目次
自分の親に妊娠の報告をするときの伝え方や注意点などを解説します。
実の親に妊娠の報告をするタイミング
報告する時期については、妊婦さん本人とその親との関係によって異なるので一概には言えません。
そこで、親に妊娠を報告する一般的なタイミングをいくつか紹介します。
1.妊娠がわかったらすぐに報告
・両親と仲が良く、いつも味方になってくれる。
・同居していて父親(母親)がタバコを吸っている
妊娠検査薬を使うと妊娠3~4週目でも妊娠したかどうかわかります。
陽性反応が出たらほぼ妊娠は確定となりますので、「もしかしたら妊娠したかもしれない」と報告することができます。
ただし、陽性反応が出たとしても、その後の健診で胎児(胎芽)の心拍が確認できなかったり、流産することもありますので、そうなった時にも妊婦さん本人の気持ちを支えてくれる良好な関係にある親でなければ、この時点での報告はあまりおすすめできません。
また、実の親と同居をしていてタバコを吸っている親であれば、タバコの害から胎児を守るためにも、早めに妊娠を伝えて禁煙をしてもらうように話す必要があるでしょう。
2.胎児の心拍が確認できたら報告
・仲が悪くない通常の親子関係
妊娠検査薬で陽性反応が確認できたら、妊娠したか確定させるために妊娠4~6週頃に産婦人科にかかって診断してもらいます。
およそ妊娠5週で胎嚢が、妊娠6週で心拍が、超音波診断で確認できるようになります。
胎嚢や心拍が確認できると赤ちゃんが育つ可能性も高まり、出産予定日も決まります。
一般的にはこの産婦人科での初診の後に親(特に母親)に妊娠の報告をすることが多いと考えられます。
3.妊娠9週以降
・過去に流産したことがある
・親をがっかりさせたくない
・考え方が古い親
残念ながら妊娠したとしても10~15%の確率で流産する可能性があります。
初期の流産は染色体異常などが主な原因となりますが、多くの場合、4~8週の間に心拍が認められなくなります。
妊娠3か月目の健診で胎児が順調に育っていれば流産の可能性も低くなるため、慎重に妊娠の報告をしたい人は、3か月目の検診が良好であることを確認してから報告するとよいでしょう。
もっと慎重にということであれば、初期流産と呼ばれる最も流産が起きやすい時期が過ぎる妊娠12週以降でもよいでしょう。
がっかりしやすいネガティブな親であったり、過去に流産した経験のある妊婦さんであれば、少なくとも妊娠9週以降での報告がおすすめです。
また、娘に対して「赤ちゃんはまだなの?」など平気で言ってしまうような古い考え方の親についても、流産した時に何を言われるか心配であれば、流産の可能性が低くなるこの時期に報告する方が無難です。
なお、親と頻繁に会う機会があり、悪阻(つわり)の症状が出ている場合には、5週~8週の間に気づかれてしまう可能性もあるので注意が必要です。
4.出生前診断の結果が出てから
・高齢などの理由で出生前診断するつもりである
妊婦が高齢であるほどダウン症などの先天的な疾患のあるリスクも高まるため、出生前診断を希望する方も多いことでしょう。
それでも出生前診断で異常がないことがほとんどであるため、親には妊娠が確定したタイミングで報告し、出生前診断については特に触れないケースが多いのではないでしょうか?
しかし、もしもの場合には赤ちゃんを諦めることも考えているのであれば、夫婦で話し合って親に妊娠を報告するかどうかについても慎重に考える必要があるでしょう。
出生前診断やダウン症などについて理解があり、娘夫婦の考え方を尊重してくれる親であれば、出生前診断についても事前に話しておくという選択肢もありえます。
いずれにしても一人で抱え込まず、夫や信頼できる友人、専門のカウンセラーなどに相談しましょう。
実の親に妊娠報告するときの言い方
親への妊娠の報告はどのように伝えればいいのでしょうか。
ケース別に紹介します。
1.結婚して夫婦で暮らしている場合
すでに結婚していて待望の赤ちゃんを妊娠した状況であれば、特に悩むことなく「妊娠したよ」「赤ちゃんができたよ」と親に報告します。
結婚に反対されたなどで親と不仲になっていなければ、きっと「おめでとう」「よかったね」「楽しみね」と一緒に喜びを分かち合ってくれることでしょう。
2.未婚だが結婚が確定的な場合
結婚はしてないが彼氏との間に子供ができてしまった場合です。
まずは父親になる彼氏に妊娠の報告をして、結婚して一緒に育てる気があるか確認しましょう。
彼氏も喜んでくれて、プロポーズしてもらったら、いよいよ親への報告となります。
婚約と妊娠のどちらを先に報告するか悩ましいですが、どちらにしてもいずれ分かってしまうことなので、基本的には同時に報告します。
結婚前の妊娠は「順序が逆」と考える人がまだまだ多いため、親から不満を言われることは覚悟しておきましょう。
常識的な言い方とすれば、彼氏から「○○さん(娘)と結婚させてください。実は赤ちゃんができていることがわかりました。順番が前後して本当に申し訳ありません。必ず○○さん(娘)のことも、赤ちゃんのことも幸せにします。」と誠実に伝えましょう。
彼がしっかりとした職業についていたり、すでに両親とも良好な関係を築いているのであれば理解してくれるでしょう。
しかし、そうでなければ反対される可能性があります。
結婚や出産を認めてくれない時は、仕事に就くなどして2人でしっかりやっていけるという状況を作ったうえで、再度、認めてもらえるように2人揃ってお願いするしかありません。
3.未婚のまま母になることを覚悟している場合
なんらかの理由で彼氏との結婚が望めない場合の妊娠報告については、妊婦さん自身が経済的に自立しているかどうかで対応が変わってきます。
まず、正社員として働いていて、妊娠中も育児中も公的な保険給付金が受け取れるなど、経済的に1人でもやっていけるのであれば、淡々と事実を伝えれば良いでしょう。
反対に、経済的に1人で育てることができない場合は、安定的な収入を得られるまで親からの援助が必要になります。
そこで、しっかりと妊娠に至るまでの経緯を話して、自身の考えや行動の甘さを自覚していることを伝え、最後に「この子が産まれたら保育園に預けて、安定した収入を得られる仕事に就くので、申し訳ありませんが、それまで実家にいさせて下さい。」とお願いするしかありません。
場合によってはお腹の子供をあきらめるように説得されるかもしれません。
その場合は、「この子には罪がないのだから、何としても私が育てる」という強い意志を伝えましょう。
それでも理解してもらえないのであれば、実家を出て赤ちゃんと2人で暮らすしかありません。
なお、親の経済的な援助が受けられない場合には、元彼に養育費を支払わせるだけでなく、生活保護などの公的扶助を利用することもできるので母子手帳を受け取る自治体の窓口で相談しましょう。
決して一人で抱え込まず、堂々と公的な支援を受けてください。