを使い始める月齢について解説します。
メーカー別にいつから使うことができるようになるのか一覧で掲載しています。
また、実際にママ・パパたちがいつ頃から赤ちゃんをベビーカーに乗せてお出かけをしているのかも説明します。
ベビーカーはいつから使えるのか?
1.A型ベビーカーは月齢1か月から
日本で販売されている多くのベビーカーはSG安全基準(SG基準)を満たした商品です。
この「SG基準」の検査で合格したベビーカーには緑色の「S」マークシールがパッケージや本体に表示されています。
実はベビーカーの使用開始月齢は、SG基準に基づいて客観的に定められています。
A型ベビーカーと呼ばれるSG安全基準A型に合格した商品は、月齢1か月から使用可能です。(ただし、正産期に2500g以上の体重で産まれた赤ちゃんの場合)
A型ベビーカーとは、主として背もたれの角度が150°以上にリクライニングできる商品のことを指しています。
一般的には、赤ちゃんと対面した状態でも動かすことができる「両対面タイプ」のベビーカーがA型に相当します。
新生児など生まれたばかり赤ちゃんは首が座っていません。
そのため、移動中の振動によって首に負担がかかりやすいため、水平に近い状態までリクライニングさせることが必要なのです。
大手メーカーの主なA型ベビーカーブランドを以下の表にまとめました。
メーカー | タイプ | 商品ブランド |
---|---|---|
アップリカ | 両対面 | オプティア、ソラリア、ラクーナ、カルーンエアー |
アップリカ | 背面 | スムーヴ、イージー・バギー、ナノスマート |
コンビ | 両対面 | アット、アンブレッタ、スゴカル、メチャカル、メチャライト、メチャカーゴ、ネムリエ、ロングフィット |
ピジョン | 両対面 | ランフィ、フィーノ |
ピジョン | 背面 | パタン、パルスキップ |
グレコ | 両対面 | シティスター、シティゴー、シティライトRアップ(*)、シティエース(*) |
グレコ | 背面 | シティトレック(*) |
エアバギー | 背面 | ココフロムバース(*) |
(*)SG安全基準ではなく米国安全基準またはヨーロッパ安全規格の合格商品です。
表を見るとわかるように、背面だけの「バギー」と呼ばれるベビーカーについても、アップリカの「スムーヴ」やグレコの「シティトレック」などの3輪エアタイヤ商品は生後1カ月から使用できます。
なお、3輪エアタイヤブームの火付け役となった「エアバギー」は、ほとんどの商品で最大リクライニング角度が135°であるため、首座りが完成する生後3~4ヵ月頃から使用可能となっています。
ただし「フロムバース」については最大リクライニング角度が155°であり生後0ヶ月から使用可能としてます。
とは言え、他メーカーは同じく最大リクライニング角度155°ですがSG安全基準に基づき生後1か月からとします。
SGマークのない製品は商品欠陥による事故について保障がないことを考慮すると生後0か月から使用するのは率直におすすめできません。
2.B型ベビーカーは月齢7か月から
B型ベビーカーは背もたれが110°以上リクライニングできる商品のことを指します。
「SG安全基準B型」に合格したB型ベビーカーについては、月齢7か月から使用可能です。(正産期に2500g以上の体重で産まれた赤ちゃんの場合)
背面からのみ押すことができる「バギー」と呼ばれるタイプで、かつ4輪タイヤのベビーカーが主としてB型となります。
月齢7か月というと首がしっかり座って、ひとりすわりもはじまる頃です。
そのためA型ほどリクライニングができなくても、安全に使用することができるようになるのです。
A型と比べると軽量で価格が安いという特徴があります。
大手メーカーの主なB型ベビーカーブランドを以下の表にまとめました。
メーカー | タイプ | 商品ブランド |
---|---|---|
アップリカ | 背面 | マジカルエアー |
コンビ | 背面 | F2 |
ピジョン | 背面 | ビングル |
リッチェル | 背面 | リベラ、カンガルー |
3.生後0か月から使えるベビーカーがある!?
産まれてすぐにベビーカーを使いたいというニーズもあるかと思います。
先ほど説明したようにSGマークのついた商品で月齢0か月から使用できるものはありません。
あくまでもメーカー独自の基準で月齢0か月から使用できるベビーカーであればエアバギーの「ココ フロムバース」以外にもいくつか商品があります。
それは、アップリカとコンビが販売している「トラベリングシステム」対応ベビーカーです。
「トラベリングシステム」とは、新生児から使える自動車用のチャイルドシートをベビーカーにも取り付けることができるという仕組みです。
「トラベリングシステム」に対応したアップリカとコンビのベビーカーそのものにはSGマークがついているのですが、チャイルドシートを使ってベビーカーに乗せた場合はSG保障の対象外となります。
チャイルドシートを車にもベビーカーにも乗せることができるため、寝ている赤ちゃんを起こさずに移動させられる優れものです。
しかし、実際には重たいチャイルドシートを取り外して、車やベビーカーの座席に固定するという作業が面倒であるため、人気があるは言えません。
さらにエアバギーと同じく0ヶ月ではSGマーク対象外となるので、結局はおすすめしづらいのです。
基本的にはA型ベビーカーとチャイルドシートを別々に買って、ベビーカーは生後1か月から使い始めるのが基本中の基本であると言えます。
ベビーカーを使い始める時期
それでは、実際のところいつ頃からベビーカーを使う機会が増えてくるのか解説します。
月齢1か月
月齢0か月の新生児期は、感染症などの予防のため基本的に外出できません。
そのため新生児対応のベビーカーを買ったとしても、ほとんど使わずに終わるでしょう。
生後1か月検診で問題がなければ、その後から外気浴ができるようになるため、ベビーカーに乗せて近所をお散歩することも可能になります。
ただし、この時期は外にいる時間はそれほど長くなく、体重も軽いため、ママやパパの腕に抱っこして外気浴することも可能です。
月齢3か月
月齢3か月になると赤ちゃんの体重は出生時の2倍にもなります。
また、買い物に連れて行くことや、気候が良ければちょっとした遠出をすることも増えてきます。
そのため、ベビーカーを利用する頻度も一気に多くなります。
生後3か月頃までにはベビーカーを準備しておきましょう。